時々 遠くへ行きたい気持ちになる
誰も知らない所へ 行きたい気持ちがする

電車に乗ろう
中央線に乗り込むのだ
寒い八王子を出て
霧の立川を抜け
雨の吉祥寺を過ぎ
暑い新宿を超える
 ....
別れの手紙が届いて

窓ガラスの凍った朝に
きみは家を出る

食器も家具も置いて
チケットを握り締めて

雪の馬車に乗る


ここで変わるのね

未来から声がする
 ....
背中にぜんまいがついている。それがすべてのヒトの動力源だから、必然とそれを回す力が必要になる。
果たしていつからそんな仕組みに変化したかは解らなくなっていて、それを追及する行為には死の罰則が待ってい ....
おとぎ話の中の国は もう
わたしのことをおぼえてゐません

キセルをくはへたお爺さんは もう
わたしのことをおぼえてゐません

アコーディオンをかかへた青年と
まきばで働 ....
内にある暴力的なものに屈して
もう自分の味方ではいられなくなって
人生を投げようと
ただ思っただけであった
自分には甘い
気休めの漢方薬とインターネット
腑抜けた鏡像
怒りの拳を振り上げ ....
ここに一筋の海があるとして
だけど、そこに何かある訳じゃない
言葉に出来ないような貝殻や
名状しがたい砂浜のアートが
何故だか僕の纏まらない思考を
一瞬忘れさせてくれるだけだ。

例えば ....
一日中縁側で過ごす人は
陽の目を見るのが少なくなった人だ

何を話すでもなく 寄る猫を追い払うでもなく
牛乳屋を見送って 小学生の登下校に目をやりながら
物干し竿がハンガーごと錆びていくのを ....
落ち葉舞うもう絶え間なく絶え間なく

鰯雲流れ流れて西へ行く

木立の間茜の光冬陽落ち
めざめると同時に 自由の女神になっていた
すっくと立ち 右手を挙げ 情熱の象徴を高らかに天に示し
頭の中に声が響いていた「走れ!」

いや、ちょっと待て 忘れられないぢぁないか あの家の ....
走れ! 太陽の廻りに虹がかかっている

時間やお金をかければなんでも手に入る

でもかける時間やお金がないひとがいる

地平の月の大きさに友と親しむ


友よ、俺はずっと抗いつづけたい

 ....
声と声が交わるあいだ
柔かな光が横切って
わたしは不意にいなくなる

うねる大気が木霊して
髪の毛の中に光を通す
黄金の束が揺れる稲のよう

頂上に黒い影が伸びても
この道で変わると決めた心は

本音を伝えるための声を抱き
誰か私を摘んでくれないか

唇を押し当てる風のよう ....
ひなげしの複製画
NORDISK FAXE2

呼吸器につながれて
静かに眠る男に
盲導犬が寄り添ってる

階段を上り屋上に出ると
冬の風が冷たく
月は高い

子供の頃に ....
飛べないから鶏なんだと思い至り

無性にリリィが聞きたくなる


そろそろシャロンの季節です


チバさん好きです
 .... 冬夕焼湖底に街の沈む音

鰓呼吸忘れ神楽に舞忘れ

薄明の空の淵より捕鯨船

身籠れる長鬚鯨の尾の重さ

子鯨に親鯨添う成層圏

魚影から涙一滴雪月夜

雪積もる東京ロンドンニ ....
あゝ、それにしても
時代の騒音は
どうしてこんなに胸に残るのか

夕べ、楽しい
笑顔の写真をみた
懐かしい、カーニバル
踊り狂った
ふたりの距離は
どんな不幸も忘れさせてくれ ....
夜寒さの無音の部屋で飲む焼酎

薄陽射す花野広がる忘却の果て

ひたすらに草を食む牛只在りて
ひともよわい生き物です

それは死にたくなるからではありません

生きようとするからよわいのです


星空に

まるで影絵のような

時を

見上げます

不協和音と
 ....
今日もまた夜が来るのだろうか
誰にもわからない

今夜 タルラー・バンクヘッドと酒を飲む
安い酒しか用意できないかもしれないが
彼女は喜んでくれるだろうか

歳をとった僕は 何をしている ....
チーズを食らうように
女を抱いた後
俺はなぜか
冷たい海にすむ
尖った魚じみて

触られたくなかった

愛があれば
離れたくないのならば
愛がないのだろう

深まりゆく秋
レ ....
昔々、空が有象無象に充たされつつあった時
彼女は心の欲するままに転げ落ちました

   * * *

先生、量子宇宙の話をしてください
物質の成り立ちを
電子の軌跡が尊いとする根拠を
 ....
雲のなかの金属たちは
艶やかな焔となって、

夕暮れに言葉は燃えた
頬を赤らめるしかなくて
赤々と燃えた

だが街は暮れていくばかりだ
街頭の影が背伸びをしても
たしなめる者もいなく ....
老いた虎がいる
四肢は痩せ、臥せっている
しかし、その眼からは咆哮がのぞく

虎よ、虎よ
わたしはおまえになりたかった

虎よ、虎よ、おまえは
無駄や無理や、と吠え
わたしの頭をね ....
手紙がある

うす桃いろの
手ざはりのよい 小ぶりな封筒の
崩した文字の宛て名も品が良い
封を切つて なかを開けるに忍びなく
窓際の丸テーブルに置かれてゐる

さて 何がか ....
命を頂いて生きている
だから頂きます、というらしい
けれどそれはそんなにありがたく
罪深いのだろうか
鶏が産み落とした精の無い
卵をいくつも使ったケーキは
悪徳の味がするのか
命を失った ....
薔薇園の香りを吸って幸福感人々が持つ美を引き上げる

自宅から歩いて五分の公園に遊具も多く人気が高い

夏になり経験のないことしたい短い夏が僕を焦らせる

古民家が密集する地区迷路のよう近 ....
光に


見捨てられても


「黄色い傘」

きいろい傘が咲いていて
わたしのうえに 屋根になっている

かさついた
この指は
皿を洗い刺繍をし文字を打ち

自由になりたくて
書いていたはずの文字に
とらわれ ....
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2340)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
誰も知らない街- 小卒自由詩119-1-17
叶わぬ恋のパティ- mizunomadoka自由詩1018-12-29
西の空に向かって- こたきひ ...自由詩618-12-23
ちひさな国- 石村自由詩24*18-12-22
白い封筒にこれを書くのである- 奥畑 梨 ...自由詩718-12-12
踏切- ふじりゅ ...自由詩118-12-12
縁側- 為平 澪自由詩1018-12-5
夕景(改訂)- ひだかた ...俳句9*18-12-2
よしっ。いや、ちょっと_マテ。____- るるりら自由詩14*18-12-1
よしっ- るるりら自由詩5*18-12-1
友と親しむ- ペペロ自由詩318-12-1
街角にて- ひだかた ...自由詩9*18-11-27
メッシュ- ミナト ...自由詩2*18-11-27
最後の- mizunomadoka自由詩218-11-27
あ・・- かば自由詩118-11-26
君、それを本当に今- TAT短歌218-11-26
鯨雪- 一刀斎嘉 ...俳句3*18-11-25
夜の砂漠- 秋葉竹自由詩1018-11-22
無心- ひだかた ...俳句4*18-11-22
星空に- ペペロ自由詩318-11-21
タルラー・バンクヘッドと酒を飲む- 小卒自由詩218-11-21
チーズ- ゴデル自由詩3*18-11-20
認識に関する一つ目の切片と七つの瞼- 自由詩2*18-11-20
炎色- 新染因循自由詩5*18-11-18
虎よ、虎よ- 帆場蔵人自由詩4*18-11-17
秋にとどいた手紙- 石村自由詩20*18-11-16
シュガー・ブルース- 帆場蔵人自由詩818-11-16
古民家- 夏川ゆう短歌318-11-13
- 悠詩自由詩318-11-12
ちいさなちいさなことばたち_二- 田中修子自由詩1518-11-12

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