すべてのおすすめ
りんごをむいた
よっつに切った
ひとつは おとうさん
ひとつは おかあさん
ひとつは おとうと
ひとつは わたし
ペットのハムスターは
りんごの皮をむしゃむしゃ
だいじに
....
使いものにならないおっさんたちは
肉や骨が引きちぎられるまで叫ばない
痛いよ痛いよと泣き叫ぶより
俺はここにいるよと普通に叫んでいたい
おっさんになってやる
ハッピー ....
埋立地から旧市街地へと
続く大通りの歩道
差し込む光に
かつて名前はあった
気の弱い人たちが
背中だけの会話
背中だけの時間
の中でうずくまり、
息継ぎし、
そし ....
{画像=130123163933.jpg}
とっても小さな赤裸
ちいさくおおきい命だよ
十日で立派に毛も生えた
おめめはまだまだ閉じたまま
けれどもきちんと判るのだ
....
ひとりごとをいう
ひとりごとは
大きな声ではいえない
口元でこっそりいう
だれかにきかれてはいけない
だれにもみられてはいけない
そんな時に限って
空はみているし
猫だって ....
冬の朝
道路に てぶくろが落ちている
手の形に作られた
左右対称のかたわれ
いつからここに取り残されていたのか
拾ってみれば
柔らかく凍えていた
{引用=ナイタアカオニ
アレハ
....
夕闇迫る三差路で
迎えが来ぬかと立ち尽くす
逢えぬあなたに逢いたくて
黒髪闇に溶かします
紅い時が往き過ぎて
....
スーパーの立体駐車場に車を入れて
そのまま買い物に降りて行く
おにぎりとお茶は持参だが
ちょっと甘い物が欲しくなる
ねらい目は見切り品コーナー
大きなシュークリームが一個68円
....
「つけ麺、大盛り一つ。」
ズル・ズル・ズルズル…。
柚子胡椒・七味の刺激を浴びて
黒ブチ眼鏡の君の声を聞きたくなりながら
太麺をすする。。
(一緒に、太麺をすすりたい。。)
....
雲が僕を抱きしめてきた
その胸元には雨の匂いがして
雷を飼ったその腹が ゴロゴロと唸りを上げていた
{ルビ霙=みぞれ}が僕に口づけをしてきた
全身に冷たい唇を這わせて
シャツの下までびし ....
写真は送りあい顔は分かる
逢ったことはもちろんないし
写真以外の表情は知らないけれど
でも毎日二時間前後の電話で聴く声
その距離はほぼ800kmくらいあるだろう
お互いに同じ病いを持って ....
気付く日が来るでしょう
いつか、
公園のコンディションは最悪だった
土はぬかるんで靴にまとわりついてきたし
重なり合った落ち葉は隙間に水をためていた
昨日の雨のせいだった
....
かなしくてないているのか
さびしくてないているのか
雲の切れ間に青空
風に小さな羽根をふるわせて
うれしくてないているのか
いとしくてないているのか
透きとおった雪が流れて
目の ....
DNA検査の結果アヒルの子ではありませんでした
【すりおろした林檎】
ねこをかんぶくろにいれて ポンと蹴っていいような
汗と毒と 荒い呼吸の みすぼらしい私が すっかり蒸発しました
ぬけがらの私の みぞおちを
糖蜜が ....
みいちゃんは
働きながら
ずっと両親と同居して
後半二十年は介護して
ようやく見送りました
パラサイトシングルとか
親離れできないとか
みいちゃんのことを
呼ぶ人もいたようです
....
舞台中央に椅子がひとつある
男がひとりすわっている
男は語りはじめる
おまえさん牛は好きか
そう、おまえだ
牛は好きかと聞いているんだ
牛はすばらしいぞ
何しろ奴ら
....
僕たちは夜を旅する
孤独にむかって囁き続けるナイトバードなんだ
代償なんてありはしない
ささくれを癒す為に空を飛んできた
まぬけなオウムの類だが
ちっともいいことなんてないって言いな ....
{引用=進歩は昔話を撲滅する}
あんたの事は食わしちゃる
あたしが部屋で何しとるかは
詮索せんといて
覗きでもしたら出て行くきね
女房のオツーはそう言って襖を閉め
日がな何事か ....
ほめられたくって
書いたってしかたない
ほんとは少しは
ほめられもしたいけど
自分はこんなふうだった
そう 残したい
長く生きるかもしれないし
そうじゃないかもしれない
....
冬の夜
街灯から離れた暗がり
こんなにも遠かったんだ
喜びも悲しみもちりばめた星空
カルガモが音もなく泳ぎ
湖面に浮かんだ月が揺れる
語り合うことも
言い合う ....
海外で活躍するメジャーリーガーや
サッカー選手たちはいつも大きな注目を浴びる
でも それをまず為したのは
商社を始めとする無名のサラリーマン諸兄だ
メディアはニュース・バリューがないので ....
そんな私は精神衛生のためにいいことならなんでもする。
休みの日にはカンテレのCDを聞き、最近友人に勧められた黒豆茶を飲み、天気のいい日は庭に出る。
花を植え、草を抜き、レンガを並べ、水やりをする。 ....
シロツメクサに
私はなろう
遠い
異国のビードロを
木箱に
そっと包み込む
同胞たちの
笑顔のように
こわれてやまぬ
あなたの心
私は
そっと包み込む
花で
ある ....
うす汚れた魂を
夜更けに洗う
洗面器に冷たい水を張り
ひとつまみの塩でもみ洗う
不信と後悔がにじみ出て
....
『ありがとう。』が飛び交う、広い浴室。。
「背中、流しますよー。」
くしゅくしゅと泡を立てて
労る様に背中を流せば
全身左麻痺のかずちゃんが呟く。
「お風呂に入ると、生き ....
あの人、鶏肉ばかり食べるのよ
安くて健康にいいからって言ってだけど
お酒飲んだ時に本音を言ったの
「本当は翼が欲しいんだ」って
「ニワトリは飛べないじゃない!」って
言ってやったのよ
....
風呂に入るという行動は
懺悔をするためなのだろうか?
それとも
生まれたての赤子のように
新しい1日を送るためなのだろうか?
アウトプットの刹那
狭いバスタブで湯に ....
私の詩を
だれかが声にだして読んでくれたら
いいとおもう
大きな
大きな声で読んでくれたらいいとおもう
この私の両の耳にも
きこえるように はっきりと
よんでくれたらいいとおもう
....
今迄の僕は
どれほど多くのまなざしに
みつめられてきただろう
どれほど多くの手に
支えられてきただろう
今、僕は、ようやく
幹の内側からいのちの歓びを{ルビ呻=うめ}くよ ....
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