やもりが小さく這っていた
指を噛み
においをつけて
私たちの行為が終わる
しみったれた青春の木造二階建て
隣の人は今日も家にいる
ラジオのニュースが空に流れていく
株価の変動は関係ないと ....
夕焼けの頃)

机の上、広口ビンの透明な壁面には
「真空」と書かれている

私はただ、じっとそのビンを見つめているだけだった
あなたはそんな私を若かったのだと笑うだろうか
あるいは、 ....
凪沙の歌


ぱぱ
ぱぱはきのうおそくにかえってきましたか
あたしとままがねてるおふとんのよこに
もうふだけおしいれからだして
おきがえもしないでねましたか

ぱぱ
ぱぱはきのうば ....
何ひとつ変わってなくて
何もかも変わった私
元気で楽しく退屈に
過ごしています

考えたこともなかったような
現実というものに
追われてはいるものの
元気で楽しく退屈に
過ごしていま ....
エミリー
あなたと最初に出会ったのは羊水の中
あなたは何も言わず
私を蹴って押し出してくれました
あなたはそれっきりそのままで
難産だったと語る母にあなたのことを訊いてみたのです ....
六月の空を見上げると
白い雲が流れていく
「思ひ煩ふな
空飛ぶ鳥を見よ
播かず刈らず蔵に収めず」

人にあい人とかたることにつかれ
郊外の家にひっそりとこもり
目をとじると
さびしそ ....
踏んだ


二度、踏んだ




違う


全然、違う


今、キリギリスの話は全然していない
山田でございます。
前回はスタミナ切れでと言う誤魔化し方で何とかお茶を濁してみたのだけれど、実はそこから先に進まないとあのままじゃただの俺の言い訳だけだったりしたような気がすごくしていて(最もこっか ....
イメージするということ

たとえば

ゴキブリいっぱいのプールに放り投げられるということ

眠っている間に鼻の穴から寄生虫を入れられるということ


イメージするとい ....
見知らぬ都会の夜
人ごみをかき分け
「すみません、手相の勉強をしてる者ですが」
の声を会釈でよけ
{ルビ潜=もぐ}りこんだカフェでコーヒーを1杯

( 日中の{ルビ時間=とき}は遠き夢な ....
あなたのことが気になって
気になって
眠ることができなくて
あなたのことばかり考えていた

翌日、八百屋に行き
店先にあなたが並んでいないのを確認すると
ようやく安心して眠りに落ちた ....
インド最大の商業都市ボンベイ
高級ホテル 三十五階建てオベロイタワーの窓から見下ろす
女王のネックレス

アラビア海に沿うて
ゆるやかに湾曲してはしるマリンドライヴは
女王のネックレスと呼 ....
赤いセーターの女
ひっつめの髪
きみどり色の閃光
作業
眼鏡
作業

作業
反復
業務



複写機
吐き出される
モノクロ
ドット
三千枚の
「@」の顔
 ....
幼かった私たちは
この蝶をヨツアシチョッチョと呼んだ。
今はもうそんな幼稚な名では呼ばないが。
私たちは誰も大人びた名称を知らなかったのだ。

でも私たちは知っていた。
昆虫は六本脚という ....
不機嫌な運転手の硬い毛髪の臭いに堪え
埃塗れの道を走り続けて永い時間が過ぎ
険しい人の顔が溢れ活気ある村落に着く
下半身に溜る不快な重量は増大してくる
乾季のただ中に晴れ上がった大インドの
 ....
ピンクレディーを聞いてます。
『S.O.S.』は踊れちゃいます。
自慢なの。

そんなことより、もう、12曲目。
早く、明日着ていく服を決めなきゃ。
 
  

  制服の短いスカートから伸びた二本の白い柔肌の足

  繭糸を紡いでできた足の線混ざりけのない清潔な線

  きず口を塞ぐかのように押し込んだあなたのそれは何かを語った

  ....
ふとした時に
小さな火ダネが
落ちてきました
 ゆっくりゆたかに
 両手のなかに

こんな小さなものなのに
私の全てに広がって
私の全てをあたためました

となりの人ももっていたの ....
ぐいっとひっぱる
過去がひっぱる
ぼくをひっぱる

引き戻す
引き戻される
引き戻す

じっとたえて
ぐっとこらえて
ただふんばる

ただふんばる
街のはずれに住む少年は
毎日小さな畑を耕して
わずかな食べ物を得てひっそりと暮らしていた
その日も畑を耕していると
一人の旅人が街にやってくた
旅人は大きな重いカバンを背に負っていて
 ....
骨洗いの宿題はたいへんだ
僕は集中力がないから
いつも苦労する

僕のお姉さんは骨洗いが
とても上手だ

姉さんが骨を洗う姿は
とてもきれいで
僕は
自分のお姉さんなのに
変な気 ....
あの夜
たしかに家出は決行された

両親が寝静まるのを待ち
荷物は何も持たず
ズボンのポケットに
ありったけの小銭と札
そして中也の詩集をしのばせたあの夜
たしかに家出は決行された
 ....
北インド
ウッタール・プラデッシュ州の
首都ラクナウを
北西から東南に流れる
にごり水。

ゴームティー川は
午後のつよい日差しをうけて
にぶく光る。

水牛の群れが土手の斜面にひ ....
 感情の吐露です
  それは美味いのですか
  脂がのってるのですか
  私は場違いではありませんか
  大将、
  はちまき ずれていますよ
  ずれているのは何だっけ
  そ ....
全ての女の子へ
王子さまは
かえるだったりするのだろうから
玉子さまだったりもする
当然、白馬になんて乗っていないし
スポーツカーなんか持っていないかと思われ
運転免許だって持っている ....
なぜ
目がさめるんだろうって
思ってた
まだ小さなころのこと
ずうっと眠っていられたら
幸せなのに

お金がかかるからよ
カナコさんがわらった
ブランコが行ったり来たりするのは
 ....
透きとおった空が 青く浮かんでいたので
たくさんの洗濯物を干したいと思った
できれば僕が持っているもののほとんどを
洗濯機の中にほおり込みたかったけど

それできれいになるものと
そうでな ....
父も母も老いた
しばらく会ってないきみの両親も
老いたことだろう

時々ふと、水洗いでかさかさになった
きみの手を握りしめたくなる
というのはかっこのつけすぎかもしれない

十年た ....
天井に赤い足跡。
てんてんと増えてゆく。
猫のそれよりもすこし大きい。
足跡をつけてゆく生き物の姿は見えない。

ダブル・ベッドの上のふたりは、
そんなことてんで気づかない。
見逃された ....
おっぱいは
大きさではなく

伝わってくる君の
優しさを感じる場所

それは心の上にある
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2344)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
圏外- 岡村明子自由詩303-11-25
夜明け前に- たもつ自由詩1803-11-25
凪沙の歌- 山田せば ...自由詩1103-11-24
お元気ですか?- 春日野佐 ...自由詩103-11-24
エミリー・エミリー- いとう自由詩63+03-11-24
思ひ煩ふな空飛ぶ鳥を- 狸亭自由詩803-11-24
キリギリス- Monk自由詩803-11-24
山田せばすちゃんショウたぶん番外のけたらその5_再びいつの日 ...- 山田せば ...散文(批評 ...503-11-24
Imagine._And_imagine.- いとう自由詩3203-11-23
しまパンえれじい- 服部 剛自由詩5*03-11-22
眠れない夜- たもつ自由詩403-11-22
女王のネックレス- 狸亭自由詩203-11-22
その女は派遣で時給千二百円だった- 岡村明子自由詩703-11-22
ジャノメチョウ(百蟲譜11)- 佐々宝砂自由詩603-11-21
水牛を追う少女- 狸亭自由詩403-11-21
ピンク・タイフーン- 浅野 す ...自由詩803-11-21
シーツの赤月- 容子短歌803-11-20
小さな火ダネ- りょう自由詩5*03-11-20
引力- りょう自由詩403-11-20
- アンテ自由詩203-11-20
骨洗いの宿題- k o u j i * ...自由詩1503-11-20
あの夜- たもつ自由詩603-11-19
四月- 狸亭自由詩203-11-18
寿司屋にて- 嘉村奈緒自由詩6003-11-18
Someone_to_Watch_Over_Me〜全ての女の ...- サダアイ ...自由詩1203-11-18
開いた手- アンテ自由詩403-11-17
洗濯- 小太郎自由詩103-11-16
十年- たもつ自由詩1203-11-16
ダブル・ベッド- 佐々宝砂自由詩203-11-16
おっぱい- ミサイル ...自由詩303-11-16

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