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人間
人生の大半は
寝ているか
働いているか
らしい
つまり
呼吸は
寝る他は
働くための呼吸
だからして
「ビジネスとしての呼吸」
と言うのは
どうだろうと
ちと
....
窓の外のそらはどんよりしていた。
インドのモンスーン由来の雲が流れ着いたらしい。
「光のない練習曲」を聴いている。
だいこんの葉が溶けていた
週末が終わって残数五
こころがふたつ同時に
形を持つということが
同じ風を感じ
同じ雪を見ている
糖化するこの壁より深く
肉体へ蘇るだいこんの葉は
わたし ....
私は今日産まれた
上空をヘリが旋回する
タタ美はブラウン管のテレビを金属バットで破壊しながら
いつどう死ぬのか知りたがり
死ね死ねを連呼した
もしかしたらもう死んでんちゃうやろかとか
2時 ....
いくら
難しい事を書いても
いくら
容易な事を書いても
真の私になれない
その事実が
私をもたつかせるし
悲しくもさせる
まるで
水槽の中で泳ぐ
熱帯魚になって
誰か ....
地平線を
コンガリと
おいしそうに焼きながら
燃える太陽が
今朝も元気に昇ってくる
太陽の正体を
最も感じさせてくれる
朝夕の
ほんのわずかな時間
太陽の正体を
....
夜よ、夜よ、夜よ、夜よ。
夜のとばりの中へとわたしを、
連れて行っては、くれやしないか?
夜、風切って、走った、むかし、
走りながら、どこまでゆけば
夜のとばりへ ....
「ドラゴンが自然な姿? どういうことだ?」アイソニアの騎士が尋ねる。
「お前は考えてみたことがないか? 人はなぜ争い、殺し合いをするのかと。
人は愛する者のために生き、時には家族のために犠牲を強 ....
「一体何が起こったのだ?」アイソニアの騎士とヨランは、驚き、叫んだ。
「案ずるのではない。奴らが暴れ始めたのだ」
「奴らとは? ドラゴンたちのことですか?」
「そうだ。今奴らは、怒りの最中にある ....
このあおくうつくしい一日に
イメージ、
内部から現れ
捉え結ばれる言葉、
移り変わる呑気な時に
垂直の打刻を喰らわす
瞬間、
命は苦痛と共に
震え温まり
揺れ ....
友よ、と言った君の声をこの耳は聞いた
この耳を大切にしたい
けれども声はすぐに去っていった
彼方へ、とあの人も言った
あの声をそっと眺めていたい
けれどももうここにはなく
日々打ち上げ ....
○「終活」
朝食を食べ終わったら妻が
「昼は何にするうー?」
と気だるそうに尋ねる
昼食を食べ終わったら妻が
「夜は何にするうー?」
と気だるそうに尋ねる
夕食を食べ終わったら妻が
「 ....
この世を去る身に華やかな
極彩色の衣装をまとい
せめてもの
別れの宴を催すように
野山を染めて競い合う
木々の葉たちの別れの舞台
残り少ない秋の日を
精一杯に飾ってくれる ....
缶けりをしたくても
缶が拾えなくなるくらい
公園はきれいになりました
危険な遊具は
取り除かれて
芝生だけが残りました
ゴミ箱は見当たらず
吸い殻一つ見つからず
スリルは
....
最近
三度目の正直
なんていう
ことわざが話題となった
さる
皇族の関係者が
三度も挑戦して
やっと弁護士の司法試験に
合格したらしい
二度あることは三度ある
....
二〇二二年三月一日 「伊藤芳博さん」
伊藤芳博さんから、散文集『考えたこと 1993~2022』を送っていただいた。お齢が近いせいか、共感するところがいくつもありました。 https:// ....
こんなに長く
円安がつづくと
もし
ドル資産なんかを
持っていたら
それはまるで
ザクザクと金貨が出てくる
打ち出の小槌のようなもの
ドル資産の小槌を振れば
まるまる太っ ....
コンサートの演目が残り少ないころにぼくは生まれた
終電の網棚にある週刊誌ほどには世間をしらずに
世の中にはどれだけの情報量が飛び交っているのだろう
量子コンピューターの時代に8ビットの
演 ....
秋とはいっても
今年の秋は
日替わりメニューで
夏を装い冬を装う
まるでド派手な
ファッション好きの女の子
じゃじゃ馬娘の
オテンバぶりに
つきあわされる人間たちは ....
読者の皆様へ
狂団
とすべきところを
教団
と間違えてしまいました
謹んでおわび申しあげます
尚
教団と誤って判断し
献金などをした場合でも
弊社はその責任を
....
最近使い始めた
ホウキのパワーに驚いた
三台も
電気掃除機があるが
文明の利器といっても
どれもこれも欠点だらけだ
まず
三台全部に言えるが
場所ごとに
先端のノズル ....
太陽が輝き
雨が降り注ぐ
この広大な墓地にて、
声を限りに叫んでも
誰にも届かない棺の中
沈黙の荒野を想起し
この砂漠で寝起きする
変拍子で進む旅
くぐもった声が絡み付 ....
スローロリスなに喰ってんるんかな
ちっこいクモ喰ううんかいな
喰われたらどこにいくんかいな
喰い残しの脚が残っとるがな
おれまだ残っとる
この世に
二〇二二年二月一日 「たくさんのぼく」
ぼくはたくさんのぼくからなっていて、なにごとかを言ったりしたりするときには、そのたくさんのぼくの同意のもとで行われており、ときには少数のぼくの見解を ....
野菊
トップクオーク
石亀
眠りについて
夢の世界が
扉を開くまで
さあ今日は
どんな夢を見るのだろう
と
小さな期待に
いつも
ちょっとした幸せを感じている
でも
夢はそんなに甘くはない ....
異邦の人、独り
高曇りの空、歩む
街、穏やか
涼風は吹き抜け
現に馴染んだ者達
群れをなし
秋の甘やかな大気に浸る
異邦の人、独り
平静に包まれ
高曇りの空を歩みながら
....
値上げ品目数が
過去最高に
なんて
ニュースがあったので
さっそく
よく買うものの値段を
ネットスーパーで調べてみたら
チョコパイだけが
2割ほど上がっていた
その他 ....
「生き物は絶滅したこの島に 命令だけがこだまする」
家族設置義務 第1条
“マンションには 家族仲良く住む義務がある”
四角い窓にぶつかって跳ね返る
約束のような
声たち ....
惜しい負けなどあるものか
全身を駆け抜ける脱力感
あの時にこうしておけば
ああしておけば
勝負は 100か0か
勝ちに等しい負けなどあるはずもなく
....
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