一対五で混ぜるのよ
カナコさんは慣れた手つきで
ビンのどろりとした白い液体を
コップに注いた
それから
冷えたペットボトルを冷蔵庫から出して
ぐわぐわっと振ってから
神妙な手つきで
 ....
おはよう

冗談でしょ?

















冗談だよ

おやすみ
(百年後ニハ
 生キテイナイ)


二人連れと犬
雨上がりの夜
犬は
道端の壁やら草むらを
ジクザグにはしゃぐ
見えないものを見る
ひんやりした空気を恐れたりしない
世界 ....
追いかける夢が好き
手の届くところにあって
手をのばせない
そんな夢が好き
多くは望まない
高くは望まない
それでも
追いかける夢が好き
小さい頃 
朝起きて カーテンの隙間から一直線に差し込む光
そこが
天使が人間界に来るときの 入り口だと信じてた

夏の空が 澄んでる日
雲の上に 天使がいると信じてた
大きな雲を 見つ ....
軽トラックの荷台にかけてあった
銀色のビニルシートにしみとおったあめは
半日積みっぱなしの石油ファンヒータの箱を湿らせて
納品書と保証書を湿らせて
取扱説明書までがくたっと湿っていた

  ....
そういや私が最初に「たもつ」なる名前に目をしたのは、考えてみたら「醤油」を読んだときではなかった。

某PJでレビュウに値する詩を探していた私は、幼いが鋭い何かを感じさせる短い詩「さめ」に注目した ....
夜の憂楽町線は
疲れたメガネの顔でいっぱいで
うんざりしていたら
隣に座っていた女の人が無言で泣いていた

女の人は下を向いていて
しゃにむに手で前髪をすいている
耳をすますとポツ ポツ ....
やもりが小さく這っていた
指を噛み
においをつけて
私たちの行為が終わる
しみったれた青春の木造二階建て
隣の人は今日も家にいる
ラジオのニュースが空に流れていく
株価の変動は関係ないと ....
夕焼けの頃)

机の上、広口ビンの透明な壁面には
「真空」と書かれている

私はただ、じっとそのビンを見つめているだけだった
あなたはそんな私を若かったのだと笑うだろうか
あるいは、 ....
凪沙の歌


ぱぱ
ぱぱはきのうおそくにかえってきましたか
あたしとままがねてるおふとんのよこに
もうふだけおしいれからだして
おきがえもしないでねましたか

ぱぱ
ぱぱはきのうば ....
何ひとつ変わってなくて
何もかも変わった私
元気で楽しく退屈に
過ごしています

考えたこともなかったような
現実というものに
追われてはいるものの
元気で楽しく退屈に
過ごしていま ....
エミリー
あなたと最初に出会ったのは羊水の中
あなたは何も言わず
私を蹴って押し出してくれました
あなたはそれっきりそのままで
難産だったと語る母にあなたのことを訊いてみたのです ....
六月の空を見上げると
白い雲が流れていく
「思ひ煩ふな
空飛ぶ鳥を見よ
播かず刈らず蔵に収めず」

人にあい人とかたることにつかれ
郊外の家にひっそりとこもり
目をとじると
さびしそ ....
踏んだ


二度、踏んだ




違う


全然、違う


今、キリギリスの話は全然していない
山田でございます。
前回はスタミナ切れでと言う誤魔化し方で何とかお茶を濁してみたのだけれど、実はそこから先に進まないとあのままじゃただの俺の言い訳だけだったりしたような気がすごくしていて(最もこっか ....
イメージするということ

たとえば

ゴキブリいっぱいのプールに放り投げられるということ

眠っている間に鼻の穴から寄生虫を入れられるということ


イメージするとい ....
見知らぬ都会の夜
人ごみをかき分け
「すみません、手相の勉強をしてる者ですが」
の声を会釈でよけ
{ルビ潜=もぐ}りこんだカフェでコーヒーを1杯

( 日中の{ルビ時間=とき}は遠き夢な ....
あなたのことが気になって
気になって
眠ることができなくて
あなたのことばかり考えていた

翌日、八百屋に行き
店先にあなたが並んでいないのを確認すると
ようやく安心して眠りに落ちた ....
インド最大の商業都市ボンベイ
高級ホテル 三十五階建てオベロイタワーの窓から見下ろす
女王のネックレス

アラビア海に沿うて
ゆるやかに湾曲してはしるマリンドライヴは
女王のネックレスと呼 ....
赤いセーターの女
ひっつめの髪
きみどり色の閃光
作業
眼鏡
作業

作業
反復
業務



複写機
吐き出される
モノクロ
ドット
三千枚の
「@」の顔
 ....
幼かった私たちは
この蝶をヨツアシチョッチョと呼んだ。
今はもうそんな幼稚な名では呼ばないが。
私たちは誰も大人びた名称を知らなかったのだ。

でも私たちは知っていた。
昆虫は六本脚という ....
不機嫌な運転手の硬い毛髪の臭いに堪え
埃塗れの道を走り続けて永い時間が過ぎ
険しい人の顔が溢れ活気ある村落に着く
下半身に溜る不快な重量は増大してくる
乾季のただ中に晴れ上がった大インドの
 ....
ピンクレディーを聞いてます。
『S.O.S.』は踊れちゃいます。
自慢なの。

そんなことより、もう、12曲目。
早く、明日着ていく服を決めなきゃ。
 
  

  制服の短いスカートから伸びた二本の白い柔肌の足

  繭糸を紡いでできた足の線混ざりけのない清潔な線

  きず口を塞ぐかのように押し込んだあなたのそれは何かを語った

  ....
ふとした時に
小さな火ダネが
落ちてきました
 ゆっくりゆたかに
 両手のなかに

こんな小さなものなのに
私の全てに広がって
私の全てをあたためました

となりの人ももっていたの ....
ぐいっとひっぱる
過去がひっぱる
ぼくをひっぱる

引き戻す
引き戻される
引き戻す

じっとたえて
ぐっとこらえて
ただふんばる

ただふんばる
街のはずれに住む少年は
毎日小さな畑を耕して
わずかな食べ物を得てひっそりと暮らしていた
その日も畑を耕していると
一人の旅人が街にやってくた
旅人は大きな重いカバンを背に負っていて
 ....
骨洗いの宿題はたいへんだ
僕は集中力がないから
いつも苦労する

僕のお姉さんは骨洗いが
とても上手だ

姉さんが骨を洗う姿は
とてもきれいで
僕は
自分のお姉さんなのに
変な気 ....
あの夜
たしかに家出は決行された

両親が寝静まるのを待ち
荷物は何も持たず
ズボンのポケットに
ありったけの小銭と札
そして中也の詩集をしのばせたあの夜
たしかに家出は決行された
 ....
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2382)
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