わけもなく
海に行かない


青ざめた
この肌の下の水脈に海の素質があるとしても


夏において
情熱的な、情熱的な
世界中の観察眼と観察眼が合い続けているとし ....
+TATOOの悲しみ

 水商売をもれなく売女と呼ぶ
 その在庫表の端には
 くたびれたドラえもんが描かれている

 規則正しく働ける
 抜け目ない線とスイッチの裏の
 せわし ....
「神様、地獄に行かせて下さい」
「何故?  君は立派な政治家だったはず」
「ありがとうございます。でも…」
「なんだね?」
「友達が一人もやって来ないんです」

          Kur ....
クラシック聴きながら詩を書くと詩が3拍子になってしまう、
でも詩は4拍子のほうがいいから、詩を書くときは狂ったロックやテクノを聴くと言う人のことを思い出していた。
今日中にたどり着けない電車に乗り ....
くらげはもう水みたくなって
やがて海になるだろう





溢れる 空想を両手にとって
きみは穴を掘っている
隣で海を耕しながら
私はそれらを見つめてあげる

 ....
病を詩うなかれ

もし病が書かせるにせよ また

病ゆえに書かざるを得ずとも

病を詩うなかれ
 


死を経ずして死を詠むなかれ

死からほど遠くであくがれ

あるいは  ....
日本の子供たちの思いやりが込められた
膨大な量の千羽鶴が海を渡った
あばら骨の浮き出た子供たちは
弱々しく 震える手で
ひとつひとつ 千羽鶴を開けた

何も入っていなかった

     ....
ふと気付けば夜の闇
棒のような足を動かし
やっと山から出た

そこには町があった
町は不気味なほど静まりかえっている
町を歩き回ってる時にこんな声が聞こえてくる

「ようこ ....
左からきた電車の窓に
私たちの姿が
映る

映る

あなたと
私との距離は

そうか
こんなふうなのか

それは
なんだかとても自然な
風景のようで

まるで
あなた ....
あなたが置いていったから
やけくそに お菓子を お腹につめこんで

誰も買ってくれやしない
貰い手のない 寂しいコブタ ひとりぽっち
ねえ どして?

まぶたたれて I'm blin ....
その駅のトイレには
便所童が住んでいる

とても疲れて寂しい夜
わたしは酔っ払って
その駅のトイレに寄る

3つある個室の真ん中に入ると
そのうち
両脇から
声が聞こえてくる

 ....
はだかだと つい
においを かいで
おもわず からみあい
いっしんどうたいで 
おれまがったりします
スペースシャトルの打ち上げが映っていた
アトムや鉄人28号の時代から ずいぶん経っているのに
いまどきロケット噴射とは なんて野蛮なイメージだろう
ぼくは未来からきた人のように かんがいぶかく
 ....
夜には似合わないのに
とてもきれいに見えた
スカイブルー
じっと見つめていると
吸い込まれそうに
青くて
青は
海も
空も
青いから
きっといつか
還ってゆくところも
青いのだ ....
ところで
夕暮れはもう間近に迫り
みんな精一杯に迷っているので
その足元を照らす明かりも
その足で踏みしめているものも
記憶は近さも見せないくらいに
空で燻るものだから
こうやって今日も ....
うすい月が窓までおりてきて
わたしの絶望を笑うのだった
からっぽになったところで出発だ
ほんとうの旅は いまからはじまる
なんて こともなげに言うのだった
日が落ちて 暗い川に
すう とよぎる物がある
魚のひれに
背の高い草
それから
釣りのおじいさん
長い棒で
水をかき
橋をくぐる

なにがみえるのか
なにがきこえるのか
波紋と ....
しらない をおいかけたら
からかうように空をすべった
梅雨のあいまの明るい風に
しらない しらないと
はしって逃げた

いつだって
しらない は遠く
つかめそうな距離でも
生卵のよう ....
1988年の秋に、私はそれまでの詩のかき方を精算すべく、個人詩誌「風羅坊」を創刊しました。コンセプトは、短く、平明で、身辺的であること。そこにはそれ以前に親しんできた現代詩的な構文への反発がありました .... 一日に一回
空は夕焼けに染まる。
晴れていたなら、だけど。もちろん。

夕暮れてゆく世界は私の手の中にあって
私は一杯のコーヒーを飲み干すみたいに
簡単に
それを飲み干す。

でも確 ....
半歩、まえをゆく
あなたは
鳥の巣を見たいという

つゆの前日
うすみどりのかぜが
わたしたちのあいだをゆききする
わたしの部屋へ ゆくみち
みみを澄ます
ゆるい
花火


 ....
 
感性に年齢は関係ないか。
と、聞かれたら。やはり「関係はある」と答えてしまうだろう。
 
まだ10代前半の頃、詩(のようなもの)に興味を持ち、作品と言えるほどではないにしても、走り書きのよ ....
時間を移動する物体がある
精神を乗せた物体である
「超低速」といっても
時間と同じ速さである
ただし3分遅れている
それが僕
ゆえに僕は3分遅れている
産まれてからずっと

     ....
カギっ子を見た

21世紀のこの時代に
まだカギをクビからぶら下げているんだな
って、感心する一方で
とてもなつかしい記憶がよみがえった


かく言う僕もカギっ子だった

両親が共 ....
ジャララ
6月の弾力はぼくらを弾ませる水力が
そこらじゅうで揮発する
近すぎる誤解を向日葵の種の側に埋めたりする

ジャララ
太陽の方角を追い続けていくことも
ぼくらには必要なことかもし ....
親になるための国家試験に20年落ち続けている
資格がないので「できちゃった息子」は
国の管理のもと今年、成人を迎えた
その息子が昨日、強盗殺人を犯し銃撃戦の末に死亡した

この国はまだ
「 ....
すべてが終わると
その町にも銃を担いだ人たちがやってきた
彼らはこの国の言葉や
この国の言葉ではない言葉で話すものだから
町の人々はますます無口になった

少年は喧騒と沈黙でごったがえ ....
黒いシャツにズボンじゃなくてスラックスをはいた
あどけなさの残る女の子は
中学生くらい
うつむいて
診察室から出てきた
お父さんは座る場所を探していた

女の子は体とは不釣合いに
幼児 ....
なんてことはないんだ。

今朝、母は雪を見ながら(正確には彼女にしか見えていない雪だ)卵焼きを作った。
キッチンに立つ母を見るのは久しぶりだけれどやはり、しっくり、とくる。
料理をするために洋 ....
神様がやってきて
恥ずかしくて
無花果がないので
代わりに葡萄の

神様は通り過ぎて
そのまま
もう会えなくなった
股の下から
赤いものが垂れた日
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2382)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海に、行かない- A道化自由詩1705-8-9
くらげの日々/知っている- 石田 圭 ...自由詩3105-8-8
寓話_不可解な死_29- クリ未詩・独白3*05-8-5
米原駅ノート- 渡邉建志散文(批評 ...15*05-8-5
_に隠される- 石田 圭 ...自由詩2805-8-5
病を詩うなかれ- クリ自由詩4*05-8-1
寓話_不可解な死_26_(千羽鶴)- クリ未詩・独白20*05-8-1
皆月町- HARD自由詩8*05-8-1
左からきた電車の窓に- umineko自由詩15*05-7-31
迷い仔豚- くるす自由詩1*05-7-31
便所童- チアーヌ自由詩1205-7-31
そろもん(あの話)- みつべえ自由詩805-7-31
そろもん(映像の話)- みつべえ自由詩905-7-27
スカイブルー- チアーヌ自由詩705-7-25
水底の、走る船の- 霜天自由詩1205-7-19
そろもん(月夜の話)- みつべえ自由詩1505-7-14
暗い川- 竹節一二 ...自由詩1205-7-13
しらない- 竹節一二 ...自由詩805-7-11
●そろもん第一の栞- みつべえ散文(批評 ...2305-6-30
PRESS_ENTER■- 佐々宝砂自由詩11*05-6-13
待つ温度- はな 未詩・独白8*05-6-12
スローモーションで行けばいい- 望月 ゆ ...散文(批評 ...16*05-6-12
寓話_超低速時間移行機- クリ自由詩4*05-6-9
前略、京都駅で見かけた茶髪のカギっ子へ- ヤマト自由詩8*05-6-3
現代詩フォーラムに書く詩人達に捧ぐ「ジャララ」- tonpekep自由詩7*05-6-2
寓話_国家試験- クリ未詩・独白405-6-2
すべてのあとで- たもつ自由詩4705-6-2
静かな風景- 初代ドリ ...未詩・独白5*05-6-1
かすみそうを送る- 吉原 麻自由詩11*05-6-1
葡萄の葉- いとう未詩・独白705-5-31

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