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台風が過ぎ
半開きにされた窓の外から
みんみん蝉の鳴き声
沸き起こっては
濁音となり溶けていく
熱射の夏、時の沈黙
銀河系の旋回する音が聴こえる
ベッドの上で 日がな一日過ごしては

 ....
愛とは何だと
皮肉屋のきみはぼくに問う

愛することは
見境をなくすことではないかと
愛することは
自分を見失うことではないかと

ぼくは答える

きみは何も分かってない
愛する ....
斧で木を切る少女の夢を見た
ノースリーブの白いワンピース
振り向きざまにわたしを見て
少女は霧散した
夢の中にわたしを置き去りにして
顔は思い出せないが
少女の目にわたしはどう映ったのだろ ....
そんな夜も眠ったほうがいい
旅立ったあの女の部屋は荒れはてて
酔っぱらいの方言で
意味不明な尊い言葉が
炙り出されて
真っ黒に縮こまっていたあとが
ゴミ箱に投げ込まれている
 ....
雲が行く
夏空雄大に
雲が行く

時は刻々と移り進み
季節は淡々と入れ代わり
命は生まれ育ち輝き枯れて
人は何かに導かれつつ自らを更新し

雲がいく
大空悠久に
雲がいく
軽快に車を飛ばしていくぜ
おれの得意の安全運転
丸い並木が手を降って転がってくぜ
湿度の高い暑さの中だ
おれの膝も言うこと聞かなくなって
(膝だって年寄りの繰り言なんざァ
 聞きたかないだ ....
僕が生まれた日に
鳥は逃げた
命を貰ったような
気がして
空を描くことを
続けている

本当は飛べる
力があるのに
落ちることばかり
心配してさ
そうならないように
愛を描いて ....
夏は白濁した光と喧噪をまとい
人は肌もあらわ日焼け止めをぬる
傾くのはグラスだけ海は静かに燃え
彼女は囁きのなか人魚になる



            《テキーラ:2018年7月25日 ....
微睡みの午後、
熱風吹き
草木を濡らしていく天気雨
永久なる太陽の爆発を
束の間ベールに包む
時は始まりに向け終わりを紡ぎ
終点から反り返ってくる混沌の威容
この微睡みの午後に
発火し ....
ヒトも猫も杓子もこの暑さに参っている
異常な暑さが連日続いていた
暑いと言うより正に熱いのだ

太陽は殺人兵器と化して
街も村も焼き焦がし
地上の生き物たちは灰になる

これから先の近 ....
服従は自由の敗北ではないときみは言う
何も考えなくていい
何も決めなくていい
それは重荷をひとつ減らすことだときみは言う

支配されることも同じだ
言われるままに動けばいい
逆らうことな ....
同心円をえがいて僕らはまわる
軌道上の夏はいつもただしく狂ってゆく

微調整のきかないままに歴史は確定してゆき
人生は大概は傾斜しているものなんだって気づく

僕らはいつも延着して船荷 ....
視覚を失った思考、
わたしのなかで解放される
盲目となったわたしに、
異郷の光景、生き生きと立ち上がり

凍結した大雪原
輝く満天の星達の
巨大な光の眼また眼が
明滅し爆発し流れ渦巻き ....
美しい桜は子供たちだ
しかしカメラのメモリーには
扉ばかりが写って居て
警察を呆れさせる
俺の胸の皮膚が突き破られたのだ
二回も破談になるお見合いに
猫もあきれたのだ
昔とは違う
たっ ....
熱風が吹く夏の午後
僕は木陰に座っていた
何一つ考えることなく
ただ予感がヴィジョンを結ぶまで

草木が揺れ
積乱雲が流れ
風景は異郷と化し
一日も百年も等しくなって
裸の少女が夢見 ....
瓦礫



ぬくぬくの
肌のにおいの子守唄
あきらめにぬるい血が満ちてゆく
とっくに腐ったぬるい血が
ビニール袋に穴開いて
ぴゅーぴゅーこぼれる腐った血

ずっと

ただ、謝 ....
悩んだとき
季節を感じたいとき
独りになりたいとき

晴れでも雨でも散歩したくなる
心が静かになっていく

周りは騒がしくても
心は静かになっていて
雑音が入ってこない

緑の多 ....
東京オリンピックのときも
この猛暑だったらって
熱中(症)甲子園の朝日やNHKが
如何にも心配している体で
ニュース流してたけどよ
高校生が灼熱地獄の中
タマ投げさせられる
拷問ショーに ....
赤い鞭が腕を滑って
削ろうとした生命線よりも
傷跡をひとつ手首に増やし

生きてることを感じられるために
私は今日も罰を受けています

剥き終えた林檎の皮のように
渦巻く心で毒を溶かす ....
唇は柔らかく
絡めあう舌で
互いの唾液を確かめあう

吐息の洩れる部分を
探りあいながら彼は核心を見つけ
わたしは硬く突起物となったものを愛でる

充分にさざ波を起こしあい
彼はわた ....


誰にも言えない
悩みや苦しみ、痛みを
分かち合うことが
できたなら
世界はもっと広いのに



車通りの多い
道端にでてきた
カマキリ
おろおろしてても
強気のファ ....
桜の一枚がハートに染まる
私の心は春に愛された

ひまわりの花が私を隠し
幻のように夏に消された

金木犀が思い出を連れて
私の日記は秋に流された

銀世界が口にマスクをさせて
私 ....
アップデートに本体が耐えるかどうかが心配なんだが
そんなに最新のVer.でいきてゆける訳ではないんだ

情報格差とは素敵すぎる造語で仕掛けられた欺瞞なんだろう
いつも調整しながら生きている老体 ....
夫婦でイオンモール土浦へ出掛ける度に嫁さんは一番にペットショップを見たがる
たしかに猫や犬は可愛いくて癒される
でも、それぞれが等価値の値段がつけられていていずれも高価な買い物だ
私たち夫婦に買 ....
好きなのは最後のポーズ
体の各部位に程よく負荷を与えた後の
弛緩がこの上なくここちよい
まるでブラックユーモアな
そのネーミングも心にしみて・・  

つまり到達目標とか
採点とか評価と ....
声にならぬ音を飲み込み
握りしめた手を
そっと解き 温めてくれる
一つの指先

万華鏡のように
揺れる頭

嬉しい
冷たい
でも 嬉しい
少し 悲しい

その指先に乗 ....
黒雲に覆われた空から
雷鳴降り注ぎ
驟雨の中を
啼き騒ぎながら飛ぶ鴉 
 
うららかに
影が伸び逝く
削られた肺の形に
木の葉が揺れる
今年だけの命が昔から
そして遠くまで
まる ....
七月の畑の
ナスの丸い実を
左手に切り落とす
紫の針が
指先を削ぐ

右足の爪先に
陽を丸く落とす
立ち上がり 雲に翳り
鳥の翼が素早くめくられる

私達の早朝の証である
縛ら ....
私の中から腐った臭いがする
香しいばかりの腐敗臭
私はどんどん腐っていく
シャワーを浴びても崩れていく
血はドロドロに澱んでいる

それでも愛してくれるなら
私は綺麗な薔薇になる
わたしがおばあちゃんになるまで
あるだろうとなんとなく思ってた
レストランが
「閉店いたしました
長年のご利用をありがとうございました」
さようならのプレートが
汗ばむ夏の風にゆれてた
 ....
空丸さんの自由詩おすすめリスト(4633)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
入院生活- ひだかた ...自由詩918-7-31
果実- HAL自由詩3*18-7-29
転寝- ただのみ ...自由詩8*18-7-28
微笑みの部屋- 秋葉竹自由詩418-7-27
涼風- ひだかた ...自由詩418-7-27
ドライブ- オイタル自由詩218-7-26
詩人の翼- ミナト ...自由詩318-7-25
テキーラ- ただのみ ...自由詩9*18-7-25
収束- ひだかた ...自由詩618-7-25
ヒトも猫も杓子も- こたきひ ...自由詩218-7-25
満月の夜でなくても- HAL自由詩6*18-7-23
インディアンサマー- 梅昆布茶自由詩1218-7-23
思考の眼(改訂)- ひだかた ...自由詩418-7-23
飲み明かす- 間村長自由詩10*18-7-23
贈り物- ひだかた ...自由詩6*18-7-21
瓦礫- ◇レキ自由詩2*18-7-21
独りきりの散歩- 夏川ゆう自由詩518-7-21
熱中(症)甲子園- 花形新次自由詩218-7-20
汚染- ミナト ...自由詩218-7-19
- HAL自由詩2*18-7-18
五行歌_命- 八木ヒロ ...自由詩118-7-17
四季のうた- ミナト ...自由詩118-7-17
アップデート- 梅昆布茶自由詩14*18-7-17
イオンモール土浦にて- こたきひ ...自由詩218-7-17
シャバアーサナ- Lucy自由詩5*18-7-16
冷たいから・・・- 藤鈴呼自由詩2*18-7-15
雨上がり- Lucy自由詩11*18-7-15
七月の畑- オイタル自由詩618-7-15
腐っていく私- 無限上昇 ...自由詩118-7-15
クローズド- 田中修子自由詩9*18-7-15

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