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都会の人々が
いっせいに蝋燭に
明かりを灯したその夜

ひとつの灯が
消えた

わたし…
それっきり
くちびるは動こうとは
しなかった

友人の一人は
彼女の瞳は笑っていたと ....
薄茶けた昭和の古書を開いて 
ツルゲーネフの描く 
露西亜の田舎の風景から 

農民の老婆の皺くちゃな手は 
搾りたてのぶどう酒が入った器と 
焼き立ての丸い{ルビ麺麭=パン}を 
時を ....
何も問わず
静かにそばにいて
開くといろいろ語りかけ
連れて出してくれる
風邪のときも
不機嫌なときも
どんないでたちで
こころずまいでいるか
何ひとつ問うことなく
僕がどうでも
 ....
雨の降る公園で 
ずぶ濡れのまま、しゃがみ 
小石を手にした少年は 
地面に絵を描いていた 

通りすがりの僕は 
吸い寄せられるように、公園に入り 
少年の傍らに、しゃがみ 
すっぽ ....
手をつないだら
あなたが見える
まあるい瞳で
わたしをゆるす
あなたが見える


手をつないだら
あなたが聞こえる
ひみつの言葉で
わたしを結わう
あなたが聞こえる


 ....
死ね
死ね

呪いの言葉を吐くよりも
ありがとう
生きて

希望の言葉を伝えたい
それが自身と他者を
生かす道だから
それが生き抜いていくための
智慧だから
言葉は不思議
 ....
上へ
上へと伸びてゆくもの
下へ
下へと伸びてゆきたがるもの
いのちを生み出すために
細い指たちは
指切りを繰り返し
相反するからくりを育む

そのなかほどの混沌で
わたしは
ひ ....
各駅停車で、春に向かう



このあたりは 四十年前より 毒々しい
昔はこの辺りのことを 武蔵といった
私は相変わらず 色白だ
恋人の八雲が人間の女にネコババされるのでの時間を ....
      賽の目に
      切りながら
      豆腐一丁ぶんの
      愛がほしいと
      てのひらで
      哀しみが
      揺れる夜

 ....
ちいさな駅で見送った
あなたの笑顔は
まっすぐでした

こころ細さに折れそうな
わたしの代わりを
つとめるように

あなたの笑顔は
まっすぐでした



とおく、
遮断 ....
とても残念なことだけど
過去に戻れるタイム・マシンも
人生をやりなおすリセット・ボタンもない

ただ慰めにしかならないだろうけど
もしかしたら敗者復活戦はあるかもしれない

もしなかった ....
母さん
ぼくは思いだしました
まだ若いあなたの
細くも強いその手にひかれて夏
緑に燃える蜜柑葉をくぐりどこまでも道はつづいていました
おばあちゃんのお家までねと
暑くて永い昼下がり
眩暈 ....
海にも道があるよ
みえないだけで
空にも道があるよ
しらないだけで

そこを渡っていく者がいたよ
こちらと
むこうをつなぐ
透きとおった
{ルビ間=あわい}、で
分かれ道に
大きな石が
転がって いるらしい

旅人に 出会う度
石は 揺れて
案内人と 鳴る

雀が ピーチク 笑えば
楽しい 旅となる
鴉が カーカー 嘆く時
一体 どうなる ....
託児所に息子を迎えに行くと新しく来たと思われるこどもにジロジロと見つめられた。

ぼくが肌の色のちがうアフリカ人だからだ。

コンビニの明かりに照らされたりしながらぼくは息子と家路をたどる。
 ....
冬枯れの頼りない細木

足下を行き交う命

土くれの闇から水脈は空へと伸び

諦めかけたものから いまいちど

清らかなものが生まれいずる 予感

雲ひとつない空 薄く延びた青
 ....
しだいに平らかになっていく墓土
それを横目に私は育った
古い先祖の亡霊と共に
農家の閉ざされた奥座敷で
手足ばかりを黒光りさせていた祖父は
私ひとりの暗い人間準備室の棚に
「元教師」とラべ ....
 「きみ」  乱太郎

どこかで会っているよね
そんな問いかけをしたくなった
きみの黒い瞳

いつだったか呼んでくれたよね
そんな昔話しを思い出したくなった
きみの褐色の肌  ....
ひだり、みぎ、
まえ、うしろ
ぬいあわせる
ずっとずっと
おわらないえいえん
はだのさかいめ
たにんのすきま
たいじしてゆく
しらないかお
かくれんぼ
とまる、あるく
弱点みっけ

よわいところっていうけど
強くみえるところのほうが
よわいのかもしれないよ

冬の木つよそうに
みえる かならずしも
そうでないかもなんて
自分におきかえて

バス ....
 
あまいあまいバレンタイン・キッス♪

夢みてるんだろな、少年よ

やっぱ、ビター・チョコに決定!



 
{引用=

 つめで
 つめを切った
 むしり取るように千切った
 千切られたつめは
 たちまち丸まって
 干からびて
 ちいさく萎びて不要なものになった

  ――そのようにして ....
 砂の上を歩く

 右手には 打ち寄せる波
 後ろから 追いかけてくる太陽

 大きな神様が
 水平線に腰を下ろし
 風と光を使って 何かを洗っている


 穏やかな水音


 ....
桃色の花びらが舞う季節とか
ミスとシャワーが欲しい瞬間が 目に居たくて
芽吹きの季節を 忘れてしまいました

新緑の輝きを 身を以て知ったのは
今年なのかも 知れません

見渡す限りの  ....
雨が降り出しそうだ
湿気が高くて汗が滲む

君は刺繍をしている
憑りつかれたように
黙々と針を動かしている

時計だけが
雄弁に時を刻んでいる午後

右肘の古傷が疼いている
僕に ....
     うつくしいと
     つぶやく声が
     聞けるのであれば
     この身を
     一輪の花に変えよう

     うつくしいと
     やさしいまで ....
{引用=

 まだ肌寒い春の
 朝が
 ひかりのプリズムに屈折して
 すきとおっている

 とおくに海をのぞむ
 住宅団地の縁をめぐる遊歩道を
 愛犬といっしょに回遊しているとき
 ....
梅雨でわたしは列車に乗った
外はすごい雨で
だけどわたしは
傘を差さずに駅まで来た
わたしの顔から
涙が綺麗に消されていた

夏で蝉が乗ってきた
六年間ずっとホームで
この列車に乗れ ....
首を切断された猫の骸が
もう何匹も発見されている

ニンゲンの仕業

ニンゲンから産まれて
ニンゲンとして生きている
ニンゲンの仕業

猫よ
ネコゴロシに捕まるな
ニンゲンのネコ ....
風に研がれた街の
痛い輪郭の端を
ポケットに手をつっこみながら
そそくさと歩く

研ぎ澄まされない
目と指先と頭は
言葉を紡ぐこともできずに
ただアイツを
待ち焦がれている

 ....
夏美かをるさんの自由詩おすすめリスト(7322)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
小鳥- 乱太郎自由詩22+*13-2-12
老婆の麺麭- 服部 剛自由詩8*13-2-12
- 三田九郎自由詩5*13-2-12
ペガサスの瞳__- 服部 剛自由詩3*13-2-12
手をつないだら- 千波 一 ...自由詩5*13-2-12
形と力- 渡辺亘自由詩213-2-12
ひばりへ- そらの珊 ...自由詩16*13-2-12
各駅停車で、春に向かう- るるりら自由詩17*13-2-11
賽の目- 石田とわ自由詩18*13-2-11
残されたもの- 千波 一 ...自由詩5*13-2-11
架空話よりも- HAL自由詩9+*13-2-11
夏の日の思いで- 乾 加津 ...自由詩30+*13-2-11
あわい- そらの珊 ...自由詩1213-2-11
ロック_クライミング- 藤鈴呼自由詩2*13-2-11
看取り(1)- 吉岡ペペ ...自由詩1613-2-11
レジャーシート- 三田九郎自由詩113-2-11
福音- マチムラ自由詩2*13-2-11
「きみ」「あなた」- 乱太郎自由詩10*13-2-10
夜歩- 自由詩313-2-10
バスを待つ木- 朧月自由詩313-2-10
少年よ- 殿上 童自由詩20*13-2-10
すてるものはすてられるもの- 石川敬大自由詩1113-2-10
一つの波- まーつん自由詩8*13-2-10
クレパス_くれよん_クーピー_絵具_色鉛筆- 藤鈴呼自由詩2*13-2-10
メランコリックな午後- kauz ...自由詩7*13-2-10
うつくしきもの- 石田とわ自由詩10*13-2-9
春一番がふいた日に- 石川敬大自由詩10*13-2-9
各駅停車で、春に向かう- 小原あき自由詩6+*13-2-9
猫よ- そらの珊 ...自由詩15*13-2-9
立春- nonya自由詩19*13-2-9

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