ところどころ染みがあったり
生活のほつれを永遠に修復の終わらない遺跡のように身体に
こびりつけたまま時に非日常の夢を見る

晴れときどき詩人みたいな気がする日には
あえて蛙の被り物を棄てて芋 ....
うすい影がゆれている

くちばしで
虫をついばむのだけど
やわらかな影であるから
獲物はするりと逃げてしまう
 {引用=命でなくなったものは
もう命には触れることができない}
それでも ....
応接間のおおきなガラス窓が雨ににじむ
雨ごしの庭って
おとうさんの画集にあった
モネのすいれんみたいできれい
ドガのおどりこはなんだかこわい

おかあさんは砂糖は骨がとけるという
おばあ ....
君の胸元で十字架が揺れる
神様の創ったという楽園はもうすぐだよ
だって子供たちの笑い声が聞こえる


カビの生えたパンを大切そうに抱いていた頃は
幸せというものが此処にはないのだと信じてい ....
愛している
眠りのふちに
ぶらぶら腰かけて
バタをべったりつけたパンに
蝶々をはさんだ夕食
さむい土地であなたは育った

そこではさくらも連翹も木瓜も
いっぺんに咲き
いっぺんに ....
ひたちは
おばあさん
だから
だめ
としだから
しわが
はえて
いて
だめ
なのと
しょくじを
きょひ
したのと
すべてが
だめ
いでんしが
のこせない
ひたち
き ....
すし

たべに
いって
いる
かた
われ

いない
あいだ
たいまい

ゆでて
やいて
たべて
あまり
おいしく
なかった
1600
えんで
かった
た ....
ちいさな公園で
ブランコをこいでいる
あれはともだち

ほうりだされたカバン
あそびすり切れたクツ

おりおりのかわいい花
うつりかわる葉のいろ
近くなる遠くなる空
すりむいて熱い ....
ある晴れた日に

平野にあなたが帰ってくる

自転車を避けながら

国道の渋滞にめまいを覚えながら

膚がかさかさになる家に

丘からそれを見つめている

思わずふたりは

 ....
語彙のとぼしい
おまえの話は実に難解だ

実に難解だが
実に、真っすぐでもある

何か、
大発見があったのだろうか
きらきら輝くその目に
応えてやりたくて
必死に推理する
 ....
Sと昨日会った
物凄い人で原宿駅の前の溢れていた その日
私は しかし なぜ 連休となると
人と会わなければならなくなるのだろうと思う


そんなことを考えていた 私は
降られていた ....
零れそうな雫に
思わず伸ばした手を引けず
しとり、と潤った手の平が
少しくすぐったい

いずれ
ひたひたと満ちる朝に
夢の始まりと終わりが
分からなくなる
君の夢の終わりが
僕の夢 ....
脇目も振らずに走ってきたよ
余所見をしている余裕はなかった
家と会社を往復するだけの毎日

ケースに入れたままのギター
若者の音楽を受け付けなくなって
大好きな歌も歌えなくなっていた

 ....
樹木の恥じらいが小鳥の逢瀬を覆う頃
光を浴びてあなた
光を断って歩き
文字から浮き立つイメージのように
境界を越えて往く
今朝の雫にふるえながら幼さを脱いだ
蝶のように 華やぎながら
― ....
髪を振り乱して
掻き乱して
心を落ち着ける

なんとも情けないことだ
自らを乱してやっと
束の間安らぎを得るだなどとは

ちっぽけな自分はちゃんと立てているか
前を向いているだろうか ....
台所の窓辺に
葱だけが青々と伸びている
ほかの葉っぱたちは項垂れて
もう死にますと言わんばかり
葱だけが青く真っすぐ伸びて
葱好きではないけれど
すこし 
刻んでみたくなり 
ぱらりと ....
きのうの猫のぬくもりや
おとついの雨のつめたさや

ずっと前
ぼくができたてだったころ
たくさんの小さな人が
かわるがわる座ってゆく
にぎやかさや

お腹の大きな女の人のついた
深 ....
月の町には丸い月のしずかなあかりが射していて、住むのは齢三十をこえた少女ばかりだ。

つねに満月夜、手入れのゆきとどかぬぼろぼろの町並み、つかずはなれずに点在する住居は、彼女たちのそれぞれのこだわ ....
四月に
雪が降ることが
当たり前になった時代から
四月に
雪が降ることが
特別だった時代に戻って
残された音楽を聴きながら
振り向かない背中を
眺めている

届かない指先なら
も ....
##夜にしか見つからない他人の光で映える町#かたときも話さない電話機能の付いた箱#もしもしともしもしがつながりそうでつながらない#ツーツーツーツーツーツー寝たふりしたあの娘の吐息#ガチャンって切れるの .... 返された履歴書の裏に描く桜 音を立てながらわたくしたちは
知らない間にわたくしたちの
擦れるせいで消耗していく

隣のあなたの
腕や
足や
首や
呼吸に
錆びれた血が混じり
滲んでいるのは

此処のわたく ....
 
 
ネパールのおばさんと話していると
初夏の風が吹いて
自ずとら抜き言葉になる

門扉のところで自転車にまたがっている男に
日本語ではない大声でおばさんは話しかけ
それがネパールの ....
ぽんと音がするんだ
今月は左の卵管だったよ

ツルツルと肌触りのいい
ご飯にきっちりと載るようなたまごなら
もっとわかりやすく慈しめるかも
しれないのに、僅かな時間で排泄される液体のたまご ....
壱と零を
零と壱を行き来する
それでも
大きくなってゆく


去っては戻らぬものの影が
ふくらはぎにわだかまり
水草のようにまとわりつき
触れては離れ 触れては離 ....
ミサイルの憂鬱

移民も受け入れていないくせにトランプを口撃

どこか遠い憂鬱

焼けただれて

ぶっ壊されて

殺されまくって

きみが親切なこころ発揮できないようにされて
 ....
遠くから足跡が聞こえる
闇の中で独りでいる時、
その足跡の音は社会の目線に聞こえる

街の空気は有料だ
生きる為には対価を払わなければならない
自然に生きる態度は身勝手な若気の草木に似てい ....
つぼみふくらみ
匂わずに匂うよう
結びの前にほころんで

 笑いも 
   泣きも
     つかの間の

結びの前に散りはてる
燃えてあふれるその様を
いまは小さくしまったまま
 ....
いぬの紐は赤と白でねじられている
悲しみのつぎに
夕日のようなゼリーをたべて
こぼれながら静かに夜がひかっている

まよったあげく遠回りをやめて
いつもどおりの道でかえる
さかりをす ....
惑星をつなぐ鉄道の中継地
真空チューブが
弦のように延びている

定刻をすぎても宇宙嵐で
発車の目処はない

電気石で火をつけて
炭素を吸う

外壁で散るホログラムの桜


 ....
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