すべてのおすすめ
新鮮をたもつことはむずかしい
いつもそれはてもとから去ってゆく
この瞬間の永遠を画布に塗り込めて
とっても地球が重い日にぼくは
だれかの友達 になることを決めたんだ
彼もしくは彼女は ....
崖地から火葬場を見おろす2階建てアパートに生息した 夕焼けのもらい火が6月の風を駆り立てて死んだ
そんな風の噂
あくまでそんな 何処にも届かない声を追い立てた喉を 震わせて
6月から身を ....
ドーナツを食べて
函館へ
とあるドーナツ屋さんは
くだらない公約を
守ってくれた
なんてラッキーな星の下の二人なんだ
そんな幸せもの二人は
そんな安易な旅で
糸くずみたいな些細ない ....
相変わらず、音楽ソフトを立ち上げ
ランダム・ソートを繰り返す。
早朝
雷鳥のから揚げを、夢中で食っていた。
突然のカミナリで、もう一個食い損ねた。
腹いせに、カミナリに怪獣まがい ....
無言のまま
田舎へ
無言のまま
夜の新幹線
無言のまま
神は
地へと失神する
もう
言葉はないのです
日々の中にも
秋津島の昔語りにも
それなのに
....
言葉が空を切るばかりだ
のどやかな空の下
芝生がさらさらと
白銀の歌 うたう
静かな公園で
確かに僕は
あなたの名を
呼んだのだが
言葉はなかった
あれは ....
そよかぜが
うつくしい少女に
恋をした
その長い黒髪に
ふれたとき
あらいたての
シャンプーの残り香のような
フローラルな香りが
ただよい
....
私に麻酔が必要だとしたら
私は私を私と呼ばなくなるだろう。
そう思っていれば何が起ころうと私でいられる。
何かが起きると何かも起きる
魚が焼ければ良い薫りがしてくる。
そうす ....
都市伝説じゃなかった。
文字通り、地方か田舎の伝説。だから、信じるもよし信じてくれなくてもいい。
俺の父親はちゃぶ台のひっくり返しが好きだったみたいだ。頑固一徹で癇癪持ちで我が儘で無類の酒好き ....
雨でひんやりした湿気の壁から声がした
私の錯覚が返事をした
夏を越えてぼんやり名月の香りがした
季節は空色に染まり風に運ばれてくる
差し支えのない刹那を1つ盗んで流れてゆく
ただ感覚1つ ....
君は照れ屋で僕は無口で
青空の下で鳥の歌をつかまえて
草の香りを聞いていた
二人言葉はなくても
一つの時間の中にいた
若く美しい葉の隙間に見える
空を丸く切取ったような月を
....
小雨は
薄日を乗せて
銀の色
美しく
濡れて照り映えるのは
君のふくらはぎ
白く優しく季節に溶け
小雨は
薄日を乗せて
銀の色
夏の予感を
貪婪に膨らませ
....
夕焼けの公園で
見えるものすべてが
影絵になって
私は千切れそうな人形
鳥が巣から見下ろし
虫達が葉の下で見上げる
風が髪をかき上げて
踊れと言うけれど
はぐれた妖精のように
....
茅葺家ぬ 無ぇんなてぃん
胆ん中今とぅ 在ゆるしまぬ
赤ん坊ぬ ぐとぅぬやる
胆ん中今とぅ 残てぃるむん
手捧ぁさや うーとーとーんでぃ
手捧ぁさや ぐすーよーんでい
忘 ....
まじょが
カレーの皿を割っている。
いつか出逢えるあなたを
この屋上で待ちながら
もう出ない声を絞り切り
歌う歌がある。
もし空を飛べたなら〜
あなたに会いに行きますよ〜
....
さようなら
静かに落下してゆく
少し前までのわたし
頑張りましたの
はんこを押されもせず
1日が終わってしまう
ねむたいと
感じることを忘れてから
そんな儀式を繰り返して ....
何ら事前の相談もなく、いきなり現れて解雇通知を渡された。
お前はもう要らないお払い箱だと言うわけだ。
定年延長も再雇用も
しないという訳だ。
年寄りに高い金払うなら、若い人材を安く使いたいと言 ....
七月になり暑さが増す
梅雨を押し退けて
七夕の日は晴れになる
みんなの気持ちが一つになり
晴れを引き寄せているのか
多分そうなのだろう
短冊に書いた願い事
子供の頃毎年書いて ....
光溢れる夏の午後
庭の梅の木が微かに揺れて
三才の僕はその瞬間、
〈じぶんは自分なのだ〉と不意に気付いた
なにものにも替えられ得ない〃この私という存在〃
その認識が僕を稲妻のように打ったのだ ....
そういえば七月を生きる私たちは
初秋のさみしさを忘れかけているのですね
そういえば七月を生きる私たちは
冬の木枯らしの冷たさも忘れかけているのですね
春夏秋冬
忘れた頃に暑さを思い出 ....
どうでもいいぢやないか
それは君のくちぐせであり
ぐうぜんにも 君からきいた
さいごのことばでもあつた
ひと月まへ 一緒に飲んで
別れ際にきいた いつものせりふだ
その前に何を ....
草原で踊りもせずに、海岸で泳ぎもせずに読書に耽る人を馬鹿にしていた、そんな夏に
好きになった少年が
寂れた展望台で静かにひらいたタイトルをひそかに探して
わたしはあまり踊らなくなって、あまり ....
とてもシュガーレスで甘い日々に乾杯
いつかか叶うかもしれない幸福論にさよなら
すといっくなクラプトンが好きだったな
ちょっぴりうち間違えをしたタイピスト
シドビシャスみたいな素直な凶暴 ....
うつろう時
黙りこむ
こころ
生まれない
詩たち
言葉にならない
こころの襞
たしかめ
たぐり寄せ
結びつけ
ひも解き
書きうつす
風がはこぶ
花のかおり
乙女のま ....
人のエナジーが波紋のように広がり
球体ワールドを転がっている
点で描写された緻密な景色を
掌でなでると砂のように崩れた
熱風、夏空、ふんぞり返る太陽
それを遮るように黒鳥が羽 ....
切り取られたくない心情が
白昼の雑踏にまぎれている
いつだって
誘惑は欲を引き連れてくるもの
楽園を失った僕らに
安全地帯などない
この世に微笑みかけたいのなら
たやすく負け ....
うたのように
長い夏が来た
暑い国際通りで
私は泥のように
ラーメンの汁を啜る
うたのように
軽やかな夏が来た
蘇鉄の葉が
鼓動する
果ても知らない夜だ
ジェーン・バーキン ....
私が
この世に生を受けた理由?
それは
生きるため
ただ それだけ
難しく考えるから良くないの
哲学は考える事が哲学
答えのない事を
ぐるぐるぐるぐる
朝から晩まで
みんな ....
l'impromptu
荒れ野に
深緑色のアップライトピアノが独り
雨を浴びている
仔象が
「 葉っぱあげる 」
「 ....
無数のきみの顔は
いつも笑顔を見せる
他のどんなものとも似ていない
きみの生と死は
時の海流を流れていく
潮目ではふたつの流れが
ひとつに混ざり燃え上がる
暗闇の波でおぼれたぼくたち ....
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