すべてのおすすめ
メレンゲの夜
それはそうだ、
固まってしまう
色の無い刺繍糸で
編みこんでいく
君の体は
気持を置いて
でていってしまった
ここにあったのは
変色した果物
片方しかない手袋 ....
○「生きるってこと」
生きるってことは
死へ向かうということである
人間は
死に向かって生きているのだ
○「妬み」
妬みは
知らない間に買うから
こわい!
健康自慢
孫自慢
....
人は名前を付ける
人は火を使う
人は言葉を並べる
人は音楽を奏でる
人は絵を描く
人は道具を作る
人は医療をする
人は弔いをする
人は農耕をする
人は酒を飲む
人は料理をする
人 ....
きみに死んだ弟をあげるよ。
もうじき死ぬんだ。
そしたら{ルビ暴=ほたえ}たりしないからね。
もう駄々をこねたりなんかしないからね。
手間のかかんない
とってもいい子になるんだ。
....
早春、きみは少女、
入学式を前に、いちはやく試着して、
歓びまわっている、
三月のセーラー服の少女、
早春、きみはあるいは、その少女の制服の下で、
日に日に成長してゆくような、
ま ....
月に葉隠れとはいうけれど
そぞろ虫の影におびえる酩酊者
道端で眠る小地蔵が倒れて
まだ青い無花果の実が零れ落ちている
....
一途な飛礫の成分を助け起こせば
奇跡を待つかたちをして あれば
例えばつぶらな、寝返りをうつ
古いビー玉と馴染んでいくのか
楽譜は反転した点描で出来るなら
よりそうように、あらためて ....
その日 近江屋の縁側で鳴っていた
庭師の枝切り鋏は申の刻に止んだ
お使いの出先から六ツ半にかえった清吉は
一人遅い夕食を済ませると 土間へ降りてきて
大きな身体を二つに折り おり ....
蒼穹に白雲の流れ
わたしは時を生く
純白の息を吐き
高鳴る胸を静め
一点の光となり
蒼穹に垂直の矢を放つ
消える白雲の流れ
今、安らぎ目醒る私に
未知からの閃光 ....
時々
泣きたくなるけれど
涙は零れない
かわりに
すこし笑う
・
こころが
よわっているときも
むりはしないで
ながれにまかせ
足るを知ろう
・
いろんなことが ....
夕の近付き、
庭先に出て仰ぎ見れば
純粋な思惟という力
突端に突き刺さる
曇天どんよりと
時の丘陵崩し
脳髄という鏡さっき割れ
あれ?もう考えれ無いハズ
なのに、
....
山脈の
雪の肌が
青空に
際立っている
痛いくらいに
・
時計は
時の地図です
今 いつにあるのか
私の一日を
見守ってくれる
・
行雲流水
という
言葉を ....
鞄のそこの
南の島に咲く
あかい花の
花びらのなかの
告白を
鳥がくわえて
はこんでいく
明日は真っ赤か
雨でぬれるか
花びらの便箋の
インクは涙か
雪どけの
緑の ....
冨の神を崇める教義では、
あなたの身体と魂は誰よりも清く
その清い身体のために、
毎朝オレンジジュースを飲む
また、あなたの美貌のために
幼い夢を祭壇で屠り、鮮血を啜る
既に世界は ....
これは季節感のない冷蔵庫
一定の地位を占めるドライフルーツは罪なのであります
森の中で目覚めたまま立ちつくす僕のハムストリング
....
歯ミガキ、
センメンダイのカガミをとおして、
ハッケンされた、
すこしだけフクザツなキモチ、
歯ブラシを、
口腔にサシいれて、
なんとなくナマナマしい、
キミのセイカツの音、
じゃぐち ....
ウププププ。
「あなた、サツマイモのにおいがするわ。
それも生のね。
けっして焼きイモじゃないわ。」
恋人のドリーム・スネークが
どもりながら反論する。
「き、きみだって。」
「 ....
今朝ぼくはひとつの世界を貰った
透明な水流と
優しさと
悲しみと
花の頬笑みと
負けない魂と
この汚れた世界を清浄にする{ルビ詩=うた}を歌い
ぼくの胸を打ち続けた
空 ....
モノクロームの映画が終われば
カーテンを揺らし
しみ込む雨
誰か好きなんじゃないかと
錯覚する痛み
もの哀しい風景の色には
限られた感情の両端があり
その中に無限を確かめることもでき ....
他人を
バカにする人は
カッコワルイよ
バカにするほうがバカなんだ
相手の良さが分からないのさ
・
勉強を出来ない人が
バカなんじゃないよ。
相手を大切に
出来ない人がバカね ....
まやは水草の満ちる夕暮れでも
草原しかなかった過去のように
かたわらの湖をみつめる
修理費のいらない世界だから
ただ自然に流れていく世界だから
森の陰でその光景をそっと見つめ ....
尻の曲線に墜落した
堕ちたのは、
きっと酒のせいだ
窪みから下腹部を抜けて
波打つサテンのシーツを泳ぐ
女の夜は満天の星空で
凍った涙のように美しかった
柔らかな乳房の谷間で
....
2024も一か月過ぎました。
雪国の冬の生活も知らず生きています。
二月に生まれた自分は詩を書いています。
真綿のような白い子犬がじゃれついています。
マウスはよごれています。
自分の生きた ....
コリコリの農家の子として生まれたカタコランは、
九才の時に神の声を耳にし、全知全能の神カタコリの
前ではみな平等であると説いた。布教は、カタコラン
の生誕地コリコリではじめられ、農家で働く ....
仮面をつけた憂愁が舞う
着飾った歌姫と水鳥たちは歌い、
色とりどりの声を散らして
哀しみの浮かぶ透明な空を渡る
広場では巨大なパエリアが炊かれ
裸の犬と子供、朱や紫の女にふるまわれた
....
なんにもない
ひろがり
ほんのりあからみ
そまりいく
磔刑の無力耐え忍び
呪言を読み聴かす
置き去りにされた夜に
〈向こう岸が見えるかい?〉
と、 ....
雨の初日
都会にも雨が降った
たくさんのものが濡れて
雨音の音や
雨水の水が
ふとした街路の様子を
美しく満たしていく
人混みの中で感じる
植物の吐息
どうしても
辿り着け ....
それは怒りに似たきらめきで
私の心臓が赤く走った
朝早く起きて空を眺めると
お月様が煌々と輝いている
思わず神秘的な気持ちになる
あのお月様にこれから基地をつくる計画があるという
ああ!やめてくれ!
お月様は神秘的なままにしておいてくれ!
....
ガザの人たちが切に求めているのは
食べ物なのに
イスラエルはそこへ
爆弾をどんどん落としている
神様はどうして見て見ぬふりをされているのだろうか
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155