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春はすこし気持ち悪い
だるく巻きついた青空と
花屋にだんだん並びだす
ミモザもはっと白けるような
そうでもない別れと
それっぽい出会いが
ねじねじとよじれてやってくる
春はすこし気持ち悪 ....
その場しのぎでかけたほうきのあとが
際だたせているホコリの存在

誰もいない教室で
立ち尽くしているあの子が
完璧な掃除をめざすことは
もうない

ちょうどいい汚れを残した部屋で
綺 ....
欠けちゃったんだ お茶碗
きみがくれたやつ
大事にしてたんだけどな

土曜日のニュースは
どんなに聞いてもほどけちゃう
ほんとうは何を言ったらいいのか
わからないくせに
何か言っちゃう ....
「最近なんか元気ないね」って、たぶん顔色じゃなくって、あたしのツイッターを見てそう思ったんだろうけど、どうもご心配ありがとう。薄皮を一枚へだてたようなやさしさに、あのころ、不本意にも救われていた。感情 .... ホットケーキのような単純な輪郭がほしい

かんたんになりたいのです
角をあつめて
丸くなって
かんたんになりたいのです

見てください
わたしはただの記号です
ひと筆がきの円だから
 ....
日曜日なんだから
なんでもできるのに
寝てしまったな 午前中
玄関のまるいスコープを通って出かけたい
ひゅるるとうねった体のまま
ちょっと明日の夢まで

最後に約束を守ったのはいつだろう ....
見てご覧
卵みたいな月だよ

見てご覧
オバケみたいに真っ赤な月だね

ちゃんと 見て
あっ 見えなくなった
もう せっかく綺麗なのに

高校時代 母が迎えにきてくれる車の中で 
 ....
たましいの裏庭で
待ち合わせたあの子はまだこない
チューリップもこんなに咲いちゃって
写真なんか撮らずに通り過ぎるくらいには
禍々しく咲き乱れているのに

シャッター音が嫌いだから
写真 ....
毒づきたくて見あげたはずの
夕焼けが綺麗で
たとえわたしがポエマーでも
言うことなんか何もないくらい
それはあらかじめ完成された一編の詩となって
目の前に広げられていたから
もう死にたくっ ....
22世紀には猫型ロボットできるかなあ、って
そんなありふれた会話でしか思い出せない
きみのことは
一生ものの記憶にしようと思っていたのに
思いだそうとすると、どら焼きのこととか考えちゃうので
 ....
あるうららかな昼下がり、きみはインターネットにあげていたイラストを全部削除して旅にでたんだ。ほんとに消したいものは他にあったんだけど、それはマウスでどんなに上手にクリックしても消せる代物じゃなかった。 .... 舗装された道のうえでぼんやりと月を見あげた瞬間、
すべてが間違いのようになってしまった気がした
ムリに泣こうとしても何もでてこなかった
きっとひどい顔をしていた
夜なんだから照らさないでくれれ ....
雪がふる夜は、まぶしくてどこにいたらいいのかわからない
でも適度にフラッシュを焚かれて白飛びした街は綺麗で、
ずっと同じ時間にいたいと思わせてくれる

背中の骨がつばさの名残だなんて言われても ....
Lucyさんのユッカさんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春はいつも気持ち悪い- ユッカ自由詩217-3-24
そうじの時間- ユッカ自由詩13*17-3-20
あてつけのようなきみの茶碗- ユッカ自由詩316-9-17
先生のみなさん- ユッカ自由詩516-4-14
かんたんになりたい- ユッカ自由詩416-3-21
オアシス- ユッカ自由詩515-9-5
月を追いかけていた- ユッカ自由詩615-8-4
天使の真似事- ユッカ自由詩8+14-4-19
絶望はいつもまぶしい- ユッカ自由詩614-3-27
21世紀の恋人- ユッカ自由詩414-3-14
春がくるまえに逃げよう- ユッカ自由詩4*14-3-13
満月みたいな街- ユッカ自由詩514-2-23
ろう下に追放- ユッカ自由詩714-2-11

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