すべてのおすすめ
星の粉に
流星二粒
月の半欠片
夜空に混ぜ
虫の音少々
半透明の道化師が
差し出す秋の静けさは
手足に
そっ ....
{引用=
照準を定められて
打ち出されていく……
日々
同じ筒に入れられ
あの遠い高台へと
打ち込まれていく
体中に砂が詰まっている
目が見えない
視界が充血している
人魚たち ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
私は夜の中で
自然の残らない音楽にさせられた
言葉も無くさせられた無であろう
浜辺の 存在ですらもなくなった
絵画が吹かれているだけだ
群青色の路上の浜辺であろう そこに ....
顎のところで
きっちりと
切りそろえた
ショート・ボブは
髪ゴムで結わける
までに
伸びていた
そろそろ
美容室へ行く
サイクルだ
なのに
何故か
髪を切るのが ....
誰を世界はさがしているのだろ
みえないとわかっていても吸われた肺で息をする
あと何時間か建って影を落とす陽より先に
そらに被われ白くつぶれる
うたいたいような夜だ
あいはよくわからないので
林檎を持ってきて下さいと言う
小箱の中は蒸しているのに
嫌に胸の辺りが冷える
こいとかかげてみたいので
赤い林檎にし ....
きみの手首
まっしろ
幾重にも
塞ぐ
鬱ぐ
つめたい
さみしさ
目を握り
手をつむる
足をかしげ
首をまえに進ます
でたらめな直進性が
ぼくを日常に導いてくれている
ぼくはカノジョにダイブする
家電屋からでんわ
....
うちが一度は惚れたあんたや
男やったら一生守ってみせて
彼女は、うちのダチやから
「骨音」
その森の中のまぶたは
たいへんうつくしい
背骨を失った世界よりずっと
まぶたに広がる昼下がり
湖のほとりで
老人は 骨を拾う
露の輝く草を分け
....
フォルム
カント・フロイト・エピキュロス
それは遅れてやって来る口唇期
いや十数年を隔てて再発現する恣意的口唇期
恋人達はみなジークムント・フロイトの愛弟子
今や心理学では眉を吊り上げ ....
田舎の町でイベントを打った
告知を全然やらなかった
お客はひとりも来なかった
鰻料理屋の座敷を借りて
夕方六時から丸々三時間
十七人前の鰻料理を前にして
私はひとりで呆然と来客を待ち
そ ....
親分が死んだ
翌日は
空がどんよりしずみこんでいて
さかんに落ちる公園の黄葉たちをみていた
車内の
十月
か。
なやまされていた
か。
....
わたしへん
ものに執着しても
ちっともものと思っていないんです
はだかにしてとうめいにして
ギリギリの「アル」になるまで
投げて、こわして、きずつけて、ためします
それにくらべて
こ ....
湖に浮かぶ月
冷たい水に足を浸して遊ぶ
水草が名残惜しそうに体に絡みついてくる
息を止めて
体を沈ませ
ゆれて怯える月を捕まえた
勢いよく
口に放り込み
よく噛んでいると
....
寝汗に三度、着替える
暑い分けでは無くむしろ肌寒い
電車内のエアコンの意味が解らない十月
寝起きに力が入らない
奥さんは今までになく早朝から働く
子供の泣き声に這いずる
消耗戦
薬を切ら ....
真夜中の
高層ビルを写真に収めると
ワンフロアだけ
灯りが点いている
残業してる
君がまだ
一人だけそこにいる
+
掌に宇宙
君の掌にも宇宙がある
手をつなぐと ....
初めて君の手のひらに触れた
ちょっとカサカサしてて
でも、あったかくて
君の優しさが伝わってくるような…そんな感じ
....
午前1時の 朝ごはん
はちみつを
かけただけのトーストと
皮の削り残した
梨
咎める人の
いないことに
慣れてしまったら
何を自由と 呼べば良いの
“1人で死ぬことが究極 ....
死を詩にすくわれ詩に恋して死にたくなり詩にまもられまた詩を書く死ぬまで
ようやく風をつかんだから
あたし これから海を越えてゆくの
海面ギリギリ
雲だってこんな低いとこ飛ばない
でも独りじゃさみしいから
誰か あたしを追いかけてきなさいよ
ずっと一緒にいてあげ ....
鉱石の中で音符が溺れる
横のようにただ長いだけの真昼
旋律とは名ばかりの
みすぼらしい数々の記載
私たちの身体は何も語れない
具体的な生活を持たない
単なる肉の塊にすぎない ....
夜は若く、
ぼくもまだ若かった。
(ウィリアム・アイリッシュ。)
まだ入ったことのない女の子なので、
ぼくがその子のNG客というわけではない。
吉原の人気ソープ嬢なのだけれど、
ブログ ....
雨の日は布団を首に巻いて
死にませう
雨と 雨の。
いたずらな溶解に聴力を奪われて
雨 雨 雨の仕草をマネて眠り
雨の日の首の ....
ほそびろく
美しい
その眉
この手で
触れて
すーっと
なぞれたなら
君はコクンと
うなずくだろうか
君のコクーン
に
なれるだろうか
黒いサングラスをかけて見れば
世の中真っ暗だ
青いサングラスをかけてみれば
太陽さえ病んでいる
だが世の中終わりじゃない。
黄疸の赤ん坊は黄色いミルクをよく飲むし
血まみれの群集は市営プー ....
飛んでいきそな首ひとつ
(自転車はゆく 歯車はゆく)
必死に右手でおさえつけ
(自転車はやく 歯車はやく)
....
寒々しい棘が
いちいち目の端に溶け込もうとする
裸の地面を踏みしめて
遠くで頼りなげで
幽かに揺れる街の灯を見下ろす
生ぬるいそよ風が通り過ぎるたび
背中を抱えて連れていこうとする ....
気付いてたんだ
ある朝起きると母さんが味噌をお玉ですくわず鍋に容器ごと入れてスーダラ節を歌ってたんだ
火が強火なもんだからあっという間にプラスチックと味噌の焦げた匂いが台所を支配した
変 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211