渡り鳥が旅立つ
渡り鳥の目の中で
僕は故郷を目指す
故郷などもうないのに

日が暮れる
眼下の家々に明かりが灯る
かつて僕の家だったあたりも
他人のように冷たく光っている
 ....
昨日まで
思い出せていたことが
今日になって
本棚から消えていて
そのわりに
十六巻
二冊持ってるし
売りに出そうか迷ってそのまま
どちらを読んだってかまわないのだけど
片方だけ ....
ポケットにおちてしまった
エイトボールがあったよね
ぼくたちはとても楽しくて
もう一度はじめようとした

 イースター島
(いいスタート)
たまご
🗾のおなかから太平洋ず~っとすすむと ....
水になってひそむ
死んだ者たちの{ルビ通=とお}ったこのほそい水系に
官能の色彩はすでにない
光りの粒子のように時は流れ
序章のように生誕の時は流れ
星が囲んだ戦場につめたい炎の舌がみえ ....
これは文章です。あなたは読み手です。わたしは書き手です。
わたしがあなたの文章を読むときは、わたしが読み手で、あなたは書き手になりますが、文章は文章のままです。
どんな文章を書いているときも、 ....
ちりぢりになる私達の細胞たちは
約束を破ったことを後悔しながら
元の、自分たちの家族の待つ家に帰るのだ

家を守る犬神の
祀られた神棚の
榊に込められた思いは
安住の切なる希望

私 ....
ばかすか寝ていた

名古屋で起きた

新神戸でなくてよかった


感情を論理的に描いて

たまに象徴的なことばを詩的にはさむことで

世界的に評価されている作家の新作を読んでいた ....
ぽわるとももる
てをつないで
じこくのもんを
くぐった
みじんこの背中の
羽根のすきまで
もんばんは
昼寝してて
きづかなかった

ぽわるとももるは
それにもきづかず
走った
 ....
あなたのお城
まるでおとぎ話

とうちゃんはどぶ板通りのかんばんや
かあちゃんはモモエちゃんも結ったパーマやさん
赤と青と白のぐるぐる
さび付いて止まっている

懐かしさに沁みて泣き腫 ....
『奇妙な世界』


奇妙な世界を
祝日の朝に聴きながら
ここしばらくおざなりにしてきた生活を
梅干し入りのおにぎりにして食べた
陶芸教室でつくった奇妙な湯呑みでお茶をすすり
な ....
すぐ近くにあるのに、この手じゃ掴めない

あんな傍にあるのに、この高さじゃ届かない

見えるのに掴めない あるのに届かない

むず痒い思いをするのなら

この手が届かなくなる その先を ....
夜、池に石を投げた人がいて
石に私の名前が書いてあったと噂した

池に波紋が広がって
石を投げたのは私だと
池は被害者面して 波風立てた

 (名前が書いてあるそうじゃないか  ....
さんわとよんわのまえにはにワ
ニわとりがおりました。とみせ
かけてワニがはんぶんになって
はひそんでいるのをけんめいな
あなたはごぞんじですね。はる
のこんなあたたかいひにはゆき
がとけて ....
おそく
お酒飲んで酔っ払う
乗り、過ごし
ここはどこだ
駅、空っぽ

歩くか

何飲んだっけ
ウォッカを…
ちっちゃいグラスにレモンとお砂糖乗っけて
ていっとあおったな

知 ....
          {引用=

 (君、あの鞄は君に似合うが荷物になるかもしれない。
 (なぜなら、荷物とわかるには一度持ってみなけりゃわからない。
 (鞄がお荷物とわかったならばただのクズだ ....
虫に喰われた枯葉
一枚

ギザギザの
迷路
刻まれてる

右か左か
どちらが美味いか
どちらが軟らかいか
思案して迷走した結果でしょうか?

スズメかカラスか
外敵から
身 ....
赤が追いかけてくる
私、足早に逃げる
不思議とかなしむ
ふとみやると
赤は、傷だらけで
私は、後悔で青に染まる
馴染みの店
昔よく通った
ご機嫌なわたしがいる
酔いもほどよくまわり饒舌な
周囲の客も常連で顔なじみのよう
隣には友人が
顔はよく見えない――とにかく古い友人が
わたしは羽振りが良く
 ....
一滴の水を両手で受ける 今はもう
友達がほしいとは思わない
ひとりがいい
だれかにあわせたり
あわされたりしたくない

なにを想っているのだろう
考えるのは無駄だと知ったから

同じ理由でペットも飼わない
 ....
明けないはずの
夜が明けて
僕はまたしても
僕の一人を
夜の向こうへ
置き去りにしてきた

明けなかった夜は
もはや異次元
永久に交じわらない
平行線の世界

明けない ....
また一枚
ふるさとから剥がれ
影のように
うっすら電車に乗る

私たちから
離れて行って
やがて
立ち止まる

立ち止まる
点々とする縁石の上で
淡い硝子戸の
上がり口の前で ....
膨らんできた
はくもくれんの
銀にひかる繭のような葉

わたしのはらのなかで
懐かしい男と猫とあのうちは
ことばをうけて赤ん坊になり
ホトホト
うみ落とされてゆく

ていねいにガム ....
富士は日本をしたがえて

フルスイングする屹立だ

ぼくは涙をしたがえて

外灯もゴッホの星月夜

富士は地球をしたがえて

フルスイングする精密だ


ぼくらは今夜宇宙の片 ....
植木屋に写真を持ち去られ
私にはルビーの指輪だけが残った
透徹した心でルビーを見つめる
雪花菜(きらず)はおからと言う
豆腐由来の料理らしいが
私にはキラー(殺し屋)にも見えて来る
そんな ....
僕は
ウエハースを持って
屋上で月を見ている
ハイウェイを見下ろして
ウエハースだなんておもうよ
月に見とれていたけれど
鳥肌の立つ明け方に
うっすらさよならしていくよ
輪郭を、街は、 ....
最期のタバコ屋で最期の女に出会い
最期の言葉を交わして
いっしょに暮らそうかとも想う

いつも最期に出会いたくないので
のらりくらりいきている

挑戦状のないリングで闘争心のない犬と成り ....
空にポツリと佇んでいる
逆さまの煙突は今日も煙は落ち着かない

ドーナツをおでこにあてて
選ばれるのを待っているのだけど
聞こえてくるのは誰かのくしゃみばかり

僕は長い長い道を見ながら ....




夕暮れ
口をすぼめる
とても内気でおとなしいあなた
優しい人だ
誰のことも悪く言わない
辛さを耐え
コアラのような思い
お母さんの温かいおなか
地球を抱擁するような人
苛烈な意見を聞いているの ....
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2344)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
渡り鳥- 小川 葉自由詩5*17-2-28
空欄を埋めよ- Seia自由詩317-2-28
八番目の地球- さわ田マ ...自由詩11*17-2-28
くにの記憶- 白島真自由詩27*17-2-26
文章- 水宮うみ自由詩3*17-2-26
たとえそれが逆行しているとしても- within自由詩217-2-26
神戸でなくて- 吉岡ペペ ...自由詩417-2-26
ぽわるとももる- 次代作吾自由詩317-2-26
赤と青と白のぐるぐる- 田中修子自由詩5*17-2-25
二月に聴きながら- DFW 自由詩6*17-2-25
ここから空とします- 黙考する ...自由詩417-2-24
夜の石- 為平 澪自由詩317-2-23
さんわのあひるよんわのあひる/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩3*17-2-23
ぱた- ふるる自由詩9*17-2-23
くずのつる- 為平 澪自由詩9*17-2-20
ギザギザの- まいこプ ...自由詩617-2-19
- 水菜自由詩417-2-19
- ただのみ ...自由詩5*17-2-18
渇き- レタス俳句417-2-15
ひとりとふたり- 朧月自由詩317-2-15
夜の背後- シホ.N自由詩1217-2-14
ふるさと- オイタル自由詩517-2-10
帽子のほころびるとき- 田中修子自由詩16*17-2-8
宇宙×フルスイング- 吉岡ペペ ...自由詩517-2-7
植木屋が写真を持って行ってしまった- 間村長自由詩417-2-5
緞帳- うみこ自由詩8*17-2-2
最期のタバコ屋にて- 梅昆布茶自由詩1717-2-2
食べかけの月- カマキリ自由詩517-2-1
平成29年2月1日(水)- みじんこ自由詩2*17-2-1
おとなしい人- 黒髪自由詩8*17-1-31

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