朝焼けの 光の中に 立つ影は 鏡を無くし 空を見上げる




あなたの言葉が 今も 耳に残る
点滅する街燈の 下は 黄昏時
じっと見ていた あなたの顔を 遠ざかっ ....
                        11 血

いってきます
の合図に
ドロップの缶を三回振る
テーブルに置くと
それは部屋の一部分にもどる
吐いた息も
まばたきも
 ....
ひかりの葬列のような夕暮れに沈む、
クラチャニツァ修道院のベンチに凭れる、
白いスカーフの女の胸が艶めかしく見えた。
捲り上げられた白い腿は、悲しげにも見えた。

わたしの少し疲れた掌のなか ....
こどもたちが
口を真っ赤にしながら
園庭であそんでいる
誰かをつかまえ
気に食わなければ噛みつくために


こどもたちは
細い睫毛にひとつずつ
金銀の王冠をつけており
その毛並みは ....
神に祈る価値はあるのかと
少女に尋ねたら
当然のように頷いて微笑んで
其の瞳がいやに澄んでいるのが気に入らなかったから
ピストルを取り出して
引き金の部分を舐めさせたんだ
火薬の匂いがした ....
癒えるにつれて ひどく
かゆくなる 若いころの
途方もない ゆめをみて
あけがた 目をさますと
指先が 血まみれだった  
詩を憎め
詩を嫌え
詩を恨め
詩を殺せ
コルクが抜けて

液体が飛来する

床が水溜りみたいになって

どうしようもなくなる

盲目になった僕の目は

シキベツ反応ナシ



赤く染まる絨毯

 ....
抜け道ばかり寄っている
レールの上での死体遊びは
まるで雲から落とされたみたい
砂利でさえ破れていくよ

林檎が転がる
赤い林檎は点になる
床の上で転がしたビー玉みたいに
 ....
浸された水は
つめたく
ねがえりもできないほどに
なぜか凍みたまま
あの人ごとをさらって
いって

かなしい
のふちにいるあの人
たしかにいかされ、芽生え
一つの
さむさの中にい ....
かなしいふちに降る雪が、
しろくしろいねむりにつき
冷気をはりつめて
その肺にひびいている。
しぃん、とした熱が、
深淵から徐々にひろがり
焼けた声となって吐き出され
冬の空 ....
森のなかを流れる
チェロのように
日々が穏やかであればいい

雲母の放つ
光りのように
心地よく剥がれる断面を重ねて
生きていきたい

うまく思い出して
うまく笑う

どんなと ....
誰かと約束をしていた気がする

明け方に目が覚めた
理由はわからない
悪夢を見たわけでも
喉が渇いたわけでも
催したわけでもない
ただ唐突に
目が覚めただけなのだ

手をめいっぱい ....
 古い油紙に
 絵を描いては
 町をふらつくから
 落として
 何度も
 太陽のもとで

 水たまりに
 浮かぶそれを拾って
 濡れた絵は
 ぼやけてしまうので
 また
 晴天 ....
ドロにまみれたい夜がある








トカゲの尻尾のように断続的でない




何か
身から出た錆を口から吸い込んで 酔えば初めて 血は赤くなる  
 
 
南氷洋に沈む熔岩を
星雲のマスゲームで嗤う悪魔
其の尾を尊信して舌先で撫でる漾に触れるエンゼル
暗雲の中で二匹を辟易し、繕う神
 
其を座視する我が眼
 
吾が葡萄色の ....
 私は私が笑って死ねる場所を探したい
 と
 旅人は思うらしい
 ひょっとしたらポックリその場で死ぬかもしれない
 車に当たって死ぬかもしれない
 恨まれて誰かに殺されるかもしれない
 欠 ....
望む為に罪を犯し
望む為に自分を壊し
望まれるべき物体は歪と化した
即興で書いた
デタラメな絵みたいに
世界を、粉々に壊して欲しい
――悪魔と死神。
そして彼らよりも、
さらに残虐非道かつ悪辣な僕・・・・

ふいに質量を奪われて
儚く、空に飛んでゆくビ ....
過酷な労働条件の下で
働く君に花をたむけよう
私はいつだって祈ってる
君の幸せを、そう幸せを
愛を夢を金を降らせたい
核爆弾を、核爆弾を。
血が滴れ落ちる心臓を握る右手
潰さない様に一定のリズムを保ちながら
君が還って来るのを待っている

花はいいよね

寝そべる君の横にも咲いている
水をあげればいいだけだから
何なら僕 ....
白い楽屋の中
蒼ざめた哲学がひとりきり
鏡の前に坐っている
しばらく目を閉じることと
目を開け 鏡に映る自分の貌を見つめることを
繰り返している

楽屋から舞台への通路には憂鬱な霧が立ち ....
それはきっと嵐の夜で
鈍色の雨に混じって
空が降っている
寒いね寒いねって言いながら
冷たい体を寄せ合って
天井の無い朝を迎える
硬くなったパンを分け合って
薄いコーヒーを ....
ここに線路がある
砕石が敷かれ
枕木が均等に並び
二本の金属が延びる
電気もあるのに
走る物がない
ただ線路があるだけ

男が一人
石を撒いて木を置いて
二本の線を固定する
誰か ....
逃げた小鳥の籠を舐めている
ミミズ腫れの美少年の隣りに
少年が姉さんと呼ぶ女が朽ち果てながらも
逆に「兄さん」と優しく連呼してくる

ミミズ腫れが
いやらしい汽笛を鳴ら ....
この世の浅はかさを感じているかい?
何か狂気じみてると思った事はあるかい?
ある日の自分が最低な奴だと悟った事は?
本当の意味での人格者を探した事は?
どうして物事はこう移ろい行くのか ....
窒息しそうな空間

蛇口を緩めるように

溢れ出す暴言

またわたしは君を傷つけるのか、

《どれだけ傷つければ気がすむの?》

わかっているよ、
私がいなければ、君は前へ歩ける ....
綺麗な声が


耳に残る
冬の静かな海みたいな
秋の蝶の羽音の様な

マッチが燃えるその赤い色
チェロの最低音
月の光がわたしに注ぐ音


そんな綺麗な声が


 ....
音楽から聴き取れることは、まっ平らな広場

遠くに海が見えて、何も遮るものはない

そこの広場に行き着くためには2メートルの堤防から飛び降りなくてはならない

落ちて、真っ黒な土を掴む
 ....
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