乾きたてのネグリジェーは柔らかく
僅かに生臭いにおいがした
貝のぼたんが付いている
それを
人差し指で
上から順にさわってゆくと
真ん中のぼたんだけ
緑色の丸いぼたんに
付け替えられて ....
まっすぐ投げるのが一番簡単だし
まっすぐ受けるのが一番簡単だって
ついついそう思っているけど

ほんとうのところは

まっすぐ投げるのが一番難しいし
まっすぐ受けるのはなんて難しいんだろ ....
児玉あゆみさんって、知ってる方も多いんじゃないかな。ポエトリーリーディングではかなり有名で、ベンズで優勝とか、詩のボクシング関東大会で優勝(だったかな)とか。NHKの番組「真剣十代しゃべり場スペシャル .... 交差点の向こう側で
指揮者がタクトを振っている
その動きに合わせて
たくさんの仔猫たちが
次々に海へと入っていくのが見える
カタクチイワシの群れが来ているのだ
胡麻漬け
卯の花漬 ....
真っ赤なわたしは
真っ赤な夕焼けから生まれる。
毎日生まれる。
太陽の逃亡者。
真っ赤なわたしの
真っ赤なためいき。
麦をざわめかす。
行方不明になってしまった
空を焦がす情熱よ。
 ....
いとうさんと飲んだ


あしたのあたしはあたらしいあたし
という一文があって誰の詩か思い出せない
みたいな話をしたような気がするけれど酒のためか思い出せない

いとうさんと飲んだ
みた ....
ブループードルを飼うことにした

青い物しか食べない
難儀だ

試しに、青い折り紙を置いてみたら
見向きもされなかった

旅に出た
ブループードルを連れて
青いものを探す旅

 ....
囓りかけのパンを
置き忘れて
二人は立ち上がった

九官鳥の羽根を身に纏い
新月の夜は巡るのだと
顔だけを空に向けて
歩く

垂れた電線を潜り
蛇が
鎌鼬のような顔をして
平行 ....
家に帰ると
なかったはずの、が
いて
言わなかったはずの
おかえりを
言ってくれる
それから
なかったはずの
夕食の支度が始まる
なかったはずの、は
キッチンで月の光のよう ....
ウロボロス、

光のなか、虚の時間、
あなたたちは2匹ずつ笑って
互いの尾を噛み
楕円となって回り続ける
生成と消滅がくりかえされるそこで
それは生まれた
衣を破って
なにもないとこ ....
ある日
夜、歩いていたら
街灯がやたらと
光って見えた。

何度目をこすっても
光って見えて
どうしても
吸いつけられてしまった。

だから、
もう
帰れないと思った。
夏の夜に
いくつもの太陽を揺らすひまわり達 
仕事帰りの疲れた男に 

 わさ わさ わさ わさ 

大きい緑の手のひらを振る 

日々の職場では 
密かな善意を誤解され 

  ....
ネットはたまに嫌なこともあるけど、
自分の知らないいいことを顕在化してくれる。

ネットは匿名で悪口を言えたりするけど、
普段言いにくいことをいつもより気軽に言えたりする。

いい ....
●「なべ底のカレー焦がしたらばっ金300円!」と貼り紙されて

●あなたは焦がすから、絶対焦がすから、あたためるならチンにしてよね

●チンじゃなくてむしろピッピーと鳴るでしょうゆうべのカレ ....
はじめまして
しょっかくもどきです
むしのあたまにはないけれど
さんねんめになります
ネコをみるのがとくいです
どこまでつづいているのか
ときどきふしぎになります
こんなわたしですが
 ....
 茜空が僕達を照らしてる
 きれいなオレンジ色に映るボールを
 投げては受け
 受けては投げ
 
 弟と家の前の路地で
 夜の帳が降りるまで
 キャッチボールをしていた

 やがて味 ....
−ブッシュ大統領、9月11日のテレビ演説より抜粋−

今日、多くの市民と我々の生活そして自由そのものが、一連の計画的な、命を奪うテロ行為で攻撃にさらされた。数千の命が、邪悪で卑劣な行為 ....
その時モグラは変だと思いました。
目蓋をつたう涙を止める事が
出来無かったからです。


彼はその土を一生懸命に
生きがいをかけて
まっすぐに掘り進んだと
心の底から信じていたのでした ....
質量分析器に入れたんですよね
猫を見張りにしたんですよね
ネズミの餌を与えたんですよね
着た切り雀に貸し与えたんですよね
DNA分析の結果が分かるまでは
なにもしないで居たのですか ....
あれ、
この花火どうしたの
おかあさん もらったの

今日はけんちゃんの命日だからね
買ってきてもらったんです

こんな暑い日だったの

戦死公報に載ってただけ
亡くなった ....
たとえば
地下鉄のホームにゆらめく陽炎を見ることができたり
たとえば
街中の吸い殻捨ての汚れが気になったり
そういう人だけが
私と出会えるのよ
そういう人だけが
私といても大丈夫で
そ ....
木、その大きな直立
階段でいっしょになって笑い
二段抜かしをした九歳のように
セミの声だけが
音でよかった
根元に座って
レンガらしいレンガばかりを
レンガと呼び
それ以外のものは ....
愛されたいなら
愛して欲しいと言う前に
愛されるに値する人になりなさい

孤独が嫌なら
寂しいと言う前に
手をつなぐ方法を考えなさい

認められたいなら
愚痴をこぼす前に
きちんと ....
冷たい
クリーム
なのがヤバイ
夜に忍び寄る
密やかな欲望
今日は買わなかった
だって我慢ができなくなるから
冷凍庫を何度も覗き込み
ため息をつく
頭の中はそればかり
ああどうして ....
      ――Sに



すべての結果に原因があり
物事は (心の中の事象でさえも)
そのまっすぐな道を歩いているだけであった

だが

垂直に落ちる滝のようにひとつの感情が
 ....
朝から風鈴が鳴るも
どこか寂しげなその音は
いつもよりも小さく
張りがなく聞こえる

昼にはセミも鳴くも
何か物足りないその声は
いつもよりも遠く
弱ったように感じる

夕方のテレ ....
昆布の匂いがする、と

おんなの言うままに
おとこはそっと確かめてみる


漁師町で育ったおんなは
季節ごとの海の匂いを
知っている

おとこは
ただなんとなく海がすき、とい ....
今日の夕日は
今にも落ちそうな
線香花火のよう
ポッテリふくふく
ジラジラ燃えて

せみしぐれ
ピタリと止まる
どこかで指揮者が合図した

庭の緑がそっと揺れ
ああ暑さも少し楽に ....
香ばしい匂いがして
私を育ててくれた人が
パンになってる
押せばふかふかするくらい
焼きたてだった
少し離れたところに
積まれた下着に向かって
丁寧にお辞儀をしている
どこが手か足 ....
道路に燃やした黄色い花が夏を点灯して
遠方の優しい風は透明であった
そこに震動して遠くに人々の足音が停止したときに
枯れ始めたという即座の真実
汗に濡れた頬の上で見られたどんな意味も ....
AB(なかほど)さんのおすすめリスト(2344)
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say- れつら自由詩20*06-9-28
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