だいどころのまどから
こもれびがおちている

どこでみつけたのか
いっぴきのはたらきありが
ひとつぶのさとうをかかえ
そのひとすじのこもれびを
いまにもわたろうとしている
 ....
 棚が倒れて割れた窓ガラスや試験管
 フラスコやビーカーが床に散乱している
 海水に浸された真綿が入るシャーレが傾いて静まっている
 実験室の椅子にすわるかれの顔をおぼえていない
 ....
温排水全戸に無償で給湯し緑地は野鳥に解放しよう

議事堂と皇居を残せば貧乏人だけ残された街にはなるまい

避難円もしお台場を中心に二十キロなら何百万人

避難円もしお台場を中心に二十キロな ....
 うらぎりの雲がうかぶ
 青空のした
 ぼくは
 ぼくを問いただしていた
 オマエハ ナニヲ シテイルノカ
 と。

 おおきな地異が
 おおきな波が
 きみから
 大 ....
小さなものたちが
それぞれに
自らの場所で躓いている
その中に僕も君もいて
むすうの僕と君が
それぞれに
自らの小さく見える
けれどもほんとうはもっと大きい場所で
同じように躓いている ....
魚たちは
丘に打ち上げられ
濁った空気を吸っている
けものも
けだものも
身を潜めて眠っている
鳥たちはどこか遠く
姿を見せない

灯りのない街を
明るい部屋で夢想する
シ ....
ていでんのよる
きみとみていた

あのよぞらを
わすれない

ほしでみたされていく
あのよぞらを

いきのびて
みていたよるを





せいぎのみかたは ....
おやすみなさい 
お手上げ 手に負えないよ あなたのせい 
おやすみなさい まあお聞きなさい 

赤子が泣いている
泣いてる事を伝えたいのだ 
泣きすぎて泣き声しか聞こうとしない
顔をぺ ....
近 々   戦 地 へ 発 つ と 聞 き 及 び ま し た


渡 し た い も の が あ っ た の で す が   
間 に 合 い そ う に あ り ....
嘘をついて 有り金掴み 
遠く会いたい人の街へ
他人の袖にすがろうって魂胆 
4日待って会えた

3日目 公衆電話は留守だと云ってる
死神の色がする 無臭世界
目前に魚類の見せ小屋 
 ....
 
  
 
これから結婚について書きます。
その前に男性側の視点であることを前提としなければなりません。
何故なら私が男だからです。
女性側からの視点で書くことも不可能ではありません。
 ....
比喩ってよくわかりませんけどだいだい次の二つに大別できると教えられています。

1.直喩 ・きみの脚は鹿のようにほそい
2.暗喩 ・きみの脚は鹿だ

この二つはよく目にする表現法です。
そ ....
さて
「手話を基本にした
ノンバーバルコミュニケーション」って
一体どんなんだろうと
前回思った人も居たと思いますが
二講目の今日は
テキストを使います。

手元に札幌聴力障害者協会か ....
 

ねむりの海岸にうちあげられて
ぴくりともうごかない魚のようなおとこ
その手の甲が
ずいぶんとひびわれているのがわたしにはさみしい

 
おとこのかたちに馴染んだシーツを
鉛筆で ....
 
 
友だちの家に遊びに行った
門のところで、久しぶり、と挨拶されたので
久しぶり、と答えた
もてなしてくれるのだろうか
和室に案内されて
お茶とお大福を振舞ってくれた
正直な話、あ ....
めぐりながら彼女はじぶんの声を聞いていた

欲しいものはそこにあるのだろうか

ぼくはどきどきしながら周りをうろついた


そこにあるすべてが彼女を祝福していた

それを彼女はたぶん ....
             ひとみを閉じていればいい
             こころを閉じていればいい
             電車が通過する前の
             空気と地面の振動が ....
 
 
やねのうえを
あめがあるいている

なかにはいりたくて
しかたがないのだ

しめわすれたまどから
なかをのぞいて

さんのあたりを
なみだでぬらして
 
 
数字

数字を祝うことはばからしいことだと思っていた

東九条でもよおされたある晩の鍋会のこと
とつぜん友達が少しはにかみながら
今日は数字の日なんですと言った
二十八回めの数字の日なの ....
{引用=











ぼくがはじめてきみになかだしをしたよる
ぼくのなかのぼくはほとんどしんだ





額からこぼれ落ちてくる
角を拾い集めて
 ....
ときどき、自分がいままでどうやって生きてきたのか思い出せなくなる。
たとえばそれはセーターを編んでいて、順調に右肩まで編んだところで突然、鈎針の動かしかたを忘れるようなかんじ。右に編むのか左なの ....
 
 
鳩時計が次々と子どもを産む
子どもたちは皿になる
皿がとぐろを巻いているので
妻も娘もそれはヘビだと言う

ヘビなら料理など
のせられるはずもないのに
やはりとぐろを巻いてい ....
 
 
イヤホンの中に空が広がっている
入道雲にふと船が座礁した
そのような音が聞こえる
深夜、そして、私
 
途方にくれる船長のポケットの中から出てくる
いつの間にかなくしてしまった ....
この世のうわずみを
あらかた舐めてしまった

僕は

もう

面白がらなければ
何も面白くないし
欲しがらなければ
何も欲しくない

この世のうわずみは
どれも同じような ....
セブンイレブンに買い物に出る
夜の旧国道はひっそりとして
思い出したように車が行き交うだけ

秋の虫がてんでに声を競う
聞こえてくるのはそればかり
淡い闇を纏う街を見ていると
何だか現実 ....
 
 
スーパーで
買い物してると
茄子に
モザイクがかかってる

商品名も
お○す
と伏字になっていて
かえって恥ずかしい気がした

キャベツを買おうとすれば
その中心部に ....
 
 
秋の空に
突き刺さる
ほそい針金が
風に揺れている

揺れているのは
黄金色の穂
だけではない
帰り道なのだった

その角を曲がれば
たどり着くだろう
その家が
 ....
 
 
さもなければ帰ることが出来ない
と、言うところから
その夢ははじまっていた
いつか見た夢の続きかもしれない
よくわからないけれど
帰ることが出来ない理由もわからない
さもなけれ ....
 
 
ははににたろうばが
えきのまえにすわってる
ちいさなリュックひとつで
このひとにも
かつてしあわせなひびがあったのだ
としったのは
わたしがこえをかけたからだ
それだけでわた ....
 
 
母は毎日サンドイッチに
海をはさんで食べていました
そうすればいつか船に乗って
父が帰ってくると信じているのです

花言葉は覚えていても
花の名前は忘れてしまう
そんな母でし ....
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2376)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
こもれび- 小川 葉自由詩611-5-17
廃校に立つ未来の子どもたちに- 石川敬大自由詩19*11-4-2
トーキョーの電気は今後はトーキョーで原発しよう地価も下がろう- 小池房枝短歌5*11-3-22
きみに寄り添う- 石川敬大自由詩11*11-3-17
小さな君への挨拶- 岡部淳太 ...自由詩17*11-3-14
しなやかに朝を迎えたい- いとう自由詩2311-3-14
余震- 小川 葉自由詩1211-3-13
どぶろくエクスプロー- 民次郎自由詩911-3-12
卒業おめでとうございます。- かぜきり自由詩311-3-9
極彩色の靴買って家出- 民次郎自由詩611-3-7
結婚について- たもつ自由詩2411-2-16
「虚喩」ってなんだろ- 紙飛行機散文(批評 ...16*11-2-4
十五年間続け終えた講義のこと- 板谷みき ...自由詩3*11-1-18
そうおもう- せかいの ...自由詩810-12-21
おもてなし- たもつ自由詩1110-12-18
祝福- 吉岡ペペ ...自由詩310-12-11
線路沿いの春の日に- 鵜飼千代 ...自由詩17*10-12-11
- 小川 葉自由詩1210-10-31
数字- パスカル自由詩310-10-27
Nv0iceTと罪のないアヒル- 石田 圭 ...自由詩2910-10-14
保健室のこと- はるな散文(批評 ...210-10-8
とぐろ- たもつ自由詩410-10-4
イヤホン- たもつ自由詩710-10-3
ぽつり- nonya自由詩23*10-10-2
故郷を見失って久しくて- kauz ...自由詩8*10-10-2
わいせつ- 小川 葉自由詩5*10-9-27
秋の思い出- 小川 葉自由詩810-9-27
午睡- 小川 葉自由詩310-9-26
かかわり- 小川 葉自由詩610-9-25
航海- たもつ自由詩910-9-17

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