水たまりだらけのいちにちを
病院のベッドから眺めている

何冊めかの本をてにとり
2日めも暮れなずんでゆく

痙攣していたてあしが痛みから解放され
滞っていたからだの中の運河がなが ....
林床にはブナ林特有の雑木が生え
そこを刈り払い機で刈っていく
すさまじいヒグラシの鳴き声の海が森を埋め尽くし
私たちの耳に、錐もみ状に刺さっていく

急な斜面を足場を作りながら雑木を刈る
 ....
この精神ひとつ
この身体ひとつあれば
必ず這い上がれる
やってゆける
形のない精神で
有限なこの身体で
今日を生きる
精神はあの天球と繋がり
身体はこの地球と繋がる
この私の意志の振 ....
病床の旧友よ、それでもなお、夏への憧れを失わずにいておくれ。
学び舎は今でも坂の上に、サイダーは学食の自販機で冷えているよ。
雨の一滴が右手の甲に 落ちた
ズシリと 重たかった
ミシリと 胸の空洞が鳴った

私は慌てて滴を振るい落とした
軋む胸が一瞬、
張り裂けそうになって
みさめがふりつづけばつちはながされて
                 わたしがうまれた
由来から植物は埋もれ酵素も分解されて
              腐食の生きものたちがはみ出してくる ....
すみません。
ちょっとかいてもらえますか?
あ、背中じゃないんですよ。
リュックの中にノートとペンありますんで。

え?いやぁ、私はご覧のとおり、
右手に長男、左手に長女のいるベビーカーで ....
おやじのくせに可愛い字を書く人で、その字の置き手紙が懐かしい。
僕ばかりあなたの字を知っていて、あなたは僕の字をきっと知らない。
{引用=松本へ行く道すがら、ルート19号のダム湖を取り巻く緩やかなカーブに沿って、ぼくは軽自動車を走らせていた。流しっぱなしのYouTubeからは尾崎豊の『15の夜』が流れ出す。なんてこった。またなん .... 先生、あのね
わたしは不幸な花なの
蜜を吸いに、不幸な蜂たちが集まってくるの
わたしはそれを友達と呼ぶし
向こうもわたしをそう呼ぶけど
蜂たちが幸せになったら
わたしの蜜なんて不味くて飲め ....
誰かの物になるよりも、
いつまでも誰の物にもならない
図鑑に載らないような生き物でいたい。
透明で、どこまでも届かないような
そんな生物でありたい。

今夜も、海は、白い。

ここ ....
泣き濡れたアスファルトが
ただ、わらっている

虹は見えているか。

帰宅を迫る童謡が、耳障りに懐いた
声変わりを犯した 仔猫にすくわれ
かえるところを持たない林床が
いくとしつきも続 ....
人にかける言葉の
優しいひとを選びたい

選んでどうするのかと
問われても明快な答えもないが

そうなんだ僕たちはそんなには曲がってはいないはず
規定するあなたがたの定規はどこまでも ....
天を貫く古山の欲深き、
肢の尽いた朧げな光の燻ること、そぞろ
御堂の段を少しずつ崩す道程は、
陰が拒んでは床が亡く、黒煙

これが鬼であるなら、
救いを求めて喰らうであろうが、
無念にも ....
ここに記すことは
僅かばかりの蓄財の子への法的な譲渡に関するいくつかのことがら
そしてその他言い尽くせぬ様々の経緯、背景、心境を集約し遺そうとする意思
その意思はギリギリまでに削ぎ落とされ、真実 ....
有刺鉄線をいじっていたら
異常にこんがらがって溶け始めた
俺の熱のせいか、指先は既に燃えていた

 閉じ込められたまま閉じ篭もったまま

砂漠に墜ちたプロペラ飛行機
赤いいきもの達が列を ....
救いの手、
ここがホントにありがとう
と言える部屋だし、空気が好きだし



憧れる
あおぞら見上げ眩しくて
まじめに翼が欲しいぞ神さま


いえないよ
ずっとまえ ....
細かな砂利と一緒に寄せ
滑り落ちてゆく
向こう側へ
くるぶしまで濡らしては
かえすゆらぎ

見上げれば
三角形の
それぞれの頂点が
数万年の誤差で
瞬いている
星屑のそれこそ屑だらけの海を泳いで
ようやく海から這い出たような
じんわり、と、重い。
私を裏返してでてきたものを
両手でかき集めて
ひとつひとつ灯の光に透かして見てみると
とてもきれいで ....
吹き上げられた蜻蛉の、
羽に浮かぶ無数の生命線をなぞる

うつくしい、夜の前の空は脈々と
埃のように舞わせ 焦がしてゆく


 背中に彫った 哀しみの中に

 心臓をひとつ、 ....
琥珀色のぬらりとした
リボンのようなハエトリ紙を
白い壁の間借りした部屋に垂らす

夕焼けに光るそれはまるで
蜜をたらふく蓄えた大樹のようにみえて、

懐かしい実家の情景を誘って ....
降り始めたちいさな雨粒を
ひとつひとつ
こぶしで撃っていく

敵のいない闘い
ボクサーのロードワーク

撃ちきれない雨粒のなん粒かは
火の玉になり
眼球の中で
また、道々の砂利のす ....
山をなぞったら
指に苔がついてきた
山かと思ってたが
苔だったのだ

「苔の山だよ」

ムズカシイことを言われ
「山の苔ではないんだね。」
と答えるのが精一杯

指でなぞれる山が ....
だいぶ昔の事だけど給料日

いろんな支払いをして残った6974円を握りしめて帰ったね

いつの間にか7000円の大台へと脳内補正がかかっていたっけ

君には言わないこの7000円で、ぼくは ....
廃田の草を刈っていると突然大雨となった
しばし、刈り払い機を雨の当たらない所に置いて
雨の中に立ったまま私は辺りを見ていた

これからのことを打ち消すように
雨は降りしきり、そしてまた
何 ....
腕に舌先をあてると塩辛くて嬉しくなる。
こんな僕も夏の一員なのだと嬉しくなる。
今日も真夜中の向こう側から
たくさんの「タスケテ」が届く
本気もあればウソもあって
見分けるのはむずかしい

だけどアタシはとりあえず
見つけた全部の「タスケテ」に
「ダイジョウブ」って ....
教室で黒板を見つめていた
隣の席のワタナベくんは遅刻をしてきて
コンビニ袋からおもむろに
焼きそばパンを取り出して食べはじめた
イスを傾けて教室の後ろの壁につけてもたれていた
倫理の担当は臨 ....
遥か彼方へ流れ続け
時のうねりにこの身を削られる

生きてく事は自傷行為さ
傷つくこと避けられないけど

ダイアモンドはブリリアント・カットに
削り出されて輝くって言うじゃない


 ....
何もしていない時に
僕は 良く外に出かける
そしてカメラを持って
考えながら 立っている


渋谷の歩道橋の上
池袋のドンキホーテの前
新宿のプロムナードの地下
品川の駅の改札の前
 ....
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2382)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
レインダンスのまち- 梅昆布茶自由詩1820-7-25
ブナ林にて- 山人自由詩16*20-7-24
きれいな水の中で感じたこと- ジム・プ ...自由詩9*20-7-24
サイダー- クーヘン自由詩15*20-7-23
哀しみ一滴- ひだかた ...自由詩1020-7-22
もの語るの虚と真実- アラガイ ...自由詩12*20-7-22
かいてください- 木葉 揺自由詩10*20-7-20
- クーヘン自由詩3*20-7-20
ルート19号の幻想- 道草次郎散文(批評 ...6*20-7-20
先生、あのね- 印あかり自由詩720-7-19
深層- ねこ(ki)自由詩220-7-19
こだま- あらい自由詩120-7-18
カート・コバーンに捧ぐ- 梅昆布茶自由詩19*20-7-18
蛟_(みつち)- あらい自由詩320-7-17
エゴイズムを超えるために書かねばならなかった詩- 道草次郎自由詩420-7-17
砂塵ノイズ- ひだかた ...自由詩620-7-16
翼が欲しいぞ、神さま- 秋葉竹短歌420-7-15
- wc自由詩1920-7-14
遠泳- ねこ(ki)自由詩12+20-7-13
邯鄲(かんたん)の枕の側で- ゆるこ自由詩8*20-7-7
ハエトリ紙- ゆるこ自由詩11*20-7-4
ボクサーと燃えたカエル- そらの珊 ...自由詩13*20-7-4
苔とほんの数十分- 木葉 揺自由詩120-7-3
給料日- 道草次郎自由詩320-7-2
これから- 山人自由詩17*20-7-2
一員- クーヘン自由詩3*20-6-30
ダイジョウブ- もとこ自由詩14+*20-6-27
隣のワタナベくんと焼きそばパン- かんな自由詩720-6-24
自傷なボクら- まいこプ ...自由詩520-6-15
45歳のスニーカー- 番田 自由詩220-6-15

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