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夏の空へと影送り
ぼくを見ていてね。
窮屈な世の中でもがきあがき生きる
孤独をさびしさと名付けたら
涙を流せる呪文になる
命を数える通学路
アリもミミズもカエルもタヌキも
ぼくと変わらず ....
あさ、
と呟いたことばを
ひと呼吸おいて窓辺に置くと
射し込むひかりに反射して
きらきらとひかる

うとうととする
あさ、のとなり
クロワッサンがやさしい匂い
ぼおばる月のかけらが
 ....
母が静かに佇み
やわらかな星々に横たわると
夜が落下する速度で
慈しみと憎しみが揺れ動く
母の季節が訪れるとき
夏と冬が行き来して
子どもたちは春と秋を奪い合う


「あんたは身 ....
生命線をなぞる
左手のひとさし指でいちど君と
出会った気がした真昼に
やさしく訪れるように降る雨が
こころに刺さる氷柱を一欠片ずつ
溶かしていく夜に冬が泣く
何度も読んだ小説の
一行 ....
愛を置き去りにした冬が
過ぎていく窓辺でカーテンが
揺れて夜をなびかせる

きれいな思い出を詰め込んだ
ハードディスクで再生した今を
忘れないように上書きする

切なさがひどく滑稽で
 ....
もうすぐ
トンネルだね。
息子がつぶやく
車内は空調がきいてあたたかい
帰路を走るフロントガラスに
ちらちらと落ちる雪

しろいね。
冬が深まるたび
吐く息が白くなる
 ....
目を覚ました
しとしとと音がしている
しずかな朝の、
雨音の音階を調律するひとがいる
誰だ。
調律師は物憂げな顔で指先を動かす
ふと音がなめらかに
なったかと思うと
その指先は ....
冬のはじまりを
ことばにしたくなった
ときすでに、

むかし話のように
ふり続くゆきのような、
文字のられつ

呼ばれなくなった
なまえを口ずさむように
くり返し、くり ....
ことばが寒さから抜け出し
たいようを追いかける夜に
睡眠剤をウイスキーで呑む

景色はしろく記憶だけ鮮明で
墨汁で色濃く書いた文字さえ
どこか儚い冬のきろくになる

突然の ....
さかさまのきみがいて
ぼくはめがはなせなくて
てんきよほうはあめだったのに
そらはいつのまにかはれていて
きづかないのはぼくだけだった
うみとそらのちがいをきいた
きみのなかにみえたの ....
共に過ごし
波のように
恋のごとく
ゆらいだ歳月の不確かさ
と確かさの、

月が半月で
表裏のよう
相反するおもいの
春めいた
花びらが落ちる、より
忙しく接吻し

 ....
空丸さんのかんなさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空へ影送り_命へ祈り- かんな自由詩622-8-6
はじまりを脱ぐ- かんな自由詩6*19-6-6
母の季節は夏と冬- かんな自由詩7*19-5-21
はじまりは揮発していつしか空が曇る- かんな自由詩12*19-2-20
あなたの隣にわたしが座る- かんな自由詩2*19-2-12
夜をたぐる- かんな自由詩5*18-12-24
雨の日と月曜日は- かんな自由詩10*18-3-21
はじまりをことばにしたくなった- かんな自由詩5*17-12-2
薬を酒で飲む- かんな自由詩13*17-11-27
すなどけいのこい- かんな自由詩3*17-11-22
ゆらぎ- かんな自由詩4*17-8-26

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