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吹き荒れていた強風が止み
静かに雨が
降る

激情は去り
懺悔するように


いまさら遅い


傷つけたものは
けして回復しやしない


けれど
過ぎ去ったものの後に
 ....
仔犬を胸に抱いた少年
あるいは
眠っている赤子を
抱っこ紐で抱えた母親
のように

買ったばかりの
ラナンキュラスの
花束を
両手で持ち

包装紙の隙間から覗いて

微笑ん ....
砂のような
罵詈雑言を
浴びせられても
べつに痛くもかゆくもない
友達だったこともないヤツから

雨の日に浮かれ
這い出てきたのだろう か細い
蚯蚓が

ぺかぺかに光って
張り付 ....
石の中から掴みだし
ほとばしる火の
洗礼により
おまえ打たれ
錬られ砥がれ
握られた人と共にあって

土を切り開き
木を切り倒し
人を切り裂いて
国を興しまた滅ぼし
繁栄と文化
 ....
     朝目覚めると空のコップが
     ひとつ置かれている
     わたしは満たす
     さわやかな空の青さ
     もうすぐ咲くだろう蕾の息遣い
     少し焦げた目玉焼き ....
ぽろぽろあまだれ
跳ね蛙スローモーション
滲む文様から浮かんだ島
鳥に紛れ白髪女ひとり
永い束ねを千切る声震わせて
ふたつみつの影を漉く
ひと筆の青さもない
そら背負ってうみは来る
  ....
    目を閉じれば
    いつだって自由に
    本を読むことができる
    そして本たちは折にふれ
    少しずつふえていく
    二年越しのラズベリーが
  ....
肩こりごり
首こりごり
腰こりごり
気持ちもこりごり
ごりごりまわして
どうにかならぬかどうにもならぬか
ずきずき疼くうずくまる闇
そのうち忘れてにこり
気づいてこりごり
空こりご ....
花びらが散って
緑が眩しい輝く気持ち
身体中で吸い込む
新しい季節のはじまり
いい匂い
鮮やかな破裂と
飛び散る細胞
広がる感覚
蠢く命と呼吸音
吐き出す息と
春風がどこまでも
 ....
    あの日を境にわたしの中から
    わたしがいなくなり
    半透明な海月になった
    荒ぶる海流に叩きつけられ
    なす術もなく右へ左へ
    痛みとともに流され続けた ....
若い頃は良かった
なんて言わない
思わない
今が一番
いつだって
これからだって

とかなんとか言ってみても

こんな春のいい陽気に
年頃の娘たちが
きれいな足を惜しげもなくさら ....
「思春期」


疎ましく膨らんで
悩ましく弾けて
狂おしく奔って
暑苦しく押し黙って

思春期なのか
四月は変拍子

狼狽える前髪で
躊躇う指先で
彷徨う吐息で
蹌踉め ....
     今夜わたしは玉葱を刻む
     包丁の切れ味は鈍いが
     こんな夜にはちょうどいい
     指先と玉葱と踊る包丁
     それだけを見つめ、不器用に
      ....
《ひどい! わたしの蕾に粉砂糖したの
姉さんでしょう
《あなたがはしゃぎ過ぎなの
わたしはまだ帰り仕度の最中よ
《ああうるさい こんな早くから蝉はよして
まだうたた寝したいじゃない
《駄目 ....
百均で買ってきた
ミニチュアの黒いうさぎは
手のひらに載せて
選りすぐろうにも
どれもみな
哀しくなるほど同じ顔
同じ姿勢同じ表情
どうしてこんなに正確に
大量生産できるのか
まるで ....
鼠夜桜ひきつれて

にぎやかな繁華街を抜ける
路地は大小二つに分かれ
月を眩ませる
再び斜影/方に肋膜の炎
告知する薄墨色
派手な更紗を纏う老婆を気にとめた
絵柄のカードをな ....
夜明けの群青の空に
透明な風の蛇がうごめいていて
脊椎に貫かれた腹でゆっくりと気流を動かしている

白んだ月は皮膚を通過し波状に広がる光を手放す
朝を迎える前の消印のように
反復ゆえの忘却 ....
2016年3月21の吹雪
   対
マイルス・デイビス
 「Bye Bye Blackbird」


      コーヒーの湯気と
      古いポートレート
      中心を射抜 ....
一日の仕事を終えて
帰った家のソファに、坐る。
ママは台所に立っている。

人より染色体の一本多い、周は
パパが足を広げた間に
ちっちゃい{ルビ胡坐=あぐら}をかいて
「おかあさんといっ ....
霧吹きのような雨はふかみどり

胸の奥まで吸い込んで

わたしは森になる

しばらくすれば

じゅうぶんに水を含み

耳を傾ける

彼らは

永遠を指し示すこと ....
   人は生死の境をさまようとき
   花園を見ると言うけれど
   地獄の蓋が開くという彼岸に
   見たのは色を失った現世だった

闇の空から眺めていた
墨色の広大な砂場には
まばら ....
珠を数えている。
腕に通された木目の珠を。

祖母が亡くなったとき 
父が握っていた大粒の珠を、
父が四角い小さな石塔になったとき 
母の手首に引っ掛かった数珠の珠を、
数えている。
 ....
雀始巣
すずめはじめてすくう


佐藤さんちの玄関の
パンジーの寄せ植えから
オハヨウを拾い上げて

鈴木さんちのベランダの
古い室外機の裏側から
サビシイを探し出して

 ....
近づくこと
遠ざかること
 
 暗い 
    音節の 
  蝶番

止まることを拒む

海の裾のドレープ
駆けあがる白い泡

絶えまなく
描き直され
     拒みながら ....
 丘から見える遠い園生は純白に染まり、
 私の吐息と重なって淡く輝いている。
 手前に見えるロココ調の建築物はそれ自体が見事な絵画のように
 緑一色の額縁で装飾されている。

 丘の上に ....
奥深く海底の熱水床
わたしが今呼吸をしている処
群がる白い蟹は
わたしであるための遺伝子を
鋏で千切りまた繋げる

染色体を失った肉体だが透明ではない
保護色を身に着けたわけでも ....
かなしみが河いっぱいにあふれて
よろこびも一緒にいる

まるで流し絵のように一緒にゆるやかに
色をなしてゆくもう痛みもない河畔に

ちょっと嘘つきでよゆうのない自分が居て
漢字変換ではも ....
コンビニエンスストアーは小遣いがあるときはぼくらのポケットだが
だいすきなしょーもないもの以外はたいがいなんでも売ってるみたいだ

いつも仕事に出かける時は装備の点検をして
会社でも点呼をうけ ....
予約時間に早すぎて
十数年ぶりに弘南堂書店へ往く
見慣れたブックオフとは違う
天井近くまで積まれた学術的古書に
おまえの目は泳いでいる
楽しい散策 わたしには
安い棚から掘り出した一冊は
 ....
書かねばならない事
を 探して
言葉の海を泳いでいました
今の私に書ける事 
を 尋ねて
言葉の風に吹かれていました

波はさざめいて
私を弄び
風は追いつけない速さで
私を通過し ....
夏美かをるさんの自由詩おすすめリスト(7356)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜の雨- Lucy自由詩11*16-5-17
街角- Lucy自由詩17*16-5-12
乾燥地帯- Lucy自由詩16*16-5-2
- ただのみ ...自由詩8*16-5-1
日常- 石田とわ自由詩8*16-4-29
あめふらし- ただのみ ...自由詩9*16-4-27
愛撫- 石田とわ自由詩5*16-4-22
こりごり- 灰泥軽茶自由詩316-4-20
春風- 灰泥軽茶自由詩316-4-18
白い月- 石田とわ自由詩9*16-4-17
青春時代- ただのみ ...自由詩17*16-4-13
発条式発泡詩_<1>- nonya自由詩1516-4-9
玉葱色の眠り- 石田とわ自由詩9*16-3-27
四季姉妹- ただのみ ...自由詩10*16-3-26
ベンジャミンバニー- Lucy自由詩22*16-3-26
スベトラーナ春に酔鼠- アラガイ ...自由詩8*16-3-26
紡ぎ合う- 由木名緒 ...自由詩14*16-3-25
jazzと珈琲と火事と詩- ただのみ ...自由詩10*16-3-23
キャッチボール- 服部 剛自由詩616-3-23
休園日- 自由詩37*16-3-23
地獄- イナエ自由詩7*16-3-22
かぞえる- 為平 澪自由詩10*16-3-20
雀始巣- nonya自由詩18*16-3-19
目交い/そして- ただのみ ...自由詩14*16-3-19
片想い- ヒヤシン ...自由詩11*16-3-19
蒼と青と藍の底で- 乱太郎自由詩19+*16-3-17
be_happy- 梅昆布茶自由詩1516-3-17
コンビニよりあなたの歌へ- 梅昆布茶自由詩916-3-17
北大病院にて- ただのみ ...自由詩17*16-3-16
メモ- Lucy自由詩15*16-3-16

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