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耳が痛い

あなたが言うので
のぞきこんだ

産毛に抱かれるように
あなたの
恋人からの言葉がひかっている

それを持ち帰り
窓辺においてやると
いよいよ優しげにひかってい ....
悲しさと寂しさは
似ているようで違う
悲しさには少し
怒りの気配があり
寂しさには少し
温もりの気配がある

楽しさと嬉しさは
似ているようで違う
楽しさには少し
短さを感じ
嬉 ....
雨上がりの朝 音楽会は終わり あたりは拍手のように光っていた

──終演

濡れた落ち葉は閉じられた楽譜 土に還る日を待つのだろう

    ──静謐

鳥は何の疑問もなく冬へと向かう ....
地図を広げて電話を片手に話している
相手は叔父だ
ある地名の場所がわからないという
三文字の漢字で表す地名
「興味の興、という字がつくの?何?聞き取れないの?」
歳老いた叔父の声はしゃがれ、 ....
ウツウツしつつ
鬱憤はらし
クヨクヨしながら
苦を昇華する


ビクビクしては
吃驚ぎょうてん
クルクルまわる
狂った脳天


タンタンとして
耽溺する水
モヤモヤして ....
教室から飛行機が見えた
窓の向こうでは轟音が聞えているはずだ
潮のにおいも混じっているはずだ
この町の大人達の自慢は この学校の窓という窓は
二重ガラスで 外の音が 全く聞えないこ ....
虹の始まりが
何処なのか分からない

虹の終わりが
何処なのか分からない

出所もなく 湧きあがる
雨上がりのイリュージョン

七色の光のスペクトルを
キラキラと反射させて

 ....
朝、職場の一日の初めに同僚たちが
コーヒーを啜っている一角には
充填しそこなった活力が
辺りに漂い出している

それに与りたいと
自分もカップにコーヒーを注ぐ
一日の仕事をやっつけるため ....
いちおう様々な料理らしきものは食べてはいるが
いつも冷蔵庫の残り物から逆算してメニューが決まるような気がする

この前は大根一本が処理しきれずおでん風の鍋
その前は残った豚コマですきやきみたい ....
あなたがいても あなたが淋しいと淋しい 夜汽車の音を聴きにいく
眠れぬ夜のなぐさめに

長く尾をひく汽笛
行く人のさよならのように

旅のゆくえを指し示す
線路のむこうは闇に溶けている

行かない者のさみしさを
私はぼん ....
私は油性ペンが好きな時もある
泣きながら書いた手紙
泣きながら書いた詩
涙がこぼれ落ちても
にじまないから

私は油性ペンが嫌いな時もある
「これは私のものです」という印に
布に名前を ....
こちらは大雨です、

ぼくはこころでそうしたためた

未来は今と過去の連続地点にあるのではない

今と過去と未来はパラレルワールドで

そのパラレルワールドには無限の組み合わせがある
 ....
鏡のような湖面
ここに有機体は居なそうだ
美しすぎて拒絶された感覚を覚える

のっぺりした私の顔
内には渦巻く感情がある
割れた窓ガラスに内なる私は写らない

あなたは私の表情を読み取 ....
新入社員の頃に言われた
組織の長を目指して
世界に羽ばたく蝶になれと

中堅社員の頃に思った
組織の長は無理ならば
地元で羽ばたく蝶になろうと

熟年社員になって気がついた
組織の長 ....
{画像=121112003029.jpg}


人はみな心の中に
自分の花園を持っていて
色々な花を育てている

私は一つの花壇に飽き足らず
ネットを彷徨い
この花園を見つけた
私 ....
僕が降ってきたよ
無数の

堪え切れずに
僕が

地面に突き刺さろうとして
ザザズ

濁った悲鳴をあげているよ
無数の

僕が降ってきたよ
止めどなく

所嫌わずに
 ....
強いってなんだろう

冬の朝は潔い
そんな空気の中を歩いてゆく
けっして潔くはない私の足は
心を映すようにふらりふらり

視線までもふらり
はらりの葉っぱを追いかけて

自由なんて ....
外はまだ暗い

風はないらしい

木々の揺れる音もなく、ただ

規則的で優しい雨音

世界の静寂

僕の孤独が浮かび

街灯の足下でアオガエルが思案していた

天気予報、雨 ....
ラジオで誰かが言っていた
「小さなことからコツコツと」を
「小さな琴から骨骨と」なんて変換していた翌日
ご近所でお骨発見のニュース

家族すら知らないうちに家の中で骨になるのなら
たぶん友 ....
がらんどうの箱
窓枠から向こうの風景が見える

いや

もはや窓枠ではなく
ただの開口部

風通しがよい
では済まされぬコンクリートの塊


荒涼としているのは
今にも泣きだ ....
ボケた祖母を鬱陶しがる父もボケてきている 車で信号を待つひと時は 
役者が舞台にあがる前の 
あの瞬間、に似ている 

交差点を 
右から左へ、左から右へ 
車はゆき交い 

のたり、杖をつくお爺さんと 
たたた・・・と駆け ....
駐車場に停まった
車の助手席から眺める 
スーパーの硝子の向こうで 
ベビーカーを押しながら 
おむつを買っている、妻の姿 

長い間、出逢わなかった 
二つの道が一つになっている 
 ....
昼下がりの公園
子どもたちが四、五人集まって
わいわいやっている
何だろうかと覗きこんだら
身体が一番でかい男の子が
カマキリを手に持っている
青い立派なカマキリだ

「今から、このカ ....
さよなら
と言いながらつむじ風
くるりと巻いて
さよなら
ともう一度

こんにちは
とは言わないで
何度も
何度も
さよなら

止まらない銀河鉄道
開かない窓からアンドロ ....
春に生まれた掌が
今 燃えている
血管に赤い血をめぐらせて

秋の沸点はとても低い

燃え尽きたあと
何もつかめないまま
地に落ちる たったひとつの
例外もなく
執着もなく
燃え ....
見上げると木の葉はもう染まっている

風もずいぶんと冷たい

そうして

風で葉が落ちているのを

何も考えずに眺めていると

いつのまにか私が大切にしてきたことも

こうして ....
マナーモードなのに大きな音で震えている 美しさがある見えない糸の整列にあるなら
その糸の端っこをちょっと引っ張ってみたい

その僅かなゆるみが美しさを引き立てるのだろうか

謎解きが残された人生が美しいように
言い切らない余韻も ....
夏美かをるさんの自由詩おすすめリスト(7329)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- はるな自由詩812-11-15
似ているようで- 小原あき自由詩11*12-11-15
冬鳥- そらの珊 ...自由詩2012-11-15
午前三時- 渡 ひろ ...自由詩28*12-11-14
風来坊- シホ.N自由詩612-11-14
個と場- るるりら自由詩21*12-11-14
【_夢想家の見る虹_】- 泡沫恋歌自由詩10*12-11-14
コーヒーによる世界の捕え直しのためのエスキース(習作)- N.K.自由詩8*12-11-13
サラダそば- 梅昆布茶自由詩1412-11-13
あなたがいても_あなたが淋しいと淋しい- 北大路京 ...自由詩812-11-13
夜汽車- そらの珊 ...自由詩1912-11-13
油性ペン- 小川麻由 ...自由詩9*12-11-13
ぼくはあなたに- 吉岡ペペ ...自由詩912-11-12
平面- 小川麻由 ...自由詩2*12-11-12
蝶能力- イオン自由詩5*12-11-12
人はみな心の中に花園を持っている- beebee自由詩27*12-11-12
土砂降り- nonya自由詩16*12-11-11
潔い朝- 朧月自由詩312-11-11
アオガエル- 三田九郎自由詩312-11-11
小さなことからコツコツと- ただのみ ...自由詩21*12-11-11
解体される団地- kauz ...自由詩11*12-11-10
ボケた祖母を鬱陶しがる父もボケてきている- 北大路京 ...自由詩412-11-10
交差点にて_- 服部 剛自由詩1212-11-9
家族_- 服部 剛自由詩412-11-9
【_カマキリの災難_】- 泡沫恋歌自由詩15+*12-11-9
さよなら- 乱太郎自由詩25*12-11-9
- そらの珊 ...自由詩23*12-11-9
秋の飛翔- 灰泥軽茶自由詩15*12-11-9
マナーモードなのに大きな音で震えている- 北大路京 ...自由詩912-11-9
見分けるちから- 梅昆布茶自由詩2312-11-8

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