かいていのえきで
でんしゃをまっている

ホームにはだれもいない
ときどきだれかくるけれど
いつもきまって
うえのほうにうかんでいく

このごろは
でんしゃもくるようにな ....
透明な玉の中
に圧縮されたそれがバチバチとはじけ爆発して外に飛び出したらどうなるのだろうと思いワクワクしてしょうがない
そんな得体の知れない勢いを持ってる人ってどんなんだろう

思わず解凍 ....
あの人には
あの人だけの言葉があることを知って
それを聞き洩らさぬようにと
心を砕いた時もあったけれど

いつの頃からか
あたしは
それをやめてしまって
やめてしまったら
あたしは
 ....
長いご無沙汰でした
白い空白に一筆を付け加えました

青空が何もなかったように通り過ぎて行きます
なんとも清々しい朝です

昨日から考えに考えて
しぼり出した一言ですが微妙にバランス ....
            110912



祈りたいならば
どこか遠く
だれにも見えないところで
おやりなさい
異教徒の群れの中では
声を立てたり
十字を切ったりしたら
命にかか ....
 
 
テレビで野球中継を見ていると
ボールを渡される
九回裏ツーアウト・スリーボール・ツーストライク
最後の一球を投げるのがぼくの役目らしい
キャッチャーの構えたところに渾身の直球を投げ ....
君はポロシャツを着ている
襟のところから三つボタンがあって
君は一番下しか留めていない

君はだぼっとしたジーンズを履いていて
その膨らみの中にまだ春を隠していた
もうすぐ夏も逃げ込んでく ....
 あさめがさめるとぼくはおふとんからでた。
「あさごはんたべなさい。」
 おかあさんによばれたのでいった。
 てーぶるにはごはんとおみそしる。
 あとはさらだのついたはむえっぐがあった ....
夜更けになると
一両だけの黄色い電車が
黒い森に向けて
走り出す
鼻高山の尾根が
急角度に夜空をめざすあたりから
月が紫色のサーチライトを照らす
生き方知れずの子供たちは
ハーメルンの ....
ことばの世界から遠ざかってしまったのは
見ようとしても見えなかったものが
見たくないのに見えてきてしまって
見えるものだけが正しいと思ってしまったからだった
気がついたときにはもう
粘着質な ....
いしきのないところが
はがれていた

まるでせかいに
あながあいたように

そのすきまを
たましいでうめていく

つぎはぎだらけのきものきて
うつくしくおどる

 ....
額ぶちを
ばさりと
鳥が斜めに横ぎった
びくりと
骨ばった視線の止まる
瞬間

空腹も満腹も
傷口もかさぶたも
窓の光に
照らされる

額ぶちの
向こうからの光に

 ....
  
 
海へと下りていく小道に
一匹のセミがいた
地面にしがみつくように
じっと静かにしていた
指で摘んでも動かない
すでに命は失われていた
次から間違えないよう
ひっくり返してお ....
おばちゃん 忘れ物だよ と
玄関から 姪っ子の アッシュが
車に乗り帰りかけた私に叫ぶ
四歳の女の子が 握りしめてきたのは
実家の回りに茂る草をむしって入れた
透明なビニール袋 ふたつ
は ....
私達
机上に文字を並べて
ああだこうだと論じ続ける
あげくの果てに
仮定法まで持ち出して
議論はさらに迷路の奥へ
理想と現実が複雑に絡まり
出口はさらに遠のく

出口はあるのか
な ....
緊張感だよね。止められない理由は。にたりと腹の中で笑って涙を拭いたりしている。役者だねと言われると嬉しくなって、また隠し事をしてしまう。誰からも責められないから罪がないなんて思ってはいないよ。でも .... 朝蝉が鳴いている
頭の中
五月蠅い五月蠅い五月蠅い
盆が暮れても暑さは衰えない

テレビを点ければABC放送が
全国高校野球選手権大会を中継している
画面の中
雲の欠けらただよう青空に ....
みちのゆきさき。

通らせて、そこの、女の子。

ナイフを胸に突き刺そうとする、

かわしたら、私はきっと死んでしまうのね。

抱きしめて、あなたが泣き出さないから雨が降る。

 ....
朝 目覚めると


僕の目の前では
1匹の魚が泳いでいた
空中を

魚です
僕は魚には詳しくないのでよくは分からないけど
おそらくカツオっぽいような気がする
マグロではなさそうだ
 ....
 
 
生温かいザリガニが
真夏の都会を歩く
いたるところから車や人や
ラッパの音が聞こえてくる
そんな暮れ方である
炭酸水を買ってくるように言われ
下働きが走る
近道のフェンスを越 ....
サラは低所得者用の公営住宅に住んでいる
ある日、軒下にコガタスズメバチの巣ができていた
トックリ状の形をしていて
入口が長く下に向かって伸びている
サラには就学前の二人の娘がいた
年 ....
 
 
砂漠の真ん中で
公衆電話が鳴り続けている
そんな気がして目が覚める
妻の寝顔がぼんやりと見える
雨が窓を濡らす音が聞こえる
今夜はきっと砂漠でも
雨が降っていることだろう
  ....
 
 
蛇口をひねると
シャワーから
大切な恋人が出てきた
大切だから
名前をつけた
お互いの名を呼びながら
シャンプーとリンスの前で
永遠の愛を誓った
そして二人で
排水溝に流 ....
{引用=







とても固い結晶が
流水よりも早く融けるのを見た

蒸発したあの人の姿は
あの人以外の誰も知らない



釣竿を垂らして
静かな時間と彼方に見 ....
 
 
夕暮れの公園で牛が一頭
シーソーに座っている
反対側にトンボがとまる
牛は少し腰を浮かせる
トンボは驚いて
飛び去って行った
しばらくして
男の人がやってくる
牛は腰を浮か ....
いつのまにか
えきまえのふろうしゃのひとが
いなくなっていた

そのことにきづくまで
わたしはさまざまのことを
かんがえていた

かんがえるだけで
いなくなることができる ....
つりにいくといったまま
かえらなかったわたしを
ははがいまもまっている

なんでもないいちにちの
あめがふりそうなごご
いっておいでというははに
てをふった
 ....
私たちは
おりがみのくに
二次元を

小さくたたんで
つるになって

おなかの隙間から
ふう、って
息を吹き込めば

祈りを宿した
強い記号だ


メレンゲを
淡く
 ....
だいどころのまどから
こもれびがおちている

どこでみつけたのか
いっぴきのはたらきありが
ひとつぶのさとうをかかえ
そのひとすじのこもれびを
いまにもわたろうとしている
 ....
 棚が倒れて割れた窓ガラスや試験管
 フラスコやビーカーが床に散乱している
 海水に浸された真綿が入るシャーレが傾いて静まっている
 実験室の椅子にすわるかれの顔をおぼえていない
 ....
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2344)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海底駅- 小川 葉自由詩711-9-17
遠足- ぶらっく ...自由詩211-9-15
- blue自由詩811-9-15
手紙- 花キリン自由詩4*11-9-15
のぼる夕日- あおば自由詩4*11-9-12
さよなら中継- たもつ自由詩711-8-31
ボタンを押したら- 木屋 亞 ...自由詩5*11-8-31
ぼくがいまよみたいしょうせつ- 日雇いく ...散文(批評 ...1*11-8-23
夏の電車- まんぼう ...自由詩311-8-23
羽のない鳥- 士狼(銀)自由詩10*11-8-18
盆踊り- 小川 葉自由詩2*11-8-18
- シホ.N自由詩411-8-16
夏の終わり- たもつ自由詩911-8-16
ち_よ- 砂木自由詩7*11-8-16
愛について_- wako自由詩311-8-16
隠し事- 花キリン自由詩2*11-8-16
ぼんくら- メチター ...自由詩2*11-8-16
迷子のゆくえ- ユーリ自由詩211-8-16
アサカナ- ぶるーび ...自由詩311-8-16
都会の暮れ方- たもつ自由詩911-7-2
サラとスズメバチ- たもつ自由詩1011-6-27
コール- たもつ自由詩311-6-24
結婚式- たもつ自由詩511-6-23
空についての四つの短編- 石田 圭 ...自由詩2311-6-13
夕暮れシーソー- たもつ自由詩911-6-11
浮浪者- 小川 葉自由詩211-6-7
釣り- 小川 葉自由詩211-6-7
おりがみのくに- umineko自由詩22*11-6-6
こもれび- 小川 葉自由詩611-5-17
廃校に立つ未来の子どもたちに- 石川敬大自由詩19*11-4-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79