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二〇二二年一月一日 「多元世界の門」
ロバート・シルヴァーバーグの『多元世界の門』、さいごの245ページまで読んだ。主人公と娘はスパイ容疑から外れて助かった。のちに主人公は死んだと思わ ....
「今一度問う。お前は、わたしに従うか、従わないか?」
「ふん。その結果を見たいのであれば、今すぐわたしを釈放することだな。
そこに、お前の見たい結果も見えてくることだろう、魔導士よ」
「わたし ....
「ふふ。罪人ごときが何を言う。今、俺がお前に従うふりを見せたとして、
本当に俺がお前に従うと思うのか? エインスベルよ。
世界とは、為政者の知恵によって成り立つものだ。理性によってではない」
....
くそう、近所のスーパーが一軒潰れただけでこのざまだ。
歩いて行ける距離、安さ、おいしい肉海鮮。完璧だったものを。
実は近所にもう二軒スーパーはある、十分じゃないかな。
しかしおいしい ....
言ってはいけない言葉がある
振り子のように揺れている
あなたの胸の内側を
言ってはいけない言葉がある
渇いた喉を塞いでる
吐き出されるのを待ちながら
想いは蜘蛛の糸
あなたは捕ら ....
今日鏡の中の自分にびっくりした。
髪は乱れているし、
ナースキャップはひん曲がって浮いてるし、
眼鏡はでかすぎるし、顔半分はマスクで覆われているし、こんなナースがどこにいるかよと思った。
こん ....
自転車置き場に届く光が
まだ短くて生まれたばかりで
真っ直ぐに
息をしている
僕も光も
躊躇いながら
前へと進み
その眩しさで
顔を塗られたら
心が解れて
ひとりでも笑 ....
正直今日の日はえぐれるような1日だった
いろんな意味で
あたしはもっと強くなっていかねばならない
昨日よりももっとぐるぐるめまいがした
あたしはもっと強くならなければならない
....
地上すべての窓のあかりゆれるマンション鼓膜いっぱいにくだけちってゆくリリックのシルエットマジ超うらやましいみたいなてゆかほんとどーでもいいね
それぞれの少年ジャンプの中身がいっしょだから ....
二〇二一年十三月一日 「断章」
ジョンは五千人程の男女の中に見えなくなった──。誰も彼もが灰色のヴェールを被っている──、凍って粉々になった残骸は〝意識〟と呼ばれ、人々の中に動かしがたい様 ....
ボンバイエ
タバスコ
ビンタ
空の青が
わたしの中に
きっとあって
それは静かな眼差しで
わたしの心を視ている
宇宙の漆黒が
わたしの中に
きっとあって
それは渦巻く混沌で
わたしの心を喰っている
* ....
ただいちめん、空の青
天上の光を宿し
今、わたしの意識に降り注ぐ
肉の病を内包し
わたしはどこまでいけるだろう?
確かな、こと
今、私はここにいる
今、私はここに生きる
....
濃密な青を流し込み
暮れゆく空を
眼差し見つめながら
僕は想う
この夕べに舞う天使たちを
この世界の奥深く躍動する神々を
でも、僕は
貴女たちに達していない
未だ全く
ただそ ....
「さっきの化け物を葬った魔法か? あれは、お前の手柄だった!」
アイソニアの騎士は呵呵と笑ったが、ヨランはすっかり怖気づいていた。
「笑いごとではございません。誰もが、あのような魔法を使えるように ....
「話せば長くなります。ですが、ヒントはエランドル様の言葉にあります」
「エランドル? さっきこの女に取りついた亡霊のことか?」
「俺は知っている。世界を滅ぼした男だな」と、エイミノア。
「それは ....
真っ暗なのは
見えないのではない
闇を見ている
無音なのは
聞こえないのではない
沈黙を聞いている
不毛なのは
生きてないのではない
死を生きている
広い視野と
....
タコ
ヤゴ
貝
この秋晴れに、階段を
一段飛びで
上る
ぐんぐんぐんぐん登る
どこまでもどこまでも昇る
すると、
涼やかな風に舞い
白々と透明な綿毛が
無数、数知れず
飛び交って来る
....
通り雨が、ぽつりぽつり
スライド硝子にコロラド
雲の切れ目にらんぱろ
ブラス らっぱらっぱ
通り雨 ぱらぱらぱら
水草と金魚 あぶく。ぷくぷく。。
ロケット、発射 延期
ティンパ ....
二〇二一年十二月一日 「夜の大海の中で」
ヤフオクで落札した、グレゴリイ・ベンフォードの『夜の大海の中で』が到着した。画像で見た表紙の傷は仕方ないけれど、本文はきれいだった。本体190円+ ....
張り詰めた空気
男前な顔をして
足早に歩く、俺
トイレに急ぐ俺
少し怖いですね
緩んだ顔をして
は~んと嬉しげ
トイレ出た、俺
ぴりついてちゃ
いかんよ、君達
なぜか得してるように見える
しょうがない人
なぜかいつもニコニコ和ませる
しょうがない人
なぜかスローモーション
しょうがない人
もしかして ヤキ ....
○「視力」
免許証の更新があるので
眼鏡店に視力検査に行った
すると
メガネをかけた状態で
左が0.8右が0.3だった
免許更新は大丈夫ですといわれたが
左右の差に驚いた
結局買い替え ....
ぽつりぽつりと
雨のふる
道の両側には
花が咲き
鮮やかなその色彩が
浮き立つように躍っいる
自転車で街道を過ぎる
女子高生の
肩口の黒髪が艶やかに揺れ
涼やかな空気に包まれて
....
空のうえで点滅してる 赤 あお 白 のテントウムシは
とても小さな機械だから
あやつられて綺麗な夢を見るたびに
ポストに絵本を返していた お母さんのベッド
さびしい 思 ....
あなたは
私はあなたのもの
と 言った
華やかな動き
夏の花の笑顔
豊かな体
私は それなのに
恐れていた
こんなに鮮やかさは
私にはいつまでも
とどまらないと
華や ....
二〇二一年十一月一日 「現代詩年鑑のアンケートへの返答」
現代詩年鑑のアンケートへの返答
詩集5冊
高柳 誠 『フランチェスカのスカート』
荒木時彦 『(Aの一日)』
長田典 ....
風が吹いている
風は絶えず吹いている
新たな行為をしよう
この現実に刻み込む
新たな行為をしよう
この生は死と共に終わる
君は、
生きる気力がどうしても湧かないまま
暗闇にずっ ....
二〇二一年十月一日 「世界SF全集 第31巻 短篇集 古典篇」
『世界SF全集 第31巻 短篇集 古典篇』が到着した。非常に良い状態だった。満足。 https://pic.twitter ....
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