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もう起きるのか
朝から騒がしい 春と冬がもめている
どちらも「まだだ」と言い張っている
冬眠していた生き物も目覚めが悪い
始発の電車はすいていた
ゆっくり座席に座り
眠気の中で私の中のあた ....
蒼穹に白雲の流れ
わたしは時を生く
純白の息を吐き
高鳴る胸を静め
一点の光となり
蒼穹に垂直の矢を放つ
消える白雲の流れ
今、安らぎ目醒る私に
未知からの閃光 ....
超プライバシーの侵害による恐れ
例えば家がバレても大して恐れはしないが
自分がロリコンだとバレたらそら恐ろしい恐怖が浮かぶ
仏教でその恐怖は解決しない
恥辱的な行いを誰にもバレてないとやる
....
長い信号に引っ掛かった
本当に長くて
五十メートルくらいはあった
長いものには巻かれろ
という言葉があるけれど
何かを巻くほどの
柔軟性はなさそうだし
それならばいっそのこと
....
吃りでも
難聴でも
在日でも
黒人でも
低学歴でも
気にすんな
神様は気にしてへんぞ
閻魔大王も気にしてへんぞ
....
○「賢治の童話」
賢治の詩は
わからないので
童話を音読する
詩人の詩にボケビンタをつっこんで
死にたくはない
書いた本人さえ
「わたくしにもまたわからないのです」
といっているのだか ....
青い空
白い雲
わたしは野を走る
一両の列車になって
心のすべてを
空っぽにして
セピア色に閉じ込められた表情は
硬く結ばれた口元と
こわばる頬
眼差しだけが生きている
たった一枚の写真
逢った事のない親族の表情は
戦闘に出る伯父を中心に
こちらの世界を見ていた
....
黄色の帽子被り
時の坂道に向かい
遡り走る走る
子らの笑顔叫声、
このアパート一室
狭隘な玄関口に
はち切れ溢れ流れ
点火するこの瞬間に 、
脳髄破裂し
生誕する新たな私、 ....
何かのふりをして歩いていると、詩を書くこころが僕
のなかからふらふらと彷徨い出て来た。そいつはゆら
ゆらと漂うように移動して、道行く人たちをとおくを
見るようなぼんやりとした眼差しで見たり、空を ....
○「終活」
「忍び寄る老い
遠のく夢」
○「大麻問題」
僕たちも
大麻を売りさばくのに
苦労している
神社のお札も大麻という
○「日本沈没」
日本は僕のパンツの ....
ガキの頃から夕陽が好きで
肉屋のコロッケが好きで
図書館が好きで
手塚治虫と筒井康隆が好きで
野 ....
砂時計がたてる音のように
せつないくらい小さな寝息
双生児より近くて遠い君の
魂には今生でしか触れない
血の味がする朝餉のあとで
鶴を折ってこの運命で遊ぶ
手の熱すらも知らない相棒
今朝の音楽は短調ではなく長調が似合った
何時もの苦い珈琲が何故か甘く
正確なメトロノームが響きあって
ぼくたちに奇跡の扉は開いた
あまりにも透明な
薄く虹色に染まったシャボン玉
誰 ....
母の父の弟の妹の兄の頭が転がっている 首切られた 目のひとつひとつがおれを見つめている という夢をみた という夢をみた という夢をみた という夢をみた という夢をみた という夢をみた という夢をみた ....
あたらしい夢のなかで眼醒めることができたなら
もうきみのことを懐いださなくともいられるかも知れない
でも、ひとのない13番地に立つたびにきみを懐いだす
いままで読んで来た ....
向こう岸に行ったことはない
ずっと地元で暮らしている
此処が特に好きなわけではないが、気になるほどでもない
何かを諦めた訳でもなく、ここで何かをやりたいわけでもない
なんとなく成り行きでここで ....
鞄のそこの
南の島に咲く
あかい花の
花びらのなかの
告白を
鳥がくわえて
はこんでいく
明日は真っ赤か
雨でぬれるか
花びらの便箋の
インクは涙か
雪どけの
緑の ....
冨の神を崇める教義では、
あなたの身体と魂は誰よりも清く
その清い身体のために、
毎朝オレンジジュースを飲む
また、あなたの美貌のために
幼い夢を祭壇で屠り、鮮血を啜る
既に世界は ....
それはこれのパクリやんて続けたら
いつのまにか独り
パクリでもすがりつきたい
みかづきのはじ
新月になれば落下する
不時着し
さがしもとめた
蜃気楼から
かきならせさけべ
....
○「水を飲もう」
トイレに行きたくないから
水分は控えているという
年寄りもいるが
厚労省では
「目覚めの一杯、寝る前の一杯、しっかり水分 元気な毎日!」
といっている
熱中症、脳梗塞、 ....
それは死体だよ
もう死んだ女にあなたは絶えず声をかける
それはずいぶん前に腐敗した皮と骨だ
何十年もゴミと虫が巣食っている
あなたがそれを生き物だと勘違いするのは
彼女が動いて話すから
ま ....
歯ミガキ、
センメンダイのカガミをとおして、
ハッケンされた、
すこしだけフクザツなキモチ、
歯ブラシを、
口腔にサシいれて、
なんとなくナマナマしい、
キミのセイカツの音、
じゃぐち ....
○「話し合い」
何事も喧嘩腰に話したら
まとまるものもまとまらない
冷静に
お願いするような
相談するような
提案するような感じで
話し合いをすべきである
責めるような
決めつけるよ ....
ウププププ。
「あなた、サツマイモのにおいがするわ。
それも生のね。
けっして焼きイモじゃないわ。」
恋人のドリーム・スネークが
どもりながら反論する。
「き、きみだって。」
「 ....
海硝子が集まる潮溜りがあるんだ
陽射をまといやわらかにおし寄せる汀
ひっくり返ったヨットを数え
貝殻なんかひろっていると
不意に気が遠ざかる
雨になれば走れなくなる白い電車が
通う島に ....
抹消され
ては、
現れ 現れ
ては、
抹消され
異様な謎 謎の異様
死を前にして
終止符打つこと無く
絶えず律動し続け
階段を昇る
宙空に浮き
枯れ草散らばる
....
恋は一滴の純水から始まり
甘く
酸っぱく
ほろ苦く
谷をくだり
激しく澄んだ渓流となる
やがて世間の汚れを抱き込み
滔々とした大河の流れとなり
不動の愛に変わる
命終 ....
その人の
ぶ厚い唇から飛び出した一言は
熱っぽかった
「あなた、でしたかっ!」
(は?…。)
パリッとしたスーツ姿で
母の仏前に座る中年男性とは
全くの初対面
....
朝の輝きに包まれて
目覚めたまま夢を見た
雪解けの丘陵地
窪地を挟んで遠く
森は黒々とけば立っている
見おろせば
まばらに雪の残ったぬかるみを
歩くひとりの後ろ姿
すこし後からやせた犬 ....
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