すべてのおすすめ
誰も
事が明瞭になることを望まない
夜更けに
蝋燭の灯を囲んで
妥当な食事にありつく
静かな眠りにつく毎夜ごとに
吐き出される
それが獣の吐息であっても
夢の中では人の姿をしている ....
蛍光灯をふたつ
そっと消し
薄明かりの部屋 ひとりホットティー
天井の照明器具に
小さな電球のある{ルビ所以=ゆえん}を知る
化粧鏡に反射するオレンジ色した豆電球
その鏡が ....
曇を燃し
曇を鳴らす
無塵の街
暮れてゆく
滴の原にはじけるもの
風を風にする光
ゆうるりと倒れ 起き上がる影
うた 手のひら うた
雨の左
....
早いもので
もう
師走ですなあ
スキンヘッドに眉剃った
袈裟着た師が
猛ダッシュで
次々と
どぶに落ちますわなあ
ところで、わたくし
二十歳で童貞を失ってというもの
女川を流れ ....
なごやかな席で
「あのときは大変だったねえ」 と
しみじみと 目を細めて振り返る くるしみは
あなたがあなたゆえに 与えられたものであって
それは言い換えれば権利に等しいものだ
故 ....
ラタトゥイユ 振動を吸収する構造体
それはタイトルを持たないストーリー
いつもこの店の同じ席で夕日が沈むのを眺めている君は
少し首を傾けて眠そうな目で今日も誰かの約束を待っている
クリス ....
殴られたこともある ボロボロにされてもマオ
付き添ってくれる気持ちがあればいいのさ
俺にしてみりゃ たかが酒の上でのこと
エビーゾー so sweet
北はその後何の動きもないし
閣僚の ....
野原にて
青々と繁る木々は
強い陽の光を遮ってくれる
川原にて
川のせせらぎは
べたつくような暑さを忘れさせてくれる
木々は青く
川は青く…
手を繋いで花を摘む
川辺 ....
木に実っていた最後の世界が
その重さに耐え切れず
落ちる
あっ、という誰かの叫びは
空気を震わせることなく
そのまま大気中へと浸透していく
店頭に並んでいた時計の化石を
少年 ....
老女体を
さらに180度回転し
こちら向きに騎上位にさせ
俺のひざの上に
手をつかせた後
彼女の両足首をつかんで
天高く上げた
俺は下から
高射砲のように
ばばあを突き上げた
....
風の子怒って八つ当たり
ザアザア 木の葉が泣いている
それでも空は目を瞑り
母なる想いを抱いてる
それでも雲は声を聞き
父なる願いを抱いてる
人の子 風の子 元気な子
ど ....
蜂蜜色に染まった
窓を失った私に
クリスマスの
オーナメントの一つ一つが
あかんべをしている
。。。気がしている
街で流れる
ジングルベルの
ハーモニーは
楽しげで
獰猛な捨て ....
冬にひとりだけ生き残った蚊のように
殺がれていった私の身体に
悲鳴は一瞬で消えてしまい
なだらかな夕日が
両の眼で揺れる
ヒステリックに哀しみをぶちまけ
涙を流さず嗚咽だけを漏らし
....
秋の風がやってきて
酸素をたっぷり運んできたので
僕はなんとか息をもちなおしたのだった
空は高くなったので
僕の周りの空間も広がった
圧迫と窒息からまぬがれて
今またわずかに力を回 ....
ぼくは41年間、
彼女ができたことがないが、
デートをしたことや、
ふられたことや、
風俗でいっぱいHしたことや、
永遠に思い続けるべき初恋のひとがいることや、
いまでも会いたい子がいるこ ....
十二月の今宵、それは生まれる
光りを放つ発光体さながら
何かの対価としてではなく
忘れていたすべてを思い出させる核のようなものとして
すでに街は、待ちわびる螺旋の中心を軸に動き始め
....
心の病で
眠り続ける君へ
すきなパンを届ける
細い目がパンをとらえた瞬間に
あがる口角とゆるむ頬をみた
君の肩をだきしめたくなった
外は寒いよと
話す私の顔をみないまま
頬 ....
自分、行きとるか
真面目に働いとるか
まあ、僕の事やから
きっと転職してるんやろう
今の仕事はどないや
こっちは毎晩残業やで
残業代もらえん会社で残業や
奥さんと子供、大事してるか
今 ....
ぼくの背後で
どれくらいの回数を
太陽と月が交互に
未だに頼りげな
ぼくの背中を
照らし出していったのか
両手の指では数えられない
ただ背後に映る
太陽の情熱と
月光の沈着を ....
雲に覆われた
夜空を見上げる
なにも考えずぼーっと
空の深さが分からなくて
ただ眺めている
その空を区切る電線と
夜空にぼんやり浮かび上がった鉄塔
風がさわさわと渡る
僕は ....
やわらかに浅い林道で、群衆は足元そろえてそう仰ってる。
そこは海じゃねえ。
夕方は蚊が多いネ。
刺されて赤く腫れてきた群衆。
鈍くあたためながらにして増殖してんの、誰?
少しはなれた ....
薄暗い博物館の
階段下脇に
上半身だけ
腕組した文覚像
見開かれた眼
何思うか苦悩と孤独
愛するものを過失で殺害
無念無残悲惨
結ばれない愛の曼陀羅模様
遠めで見ればほんの一 ....
住宅街
なのに列車の
走る音
これが
あの銀河鉄道か
と思う夜
東京ドームで
ボン・ジョヴィのコンサートがあった
妻が息子、16歳になった息子と
二人で出かけた
妻は20年間
ボン・ジョヴィが来日するたびに
大喜びではしゃぎ回り
コンサートは欠か ....
隅田川は天井川で
千住の街から川面は見えない
母の知り合いの子が
釣りをしていて溺れ死んだ
川岸に菩提樹の若木を植えてみんなで拝む
小学校入学前のぼくが土手の上からのぞくと
黒くて巨大な蛇 ....
(か)
せなかにある
ちいさなてんは
きっとわたし
かあさんの
か、は
いつもこどもを
おんぶしてる
こばなれしても
かあさんの
か、は
いつも
だ ....
いやなこと あった
だから いやなこと
書いた 紙に そしたら
いやなこと 書いてたの
見つけた 昔の
いやなこと 思い出した
けれども もう それは
すごくいやなことじゃ なかった
....
なんかもうおっぱいのことしか考えられない
何か書こうと思ってもすぐおっぱいのこと考えちゃう
あと路上でオナニーして逮捕されたいとかね
俺の頭脳は日々確実に劣化しているんだよ
はっきりとそういう ....
祭りの中を絶望しながら歩いてる
まことに不謹慎で迷惑ながら
祭りの中を絶望しながら歩いてる
こんなはずじゃなかった
絶望してるから一人でとぼとぼ歩きたかったのに
まさかの祭りに巻き込まれて
....
枕元に外した
眼鏡の瞼をそっと
降ろしてやり
寝る時も髪を
七三に分けておく
空を飛ぶ夢を
四十過ぎた
今も
見る
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