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 目を閉じてください
 そして
 駆けている
 馬
 を思ってください

 西暦一九八三年
 いちばん後ろから
 ぜんぶ抜き去っていく
 黒鹿毛を見た人は
 叫んだのです
 太古 ....
裁判所の窓から望む

冬の日比谷公園は
昔日の面影そのままに
冬枯れした杜の透き間
レンガ色した公会堂の屋根部分が
遠望できる

公会堂の長い影は
公園の小径を覆い
所々に前夜の白 ....
やっぱりシーラカンスは
水の中でじっとしている
静かな静かな海の底
エンジンが故障しているからだ

 わたくシの計算したところによりまスと
 マグロの三十倍ぐらいのガソリンを
 こやつは ....
レンアイの卵


広陵な田園に聳える高枝に レンアイの卵は産み落とされる
おさない心ほど 枝の先にあるものを見つけてしまう
大人たちは  森が隠しているレンアイの卵のことを知ろうともしない
 ....
頭に菊の飾りを、挿した
大正浪漫の着物美人は
ほんのりと笑みを浮かべ
白い両手に裏側のカードを3枚
つまんでこちらに、見せている。

(これはあなたの運命よ…
 さぁ、どれを引きましょう ....
垂乳根の母がそうしてこわれたら
貌あおみどりにこわばって
幽鬼のように見えましょう
蛍光管は外しましょ

こわれた母には濃い{ルビ布=きれ}でなく
産着の色を着せたげます
さきの事実は疾 ....
物語に参加している僕は
確かに主人公ではない。
何かが主人公の物語に参加しているようで
何が主人公なのかとんと分からない。

夕闇の迫った黒い森の周辺を
朱色の夕焼けを背景にした
黒い鴉 ....
社員だけど 内職を頼まれるというのは前にもあった
普段は自宅にいて内職の方がする仕事が納期に間に合わず
日中の仕事を終えてから 仕事を家に持って帰り
家事をすませてから 内職をする しかし 内職 ....
ここに居た

そこに居た

あちらこちらに
居た
ことを記す

愛を叫ぶ雨蛙を乗せた丸い大きな葉も
その傍らに転がっていた水晶のような玉も
美しい色を持つ手が
幾重にも重なったよ ....
削いでほしいとおもう
まとわりつくものはいつもきれいな花びら
ではなく 鱗のような厄介なものだ
きらきらとしていても からだから離れればいいのにとおもう

あのまま 埠頭へとびこめば
綺麗 ....
むくろと暮らしたことがある
たった数日

むくろは
案外しずかで
ちょうど
子供がいたずらに
掛け布団の下 座布団を仕込み
あたかも眠ったふりをした
そんなふうな

かつて肉体だ ....
家の前の道路を右にずんずん進んでゆくと
やがて海に辿り着く

幼い僕にとって海は未知の世界の
不安や驚異の象徴
大きな不思議な地球の水たまりだった

僕の中学の夏休みは海の生活だった
 ....
 求めても求めてもとどかない
 手に入れたと思えば指の間からすり抜ける
 同じ躓きに気持ちは折れかかる
 つまりは失敗の連続

 それでも
 また立ち上がって
 駆けだしていく
 幾度 ....
ひきこもったカタツムリが大きい 小声で頼んだ並みのマグロが
おおくきなって店中を駆け回る
こちらの身が小さくなるとき
届けられた笑顔 
心ばかりのサービスを 
言葉で返る寿司職人
すべすべの掌が握って
板に乗った寿司の ....
ほぼ等間隔に置かれた
不安のハードル
倒さないようにしながら
生真面目に歩く

決して抜け出せない
ループの回廊
天気はいつも晴れのち曇り
ところにより雨

ほぼ等間隔に現れる ....
死語の道徳を囀る一羽の小鳥が
超高層ビルからヒラリと飛んだ
喪失した記憶 飛び方を思い出すための荒療治
ところが思い出したのは
自分が本当は魚だったということ
《しまった早まった! 》
だ ....
  開き箪笥の蝶番がこわれたの

そう言えば10年前にもこわれたな
  
  今度は違う蝶番

貧しかった頃に買った
安価な開き箪笥の蝶番は
僕たち家族の生活を
ささやかながら支えて ....
社交辞令の「大丈夫?」もない 沼のほとりにあなたは立って
覗き込む
濁る水底
揺らぐ藻の影
素早くよぎる魚の気配に
煌めく泡が
まっすぐに
昇ってくるのを待ちながら

言葉の淵にあなたは立って
覗き込む
尾び ....
あの草原のうえに浮かんだ雲はいまもかわらない
風はやわらかな吐息とともに春をはこんでくる

春待ち鳥は歌声を整えてこぼれる季節にそなえる
翻弄されながらもまた花びらとなって流れてゆく
ひとの ....
そうです 私は妥協しません

私はイケメンでお金を持っていて

若くて、良い大学を出ていて

将来有望な男性と結婚します



そうです 私は妥協しません

だから、そこらの男 ....
左腕に
浮き出た内出血の痣
八年前に受けた
ハーセプチンの点滴は
あたしの血管までもぼろぼろにして
以来 採血は
看護士泣かせの儀式となった
その痕を
老いた母は
かわいそうにと
 ....
片方の手を取って
九十歳のきくさんと
介護の青年は
デイサービスの廊下を
ゆっくり、歩く。

きくさんは、皺の寄った右の拳で
くしゃくしゃなちり紙を
握り締めている。  

「それ ....
借りた雑誌の文通欄に蛍光ペン 生まれてくるときはひとり
死ぬときもひとり

だけど
笑うのも
泣くのも
怒るのも
ひとりではできないのが不思議

そして
笑ったり
泣いたり
怒ったりしないと
 ....
私の中に言葉がやってくると

私はつい沈黙してしまいます

・・・私、詩人なんです

馬鹿馬鹿しい事に



私だってジャニーズが好きです

特に、亀梨君が好きです

真面 ....
西側の二脚の椅子に
座っていた
子らは
ふくふくと育ち
ようようと三月へと出かけていった

つながったひとつのベンチに
結果 残されたようになった
夫婦は
横に座って
同じ景色を眺 ....
 瞳


二月の白い雨の中
何もかもが凍りついた冬日
畦の匂いさへ凍りついたまま
も吉は冷たい闇の中で
いつもの道を見失ってしまった
今日はどうしても
まっすぐ歩けない

も吉を ....
出来るでしょうか
目に見えない心を磨くことなど
出来るでしょうか
形のないものを磨くことが

かつてある食品会社が
「水を磨く」と言いました
大河の水は汚れています
池の水も汚れて ....
夏美かをるさんの自由詩おすすめリスト(7322)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
よび覚ますもの- 平瀬たか ...自由詩2+*14-3-3
日比谷公園- ……とあ ...自由詩10+*14-3-3
春とバナナとシーラカンスの速さ- こうだた ...自由詩7+*14-3-3
レンアイの卵- るるりら自由詩12+*14-3-3
浮世絵の女- 服部 剛自由詩314-3-2
ひな- salco自由詩1114-3-2
物語- ……とあ ...自由詩7*14-3-2
愚痴だから- 砂木自由詩21*14-3-2
仮埋葬- そらの珊 ...自由詩17*14-3-2
鱗のストールを巻いて- 唐草フウ自由詩12*14-3-2
むくろ、と- umineko自由詩25*14-3-1
海を見る- 梅昆布茶自由詩1814-3-1
さらば、青春- 平瀬たか ...自由詩4*14-3-1
ひきこもったカタツムリが大きい- 北大路京 ...自由詩614-3-1
回転寿司- イナエ自由詩12*14-3-1
ループ- nonya自由詩17*14-3-1
歴史の礫- ただのみ ...自由詩14+*14-2-28
蝶番- ichirou自由詩10*14-2-28
社交辞令の「大丈夫?」もない- 北大路京 ...自由詩514-2-28
沼のほとり- Lucy自由詩19*14-2-28
流れる- 梅昆布茶自由詩1314-2-28
意識の高い『女子』- yamadahifumi自由詩3*14-2-28
【紫の華】_詩人サークル「群青」二月のお題「紫」への提出作品- そらの珊 ...自由詩13*14-2-28
白いちり紙- 服部 剛自由詩1014-2-27
借りた雑誌の文通欄に蛍光ペン- 北大路京 ...自由詩314-2-27
その間だけでも- 小原あき自由詩6*14-2-27
詩人女子- yamadahifumi自由詩514-2-27
二月は未来を調整します- そらの珊 ...自由詩17*14-2-27
北の亡者/Again_2014如月〜皐月- たま自由詩25*14-2-27
磨く- イナエ自由詩22*14-2-26

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