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静寂の中唐突にドアのチャイム
途端に息を殺す私
いないことになりたくて

配達人さんごめんなさい
留守だと思えば許せるでしょう
許して

私いるけど
ほら眠りこけて気づかないの
だ ....
ぼた餅の重さで棚が落ちた 引っ越した日から
時々庭に来ていることに
気づいていた

人になついているのかしら
窓から眺めながら
そんなふうに思った
出ていけば
きっと逃げるのだろうな

ある日、庭で草取りを ....
死んでしまった友人から
もらった熊のぬいぐるみをオークションにだす
並べられた人形はまるで君のよう

どこともあっていない人形の目を
私はこわいとおもい手放そうとしている

君と私が話し ....
言葉と言葉を繋いで紙の上
裏返しにしたらもうあなたはいない
見えないところで
優しさといのちを繋いで
載せる人差し指は悲しく踊る
詩に説明はいらないとは
誰かが言った言葉だが
ここにある ....
耳元で囁く日常
猫がじっと目を凝らして
僕の眼をのぞき込む
だらだら歩いていた日常が
突然両手を上げて走りだす。
平穏に不満を述べている日常が走りだす。
大声を上げて

テレビの事件が ....
美しい曲が流れ引き寄せた

私の脳裡を回り取り囲んだ

曲が流れ込んでいる束の間

美しい旋律に乗り緩やかに

流され安らかに酔いしれた



流されるままに癒される心

 ....
帰り待っている鏡の新月 月がまるで
ひとつ目みたいに にらみつけるんだ

八つ当たりするなと
だって
あたしが悪いんじゃない
言おうとしたけど

雲が一瞬晴れて
ひときわ輝くから 月が

見とれてしまっ ....
お母さんに会いたい。

風邪を引くと、
かさついた手で私の背中を一晩中さすってくれた
お母さんに会いたい。
太陽の眩しさの中で両手を広げ、
一心不乱に走っていく私を捕まえてくれた
お母さ ....
たっぷり食べてぐっすり眠ろう。

簡単なことのようで、
それがとっても難しいのだけれど。

わくわくすることをしたい。
何事にも振り回されずに生きたい。
たとえ振り回されても、
しなっ ....
昨夜の雨で オレンジ色のポピーのドレスがシトンッと落ちていた
残念の刹那 日常に戻されるポピーに泣く人も数えられるほど存在か・・・

人間って 心って 花を見て何を思う
ポピーが裸になっただけ ....
札幌生まれの
スイートピーですよ
お花屋さんの店先で
淡いピンクに目を奪われて
立ち止まった私に
スイートピーのように優しげな
お嬢さんが呼び掛けるので

ひとつくださいと言い
あり ....
よく晴れた朝のテラスで 鳥達のさえずりを聴く。
少ない睡眠でみる暗い夢が表の世界に放出される。
私は庭に咲く菜の花に囲まれて
今ここに在ること そのことに深く感謝する。

全ては思い過ご ....
誕生日に
どこへも行かなかった
髪をくしけずらなかった
うねるにまかせた
口紅をぬらなかった
洗いざらしにしておいた
たいていの人がしみだと呼ぶ
頬にちらした点々を数えた
  (およし ....
ファールフライ落としたキャッチャーがロン毛  朝、目覚めると
 洗面器に張った水で
 顔を洗った

 さっぱりした気分で
 鏡を見つめてから
 ふと、視線を落とすと

 洗面器の中に
 星の海が
 広がっていた

 僕は ....
都心の驟雨にアスファルトが匂い立つ。
ここの緑に匂いは無い。
私は長年連れ添った悪習と手を切ろうとするのだが、
そんな心意気も地を這う無数の影に踏みにじられてしまう。

 
人を旅へと誘う ....
曇った朝
「力、出すことだけ考えや」
車を降りる息子に声をかけた
「うんうん」
曖昧に頷きながら改札に消えた

重い病気で
1年を棒に振った彼は、ある日
「フリーター」、と自嘲して泣い ....
いつだっただろう
眉間の裏側の暗闇に
地図が置かれているのに
気づいたのは

等高線もない
記号もない
縮尺も方位も分からない
その地図は

日々の出来事に
カサコソとなびい ....
淡々と歩いて居た日常が
ある日叫び出す
テレビの中にあった非日常を
引きずり出し目の前に突き付けるために
それは突然現れる
非日常と現実を区別して居た
馬鹿馬鹿しさに気づかず
悲鳴を上げ ....
父の朝はとても早かった
家族が起き出すころ
山から帰ってきた
そのかごには
濃い緑のクレソンやら
根の赤いほうれんそう
原木栽培のしいたけ
みょうがの先には
くたりと
ほの黄色い花が ....
家に帰るなら右折車線に入ってUターンだけど
ハンドルは切らない
Uターン禁止のオレンジ色の春

今日はユレルカレルをリピートでずっと聴いている
ボリュームはうるさいくらい上げて
アクセルは ....
ノアの方舟に穴あけている わたしが子どもの頃、
庭で番いの雉を飼っていた。

決して広くはない鳥小屋で
父は黙々と世話をしていた。

鋭い眼光と美しい羽。
「綺麗だろう?」と父は言った。

雉は時々、たまごを ....
鬱蒼とした森からようやく抜けたのに
まだまだ長い道が続いているかのよう
曲がっては曲がり1本の道だけなのに
この道はどこまで続いているのだろう

明けては暮れまた明けては暮れてゆき
誰一人 ....
煮た竹輪と梅干
飯には煮汁が染み込んで
みっともない模様を描いていた

蓋で隠しながら
弁当を食った
級友に見られるのが
たまらなく恥ずかしかった

日曜日も休むことなく
ミシンを ....
名もなき
地に居て
ふるさといずこ

立つ
土の上
根はあるか

 ☆

寄る辺なき
心の景色
真実いずこ

見る
地平線
空遠く

 ☆

いつも
 ....
六本目の指先が触れる
 そっと 盗みを働くように

刹那 満開の{ルビ紅=くれない} 破顔して
 蝶の吹雪 息もできないほど

後に残されたものは
 ヴィーナスの白い骨格だけ

免罪 ....
薄給を補うための朝刊配り
早起きは三文の徳
それとも 
  貧乏暇なしか

 夜が青く澄み始めるころ
  {ルビ静寂=しじま}に溶けだす光の産声に

早起きで貧乏で
徳もなければ暇も ....
夏美かをるさんの自由詩おすすめリスト(7356)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
留守の番- 森川美咲自由詩6*14-5-17
ぼた餅の重さで棚が落ちた- 北大路京 ...自由詩10*14-5-17
セキレイ- Lucy自由詩12*14-5-16
空をとぶ熊- 朧月自由詩314-5-16
詩的なあなた- 乱太郎自由詩24*14-5-16
非日常- ……とあ ...自由詩15*14-5-16
ほんの少し・・・- tamami自由詩8+14-5-16
帰り待っている鏡の新月- 北大路京 ...自由詩114-5-16
ひとつ目月- 朧月自由詩314-5-15
会いたい- ららばい自由詩10*14-5-15
わかってる- ららばい自由詩7*14-5-15
ポピーが裸になっただけのこと- 朝焼彩茜 ...自由詩10*14-5-15
スイートピー- Lucy自由詩14*14-5-15
純心- ヒヤシン ...自由詩18*14-5-15
そばかす- そらの珊 ...自由詩20*14-5-15
ファールフライ落としたキャッチャーがロン毛- 北大路京 ...自由詩314-5-14
半身- まーつん自由詩7*14-5-14
都会- ヒヤシン ...自由詩8*14-5-14
試験- 山部 佳自由詩814-5-14
地図- nonya自由詩23*14-5-14
非現実- ……とあ ...自由詩10*14-5-14
ありしひ- そらの珊 ...自由詩13*14-5-14
ユレルカレルのビートでUターン禁止のオレンジ色の春- ichirou自由詩5*14-5-14
ノアの方舟に穴あけている- 北大路京 ...自由詩12*14-5-13
雉のたまご- chiharu自由詩2*14-5-13
休息・・・- tamami自由詩914-5-13
弁当- 山部 佳自由詩1114-5-12
名もなき地の夜- シホ.N自由詩414-5-12
趣味と罪悪- ただのみ ...自由詩11*14-5-12
分け前- ただのみ ...自由詩12*14-5-12

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