浜田省吾を聴いていたら 
いつものように眼から透明な液体が出てきて すっきりしてしまった

聴きながら抱いていた ぬいぐるみの感触は
このあいだ亡くした 愛するともだちの背中

愛するもの ....
頭がしゅうしゅうする
曇り空に
赤い点
落下傘が流されていく
ごまつぶのような黒い人かげ
大きな指が
垂れこめた雲に
文字を描く
地上にひしめいている
誰もが
しゅうしゅうしている ....
いずれは大河へ注ぐ源の
細い流れは
野を行く幼子のように
冬の透ける日差しの中を往く
冬枯れて覆いかぶさる
草の葉の下で
岩を乗り越え瀬を転がり
時と戯れる若者の気軽さで
ポクポクサラ ....
右から鼻血が出ると

しばらく左からは鼻血は出ない

うれしいよね
くも 
もく となり
そら 
らそ となる

36,000フィートから の ことば 

とばこ 
ですけれど

あなたへの きもち 

ちもき に 
なったとしても

 ....
アンチ・テーゼ? 最近はあんま見やせんなあ
外海まで出りゃあちったあ捕れるかも知れんけん
あんた近海もんが欲しいだら?
活きのいいのをくれっても無理なもんは無理だに

ほんじゃテーゼ ....
朝 通勤途中の人に
夜 犬の散歩をする人に
僕は 笑う

会社では
「あなたは愛されて育ったでしょ。」
と よくいわれる

僕は 生まれてすぐ人に預けられた

母に 社割で 花柄の ....
青い花を探しているのだと
そのひとは言いました

私も青い花を探していたことがあったのです

ずっとずっと昔 千年のそのまた千年も前のこと
白茶けた山脈を歩いていました
足元には雪があり ....
ひとよ、ひとよ
おちるこえのない、ひとよ
ゆびおりかぞえても、ひとよ
ねむればあける
いまだけが、ひとよ
澄みきった青空に
白い帽子が
よく似合う
まぶかにかぶった
はずかしがりや
冬の朝にそびえる
富士山 どでーん
骨壷をもうひとつと
父親は頼みました

寒い寒い一月の斎場で
白い骨になってしまった
母親を乗せた
鉄板をみんなで囲みながら

葬儀屋が用意してくれたのは
大きな骨壷がひとつと
 ....
[まめ]

こまめにつかめ
たかめをつかめ

まめにかめかめ
わかめにごまめ



[ひめぎみのかぞえうた]

いちのひめぎみ いばらひめ
にいのひめぎみ にんぎょひめ
さ ....
大根の葉の傷
葉と葉の下で 濃い緑色になっている葉

信号待ちで
隣の男性は
白髪と そうでないところ

あなたはもう白髪の生える頃だ

葉は 思ったよりやわらかくざらざらで
あな ....
しのぶと暮らしていた時
給料を貰って持って帰ると必ず神棚に給料袋を置いて「ご苦労様でした。」と言う。
それから神棚から下ろして、家計の振り分けをしてくれた。
おじさんのお小遣い、食費、光熱費等々 ....
チャットに参加している女の子の名前がすべて
昔付き合っていた女の子の名前と一致しても
慌ててはいけない
もちろんそれはただの偶然
たぶんおそらく
偶然だと思いたい

チャ ....
ほの暗い駅
列車の中で一点を見つめている
あなたの眼差しを見送る

”お気をつけて”

その一言だけが伝えたかったのだけれど

ベルが鳴り止んで動き出したのは
列車ではなく
ホ ....
おふろに一緒にはいってくれるきみへ
にくにくしいねといったときに
なぐらないでくれないか
わたしはこんなにほねほねしいのに
といったときに
胸のふくらみをつつくのをやめてくれないか

と ....
電力が足らないよぉ
資源が枯渇してゆくんだ
地球が枯渇してゆくんだ
だ か ら
電力に変えたい 電力に変えたい 電力に変えたい


駅のホームおじさんが傘でゴルフのスイングしてる ....
父はつまらぬ魚屋でございましたが、係累は多うございました。
たいそう古くから魚屋を営んでいたと申します。
けれども嫁はどこの馬の骨ともつかぬと祖母は母を貶めました。
わたしは母の係累をひとりも存 ....
東京駅の地下街で倒れた

「わかりますか?」と問われ

わかっているのは君のことだけだったので

「ラ・フランスは長野の特産」と、さっきわかったことを答えた。
ししゃもはいいねぇ
そういって親方は
お弁当を頬張り
しわくちゃの目尻が
太陽でいっぱいになる
まるで花筏みたいに俺たちは
カヌーで石狩川を下った
川岸の枯れ草に沿うように
滑空するように水平に飛んでいくカワガラス
めずらしそうに俺たちを見てそいつは挨拶をした
水辺に住むというだけで
 ....
芸ができない犬はだめなんですか。
いえいえ。
そんなことは言ってませんがね。
でも、そんな感じのことは言いましたよね。
いえいえ。
あなたの犬は可愛いですねと言いました。
本音はどうなんで ....

ベッドにうつぶせになって
すうっと体がのびた
魚になった気分
黒い海を
すうーっと泳いでるような気がしてたけど本当は
まな板の上で
最後のお願いをする
まず頭を切りはなすために
 ....
翼が水面に
触れるか触れないか
それを楽しむ
それが飛ぶ者の在り方

傾けて弧を描いて
差し伸べて
張り詰めて
愛するように
触れずに

飛ぶために身体のあらゆる部分を
作り変 ....
 シゲジロウは大戦前の生まれである。
 幼くして酒屋の丁稚奉公に出され相当苦労した時期もあったが、まあ今となってみれば概ね平穏な人生だったと本人は思っている。
 戦場に駆り出された時も五体満足で本 ....
「すべての武器を楽器に」

プラカードを掲げ、楽器を打ち鳴らしながら歩く男女のグループ
はしゃぎながら笑みを絶やさず、カレシらしき男に唇をおもねる女
皆おそらく学生ばかりなのだろう、サ ....
まだ若かった三十年前、薄っぺらいクラシックラルースをテクストに辞書と首っぴきで
ランボーを読み、痴がましくもその全訳を夢見たものだったが、十歳の少年が「金利生活
者になりたい」などと書いているの ....
ひるまに
今年はじめての
しろい息をふきだした
わたしの口は おそらく
しろい雲でおおわれていたことだろう

わたしは雲をうみ
そう ひつじのかたちをしたしろい雲を
ながめて
ながめ ....
[目ざめている]

朝からずっと
手のひらを見つめる
遠くのほうで
蛙が鳴いている







[祖父]

耳が遠くなった祖父は
海に似てきた
くりか ....
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2344)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
枯れない- ukiha自由詩203-12-26
低気圧- 岡村明子自由詩403-12-26
雪の下- まんぼう自由詩603-12-25
うれしいよね- せんたく ...自由詩303-12-25
36,000フィートからのてがみ- バンブー ...自由詩603-12-25
アンチ・アンチ・テーゼ- 佐々宝砂自由詩203-12-25
笑う人- 山内緋呂 ...自由詩7*03-12-24
青い花- 佐々宝砂自由詩4*03-12-21
ひとよ- 半分自由詩303-12-20
どでーん- 春日野佐 ...自由詩7*03-12-20
一月八日_白山郷共同斎場にて- 山田せば ...自由詩1503-12-20
りりと☆のことばあそびうた、また- 佐々宝砂自由詩5*03-12-19
煮る- 山内緋呂 ...自由詩503-12-18
しのぶとの想い出- 冲克。自由詩303-12-18
いったい何を企んでるんだ僕のかわいい子猫ちゃんたち- いとう未詩・独白403-12-18
発車ベル- たもつ自由詩3203-12-18
きみに- 竹節一二 ...自由詩803-12-18
電力に変えたい- Monk自由詩803-12-18
ゆうこく- 佐々宝砂自由詩7+*03-12-17
わかった- 山内緋呂 ...自由詩6*03-12-17
ししゃも- 前方後円 ...自由詩2203-12-16
カワガラス- コンパス自由詩103-12-15
ワオン。- 千翔自由詩403-12-14
電気を消して- みい未詩・独白13*03-12-14
鳥として- まんぼう自由詩403-12-14
俵松シゲジロウの倦怠- みつべえ散文(批評 ...403-12-14
音楽- 自由詩503-12-13
自己の言語回路からの自由へー九鬼周造著『日本詩の押韻』私解ー- 狸亭散文(批評 ...1803-12-12
ゆるやかにいきる- 竹節一二 ...自由詩403-12-12
目ざめている- 青色銀河 ...未詩・独白503-12-12

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