硝子
ヤギ

どうです、非晶質アモルファスの中でも
ゆっくりとなら動くことができましょう
むしろ動き続けているのです
ああ、あの藍色の揺らめきですか
あれは偏光体の有糸分裂です
触れれば消えてしまいます
やってみましょう

指先に触れただけで
それらはたやすく消えてゆき
どうしてそんな酷いことをするのか
と、わたしは彼の手をつかもうとした


自由詩 硝子 Copyright ヤギ 2006-04-28 19:00:31
notebook Home 戻る