上瞼を垂れて
  何をおもい
下瞼を釣り上げて
  何をかんがえるのか
卒寿となったおひとりさまよ
 
リグレットは薪となって
カルマも束となって
空の一角から火柱が立ちのぼる
「弥 ....
 私を旅へと誘う郷愁が運河沿いの私の星空へ舞い戻ってきた。
 存在価値などをぶら下げているそいつは
 ひどく私を非難した。
 旅に出ろよ、こうもりが私の頭上を飛んでいる。

 マイルスの ....
一羽の鷺が 
  ふわり 弧を描き 
    降り立った 見えない川辺 

出来事との距離は
程良く 霞となり
コンマ何秒か遅れ
波紋は伝う
  記憶の水面を

現実よりも
純白 ....
したためます
薄墨や青墨に
心情や
陽のうつろいまで
浮かびます
奥ゆかしい
大和の美はし

その水茎のあとには
うつつの人に
今がかわたれ時で
あってほしいと

その水茎の ....
異能の血液たちが
沸騰をはじめて
正常な皮質がひび割れる
構成する様々な体液たちが
色を変えながら
肌を染めながら―


グラスウール敷き詰めた壁の中
行 ....
おだやかな光のふりそそぐ
菜の花の河原で
また、見つけたらしい。

散らばっているものたちの中から
きまって、
青いガラスを咥え取るのは
心のなかに住みついている
あの鴉だ。

あ ....
たくさんのカツラを飛ばす風が吹き長髪になる小便小僧 名前を呼んで。

私だけの持ち物を。

眼鏡の奥の瞳を見ながら

名前を呼んで。

父と母と家族がくれた

この世で唯一の宝物。

(お願い。お願い。)

名前を呼んで。
 ....
もう二度と心から笑える日は来ないと思います

見たところ私よりも一回りも若いあなたは
これから半世紀以上続いていくであろう
(続いていってほしい)あなたの人生を
一度も心から笑うことなく歩ん ....
送別会と反省会と忘年会


自分の名前を忘れてしまったと桜がつぶやく夜
街灯のしたを風が低く吹き抜けていく
落とし物のように。
花を忘れてしまったとつぶやいている女が
そこにた ....
種をまくという行為は楽しい
反面
どこにもいない誰かに
試されているようで
神聖な気持ちになる

この手にある幾粒かは
芽を出さないだろう おそらくは
皆が
花を咲かせるわけではなく ....
辺つ風をめくり
のり干す母さんの
かっぽうぎも

沖つ春風を吹き
波を枕にする
父さんも

舟をこいだ
たちらねの意を
この地の栄え
ふたたびと

その恩恵に
静かに頭を
 ....
妄想と暴走の果てにある
方眼紙の平野には
フタコブラクダの形をした山が
文鎮がわりに置いてあった

緑の色鉛筆で
マス目を乱暴に塗り潰すと
山を駆け下りてきた風が
それを青 ....
やわらカイ貝殻カラかなもじの
ぬるっとした意味うまれる

りょうせいるいかしら

もしかしてしかしら
しらしからぬしかしら
おかしらつきのおかしなしかしら

ナンタイドウブツカシラ
 ....
蝶々結びをむすべない女の子
ガリーファッションが似合わない
乙女ちっくに憧れてみても
アリスの影を踏んでいるだけの
君は残念な女の子さ

潮風に揺れるループピアス
耳の穴から広がる魔法陣 ....
もがり笛もすぎる頃
手塩にかけました
刈りとりも
人心地がつく時

ほの香る土に
なにかたのしく
火入れの祭りが
はじまりました

母の好きでした
垂れ桜が満ちる時
十三浜ワカ ....
子供と一緒に笑いながら読みました
解読された暗号が絵本がこぼれ落ちて流れて海へかえっていきます

昨日の子供はもう笑っていません
道のむこうがわでこちら側を向いてはこぼれ落ちて吸い込まれていき ....
思えば思うほど、私たちのつながりは
うすいような 強いような ふわふわとした ものだった
何でも言える というのは とても良い関係で
一年ぶりでも いつでもあって話しの続きを始められるということ ....
帰宅すると妻がキレていた
子供が泣いている 上手にお座りしながら

帰りが遅いとキレていた
仕方のない理由 会議とラインしたが既読スルーだった
育児中のストレスを二人で割っているつもりだけれ ....
置き去りにされた公園冬の風 陽光の鼓動が
雲の隙間から聴こえる

  生きているんですね

春の一日にたずねる

ゆるく描かれるこころ模様が
あちらこちらで会釈しあっている

  善き日ですね
  ええ、ま ....
 
夢のあなたは当時のままで

あたふたするわたしも当時のままで

目が覚めると、ごめんと言えなかったことだけが当時のまま



 
空と海の境に重ねあう嘘 打ち水をした
石畳をぬけると
居ずまいを整えた
宿の女将さんが
品よく出迎えてくれて
よくいらして下さいましたと
冷えた麦茶をさしだされ
夏陽に火照る体には
愛情注がれたような一滴まで ....
サラリーマンが命を担保に金を借り
建てた家々の集落
書割のような中流階級
文化を支えたピアノ

音の断片が集落の中を
誇らしげに 恥ずかしげに
歩いていたのは何時のころだったか

口 ....
ひと足の途絶えた
深夜の商店街
わずかな気配にも
センサーが反応して
ひとりでに機械が喋りだす


 イラッシャイマセ
 パネルノ番号ニ、シタガッテ
 操作シテクダサイ

 番号 ....
君を見た?でもこれは夢
君を見た、夢で見た
夢なのに君に触れられるなんて
まるで夢みたいな…
この夢はいつまで続くのか
いつ終わるかわからない時の中
二人は話すこともなく
ただ時間だけが ....
加糖でも微糖でもなく佐藤氏はBLACK派なの武藤氏もそう たいていは
洗面所に置いてある
プラスチックの小さなコップだ
うっかり注ぎ過ぎると
すぐに溢れてしまう

もちろん
茶碗や湯飲みでもあるけれど
哀しいくらい量産品だから
いつ取り ....
{ルビ九十九=つづら}に折られた時の束ね
行きつ戻りつ
差し挟まれた幾つもの文から萌えて
息吹く面影がある

月が像を失い
奔放な青と黄が眼裏を揺らす夜に
散り積もった悲色の花びらから
 ....
宣井龍人さんのおすすめリスト(2595)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
折れた光り- 信天翁自由詩115-3-22
放蕩息子- ヒヤシン ...自由詩7*15-3-22
鷺と鴨- ただのみ ...自由詩14*15-3-21
雄勝硯(おがつすずり)石巻市〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩5*15-3-21
ヘイヴン- ホロウ・ ...自由詩3*15-3-21
鴉の明日- 草野大悟 ...自由詩715-3-20
たくさんのカツラを飛ばす風が吹き長髪になる小便小僧- 北大路京 ...短歌515-3-20
名前を呼んで。- 梓ゆい自由詩215-3-20
まだ心から笑えないあなたへ- 夏美かを ...自由詩32*15-3-20
詩__二篇- 月形半分 ...自由詩615-3-19
春の土- そらの珊 ...自由詩14*15-3-19
石巻漁港〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩5*15-3-19
原風景- nonya自由詩19*15-3-18
シスター・シエスタ- ただのみ ...自由詩19*15-3-18
【_残念BOXS_】- 泡沫恋歌自由詩13*15-3-18
ヨシ原(石巻市)〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩6*15-3-18
- 佐藤伊織自由詩415-3-18
「連絡をください」- 服部聖一自由詩315-3-17
イクメンには届かない- 朝焼彩茜 ...自由詩23*15-3-17
置き去りにされた公園冬の風- 北大路京 ...俳句215-3-16
春始発- もっぷ自由詩415-3-16
目が覚めると- 殿上 童自由詩19*15-3-16
空と海の境に重ねあう嘘- 北大路京 ...自由詩915-3-15
大堀相馬焼(福島県浪江町)〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩3*15-3-14
ピアノの去った日に- イナエ自由詩16*15-3-13
【_無人の街で_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-3-12
夢で逢いましょう- リィ自由詩2*15-3-11
加糖でも微糖でもなく佐藤氏はBLACK派なの武藤氏もそう- 北大路京 ...短歌515-3-11
- nonya自由詩16*15-3-11
こぼれる- ただのみ ...自由詩18*15-3-11

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87