私が死んで
匂い高くくさって
あるいは焼かれて
熔けて
あるいは
瞬間の火に蒸発して
骨も残さず雲散霧消して
全部脱いだら
私は炭素になる予定
私たちは
だいたい酸素と炭素 ....
日本への避難のおさそい
ありがとうございます
でも今回は残念ながら
遠慮させて頂きます
というのは
日本の人たちにとって
ウクライナの惨劇は
他人事のように
見えるでしょう ....
春なのに
華麗な花たちのいろどりも
もえいづる若葉の輝きも
どこを探しても見つからない
春を喜び
さえずり回る
かわいい小鳥たちの姿もなく
春の喜び
春の楽しみが
....
詩が書きたいのに書けないという病に陥ることがある。しかし、締め切りがあるわけでもなく、誰も私の詩を待っていてくれる者など居ないし、金銭的価値もないだろう。
私にとって詩とは何だったのか、と考える ....
クリミア併合を記念するイベントが
サッカーのワールドカップ決勝を行った
モスクワのスタジアムで行われ
20万人以上もの人たちが集結した
その様子を見ていたら
いまわしい過去の映像 ....
ぼくの通う小学校の通学路沿いには
数件の農家がぽつぽつと建っていた
集落は、山々で挟まれており
ど真ん中を貫く小さな川の出口には
海が広がっている
山の麓の、あまり面積の広くない田畑に
寄 ....
いまごろ宇宙ステーションの
方々なに眺めてるんだろう
ぷーちんの豪邸…
隣国に
敵陣営側を置くことの
不安恐怖
プーチンは歴史をトレースするだけの
臆病な俗物だ
恐怖には対話ではなく力を!
俺様に刃向かう奴は皆殺し!
彼の精神常備薬は異常な数だ
そ ....
コロナ下に
大国どうしの戦争が
始まろうとしている
第三次世界大戦勃発か!
「プーチン氏よ 今こそ汝の敵を愛せよ」
雪が止み
東京はいつもの晴れ
祝日の人々で
駅前は混雑している
駅前を外れ住宅街には
紅梅が満開で
そのしとやかな小さな花の房を
吹き抜ける北風に揺らしている
日常の変わらぬ光景が ....
彗星のごとく現れ消える自我
100年をかけて1世紀が過ぎる
ヘッドライト 夜へと落ちていくひかり
肖像が宵の硝子に消えていく
最近LGBTの後に
色々くっつけて
権利を主張して来るのが
いるけれど
すげえ鬱陶しいんだ
だから俺も嫌がらせのために
奴らが
絶対に仲間には入れないだろう
デブ専、ハゲ専、ブス専
....
仮寓の蝸牛には
やり残したことがいっぱいあるのだが
奇遇という気球に乗って
無音の空の旅をしてみたかった
修羅場という修羅場がなくて
絵になる風景も知らずに
雑踏に紛れて遺伝子 ....
きみがとつぜん
海がみたいと言ったから
きっと寒いよ?と言ったのに
小さく あったかいよと言い返されたから
ひとのいない砂浜が
どこまでも続いている
どこまで行くの?と聞 ....
ようやく畑にたどり着いた
遠くを見て佇む案山子ひとり
腕はだらりと垂れている
そばへ歩いてゆくと
帽子を取ってお辞儀をしてくれた
私もお辞儀をする
顔を上げると案山子は
帽子を持って ....
紅葉の文様、その磨りガラスを叩くものが、
とんと鋳る
虚しいものだけ集めて終いたい
僕の中には それが軸になって
ぐるぐると塒をまく
ひかりだのやみだの、
どうせ狂ったように刺し混むだけ ....
きみはぼくのブルース
部屋にころがってるもんでできた
さびた機械
コップのなかにたばこの灰を落として
きれいに笑いころげる
きみはきれいだ
きみはきれいだ
きみはきれいだ
ぼく ....
【性的・暴力的な表現があります。ご理解の上、ご閲覧をお願いいたします】
わたしは、生を受けたということがおかしいのです。
母の名前は蝶、きらきら光る目をした人でした。
わたしはあか ....
シーアスパラガスというものを見つけて身請けした。イスラエル産らしい。
植木で見るような、ガサガサした葉で、初めて見たとき「なんかえぐみが強そうだな」と思った。完全なる偏見であることは後に判明する ....
アルマイトの弁当箱には
頭の焼け焦げたメザシが
白い飯の上に載っていた
梅干しが隅に添えてある
崩れた厚焼き卵もあった
新聞紙に包まれた弁当は
開ける前から魚臭かった
あまりにも見栄えが ....
2日続けてシャーペンがなかった。というより2日目はシャーペンはあってもシャー芯がなかった。
だからちびた鉛筆を2日とも使った。2日目の昼には芯が尽きた。昼休みコンビニでシャー芯を買う。
ついでに野 ....
暮らしを愛せる
ただ目覚めが良かっただけで
苦手な料理が重くない
砂糖ばかりに頼ってない
「足がある」
椅子が教えてくれた
だから外へ出る
町の人たちのように
いつか苦 ....
窓を開けると
爽やかな風が
夏の終わりを告げる
秋の臭いを運んでくる
お盆の頃にやって来た
小さな台風が
まるで
神風のように
この北国の
焼けつく夏から
熱さ ....
父親のことを書こうかと思う
優しい男だ
優しさを通り越して
気弱であった
かなり痩せ型で
ひょろひょろしていた
まあこうして
兄も私も
それなりの社会人に仕立てたのだから
立派な大人 ....
弟の家には
尻尾がある生物が居るらしい
網戶を半開きにしていた處、
勝手に入ってきて、そのまま定住したのだそうだ
洗面臺や便器にうずくまったりしないし
胡瓜を見て氣絕 ....
夜明けに立つけだものが
空を掴んでは離している
虹の足音
虹の足音
月は森に居て
径は光に流され
まぶたは眠り
さらに 昇る
何もない昼の空
....
ジェシーがいるとき
本当のことが見えない
粒子は存在するのに
彼女の口笛に飛ばされて散る
散った粒子を探してばかりじゃ
彼女が秋の新作を纏っていることも
気づかずウィンドウを過ぎる ....
あんな瞬間さえ懐かしい
人の退屈を請け負う
立ち止まれば尚忙しい
元気でいる鎌倉の空の下
何かを手放し明日を迎える
境目が淘汰されて
すべてはグラデーションになる
曖昧さは受け入れられ
器は広く広く浅くなる
明るくなりすぎた夜のように
影はぼんやりと甘く
この輪郭を脱ぐ術を
探している
....
胸にぽっかり
月が出た
キミね、さっきから云ってることが
酸味が効いて、さっぱりだ
そうか、だからうっかり
思い出しちゃったんだな
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