バスルームで遂げた自殺の
 記憶が
 洗面所の流しっぱなしの 水道から
 流れてくる


 畳まれた膝の空気
 見つめるガスコンロの炎と炎の間に
 両眼を投げ入れ ....
 そこらにある緑色の影が
 だんだん薄まっていく
 悲しみに染まる十字架は
 どこかで売っていた
 夜更けに遠ざかるダンスの
 ステップに翼が生える
 ゆるいカーブ ....

救うという傲慢さで
正面から溶けてしまいそうな
邪魔くさい解釈を弄くって
弄んで、分解してくっつけて
ひっぱってひん曲げて
心臓の一番近くにぶら下がるブローチにしてやる
こっそりと火 ....
そ れ は 溺 れ る よ う な 甘 す ぎ る 地 獄
 う た た ね の 日 々 の く り か え し で も
 き み が 嫌 い な も の が
 ぼ く は 好 き だ よ
 ....
キスが終わって
ビールを一本取り出した
白黒の部屋が泡のように見える


色彩がなくなったのは
秋がそろそろ終わる頃
水晶が濁ったからだとか
言われたのは覚えている
どうか神様と
 ....
激しく感情が高ぶる時
スピーカーの振動と心臓の鼓動とが同調し 始める
リズムとシンクロし最高潮に達した時
瞳孔が開く

気が付くと 見慣れた門の前に
門は狭く 狭くなっていく
その門を突 ....
イチゴをすり潰し
白く若い四肢に塗り
舌を這わせる
そろり
    そろりと

泣き叫ぶ自分の声をパンドラの箱に隠して
赤く熟れたイチゴを潰す
食いしばる口から流れた赤い糸が
知らず ....
途切れ途切れの夜の声
混じることのない冷たさと冷たさ
誰もいない川辺の土に
異なる光は降りおりる



鳥が一羽
世界を引き連れて歩いていた
目の奥に浮かぶひとつの雲に ....
アスファルトは
小雨ひとつに濡れ終えました
小石を蹴った靴底の生まれつき湿った摩擦音は
生まれつき消えてしまいます


仄明るいカルシウムのような冬においては
鈴の疲労骨折の ....
夜は暗い
夜は寒い
いまこの荒野を
この時間にしか在ることが出来ない騎士が
ひとりゆく
彼は自らの馬を失くした
それは五百年前のこと
彼は自らの体を失くした
それは五百年前のこと
い ....
 季節の名を呼ぶな。白紙のような、はじまりのような、実際にはでたらめの
地誌。そんな緯度にバビロンは無いぞ。想像上の怪物、あなた。私はすぐに忘
れてしまう、砂粒のようで、出かけようとしている、広が ....
増長。骨はしなやかに伸びる。死者の生育。植物の骨は静かに断定されて、暮れゆく太陽と交差する。それが落日でなくてなんなのか? 疑問はメモに書いてある。

机の上には何度も画鋲で刺した跡がある。

 ....
いつくしみ、それから。
海辺に立って眺めると、世のなかのへりが見える。すべてひとはそこから滑り落ちていく。花や木や鳥や雲、それからコカ・コーラやマルボロは落ちていかない。滑り込むのは、僕らの時間ばか ....
{引用=
群集に埋没してしまいそうな

あらゆる完全なものの中で
自分の価値を見失ってしまいそうな

ツクリモノの世界で
ツクリモノの自分が
ツクリモノのコンセプトで
ツクリモノの生 ....
夜の海底を
一人漂い
手にした物は
誰かが捨てた
ありふれた地図

答えなく
光なく
彷徨い続ける
運命なのか

分かり合える人もなく
いつか契った絆も今は

頭打ちの日常 ....
永遠に来ない地下鉄の、プラットホームの彼女の声。
青いレンガの双璧が、僕に届く音のすべてを断ち切っていく。

港の、船の、煙の、消える、空の、僕の、小さな、声は、
永遠を知りはしない。

 ....
涙する者は
死んだあと

青いかなしみとなって
宇宙遠方の

つめたいの霧のなかを
何かを考えてるふうに 歩き続けます


ひとが何光年もの希薄のなかを
さまようはずは ないです ....
そうしたら              君のもの

     どうやったとしても         なのだ


              人生なんて

北から          ....
どこにある
リアル

北朝鮮で
執行される
公開処刑

光の中
子供の
無邪気な
笑顔

倒産や自殺

猫が伸びをする

ファンタジーとリアルの
モザイク

深々 ....
空気に溶けるように降る雨の中で
林も雨に溶けていた
空の明るさも溶けていた
でも トラの子だけは浮いている
途中で何度も転んだのだろう
泥だらけだった
そのことを知っているから
余計に泥 ....
夜のカーテンが閉まる
弔いを知らぬ星は
明るく輝きながら流れて落ちる
ただの 石なのだと

燃え盛る森を見た
君はどうして嘆いた?
涙を零しながら
涙を零しながら
君の大切なものが
 ....
リンゴ、僕、すごく苦しい
白い霧吹きのような
お化けにさらわれちゃうんだ
きっと
僕の悲鳴は衣を裂くようで
その瞬間に
世界が終わる
世界が終わった後は
狂おしいほど単純な光景
だか ....
身に纏う雨が私を冷やしても私の身体は熱を発し
せめてこの身が朽ちる時には彼方の絵画を
全て灰に変えて生きよう
わらいながらないた

冬のくるしいことは
もうじきにおわるんだとしんじて
きょうきはかかとすれすれのところに
しまいました

あたたかい
かぜはしおからく
さいたまは あざやかで ....
散乱が止まらない新宿で
途切れない音量につぶった目の裏の
堆積を泳がせるかなしげな夜に
それは冷えきった街灯の指先だった
視覚のぽつりとした後
肌触りがしびれて遠くをめぐり
ぼくは静かで硬 ....
形状を記憶しているつもりなら今すぐ夢の断片ひろえ


轟音の低音ベースが鳴る部屋で無音のきみがほほえんでいる


失った真夜中ひとり花園で紋白蝶を両手で潰す


密葬す巨大な木々に囲 ....
背の高い男が岩の上に立っている
月明かりに照らされて
ただの棒っきれのように


男は口がきけなかった
なぜなら他に誰もいないから
この星に彼一人きり
花も咲かないこの星に


 ....
亡霊の色をしたヘッドライトが、だらしなく
光る尾を断ち切れないまま、23時の速度を更
新していくこの瞬間に、ハイウェイですれ違
う時のスピードで、出会って、触れて、離れ
ていく二人を、ストロボ ....
川はざわめく
サイダーの泡のように
流れとよどみ

くるぶしまでつかって
やってくる
男の影

不協和音が
ざわめかす
アンビバレンス

どこかで
いつも見る
あの男

 ....
人類が滅びて久しい荒野の中心
ぽつりと浮かんだ吹き出しに
最後の最後にだれかが書き込んだ言葉は風化して
そこに霞んだ消え残りが歌うのは
何だったか
今では誰も読むことは叶わないがただ
貧相 ....
キクチさんのおすすめリスト(1561)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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死人- カンチェ ...自由詩205-4-12
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暫定的に死んでゆく- 043BLUE自由詩305-3-27
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プラットホーム- チャオ自由詩2*05-3-25
冬空の通信- 朝倉キン ...自由詩1605-3-24
saga- ayu-m自由詩105-3-24
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雨の日のトラの子温泉- りょう自由詩105-3-23
レクイエム- シギ自由詩405-3-23
おおすぎるあしあと- 雨虎自由詩405-3-18
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深夜高速- イグチユ ...自由詩305-3-8
RIVER_MAN(Played_by_Mehldau)- ty未詩・独白305-3-4
流世の語り- 半知半能自由詩505-3-2

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