色褪せた地球儀には
太陽から日射しがさしこんで
ずっと遠く
大海のなかで
夜空を越えて朝は始まる

温かい珈琲をいれて
まるで真夜中の色をした液体を
飲み干すように
漆黒のなかで
 ....
いい農村がありまして

春の訪れは
れんげ草に
すみれの花へと
少女たちをさそい
揺れる枝の下で
七重八重の花びらを
ゆるやかに
川に流したりして
一斉に芽吹いた
草木の香りの中 ....
なぜうつむくの
笑いながら
一日ぶんのいとしさは胸へ仕舞われて
綴じるばかりで待っている

幸福のさなかで
なぜうつむくの
言葉にしなければわからないのに
言葉にしたら終わってしま ....
通勤の人の流れに逆らえず職失くしても締めるネクタイ 長嶋の通算打率覚えてて実の娘の顔は忘れた   歌声はなく詩歌も聴こえない
        瀕死の裏通りで
    一日がさみしいながさに
     北風はつむじをまげて
       「不平を云うな」
      「不満を抱くな」と ....
明日も
私をきらいな人が
たくさんいてほしいと願う夜
あなたの詩には
共感なんてできないし
空行で破裂する
思わせぶりな言葉なんて
雑すぎて
丁寧すぎて
何も生まれないし何も死なない ....
敵対者には花束を送れ
上等のやつが良い
色も香りも惜しみなく
リボンもしっかり選ぶが良い
和解のため?
平和のため?
とんでもない

刃物は優美さに隠される
獣は息を潜めてじっと待つ ....
何もないはずの
ひろびろとした野原が
車窓を飛び越え
ひきとめるのです

それは
この地方に伝わります
「きりこ」



語り立つ白いボードには
切り抜いた思いが
あずけられ ....
ネジ巻きなら土曜の晩に
フィンネル ドリアン アスペラトゥス
ぜんまい仕掛けの一週間です

多面体のメンタルで直角になぞる平常
ちょうどあれにそっくりだ
おみくじ筒の歯ぎしりや
規則的で ....
「次のかたどうぞ」ぐらいは許せるが「おだいじに」さえロボットの声 「おみゃー
汽車からのお客さんに
ウニっこのしょうゆさ
だせばいかったのに」

「あんやー
そんだな
わりいことしたな
しっかし今日の海はひゃっこいな
おぼっこ(赤ん坊)の
しめ ....
明日は、お誕生日。かんなちゃんのだよ。

かんなちゃん、大好きだから、
私の大好きなチョコチップクッキー、あげたいの。
とびきりおいしいのじゃないとだめだよ。

チョコチップと小麦粉。分量 ....
女をパジャマに着替えさせてベットへ運んだ。
午後9時頃。
バルコニーの観葉植物を取り込むとき、女にパンツを穿かせるのを忘れていたことに気付く。
テレビの電源を入れる。
煙草に火をつける。

 ....
痴態は演じられるものではなく
晒してしまうもの
ネズミを焼く匂い
霞の向こう兜を脱いだ少年の
老いを孕む眼差し
生を一巡りしたかのよう
遺灰を踏み しめる
空を模した青磁器/亀裂の風
 ....
ヨシノさんは江戸末期の
北豊島郡染井村で生まれた

生まれながらにして容姿端麗
娘盛りには五枚の花弁を振り撒いて
道行く人を虜にした

染井村のヨシノさんを
なんとしても手に入れた ....
消えて去る路と知らず
ある日と変わりなく
嗚呼
鮮やかに君が行く

小さな声にも手にも
既に懐かしむと知らず
嗚呼
朝陽をうけて君が行ってしまう

母はいつの間にか
太陽に近 ....
線香をあげるとき
仏壇に飾られたあなたの遺影の中で
あなたは結晶化していた
あなたは若いままでもう歳をとらない
あなたはいかなる光も言葉も感情も透過する
温かく透明な結晶だ

あ ....
グリーン、ブルー、レッド、イエローが空を飛び、ブラックになって着陸する瞬間、飛行機雲は空を突き破り、粛清(パージ)されて戻ってきたレッドが、クールなブラックに変わる、代わる代わる空を見上げ、今はまだオ .... 夕暮れを追い越すように燕飛ぶ 人を、愛、する、 ということに、疲れて、しまった、人の
愛、している、というものに 縋りってみたくて 家出した

「し」はいつも隣り合わせに居たし 
高速バスに頬づえつく、くらいの、考え ....
帰路道すがら
すでにお姿のない
貴方から
語り足りないとでも
いうように

.....悲しみだけでなく
この町の美しい景色を見て
お帰りくださいと...

訪ねました窓からは

 ....
      かなしみはいつだって
      握りつぶされた
      缶コーヒー
      むけられた怒りは
      やり切れなさと
      くやしさの色をにじませ ....
お父さんセンサー稼働中 んがしかし
やっぱりポンコツはたしてアナログ
溜息で曇るカレンダー
ようやくつきとめた洋子彷徨う大阪
 
西中島南方
北方面東出口は見つからない
最 ....
その瞳をみていたら

どうしようもなく
嬉しくて
どうしても
忘れたくない

君たちのその瞳
滲んだり潤んだり
それが笑顔に
かわる瞬間
教室は
手を繋ぐように
一つになった ....
無い物ねだりのあのこは一人
いつだってカフェオレを飲んでいる
カップの内側についた泡は
小さなおうちが並んだみたいな形
その隣には尻尾の短い犬
また隣ではキリンが首を伸ばしてる

時計の ....
うぐいすが
空の窓をひらいていく

小さな口で
ホーっと息を吸って
ホケキョっと息を吐いて
春はため息ばかり
風を明るくする
わたしと彼は
必要以上に
相手を干渉しないことで
バランスを保っている

言いたいことを言わない
訊きたいことも訊かない
分かっていても黙っている
そんな風に
相手に対して深入りしな ....
君の笑顔の反射率
   と
僕の視線の屈折率


君のあどけない未知数
    と
僕のくたびれた無理数


君の心への直線距離
    と
僕の言葉の射程距離


 ....
雪月花を
あつめましても
わかれし人に
逢うことはできず
花時が嶺を越えても
朋(ともがら)は
儚い影
つたう涙は如月

それでも
石をしるべに
郷をいのり
健気に
心の襟を ....
宣井龍人さんのおすすめリスト(2595)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜明けの旗を- りゅうの ...自由詩3*15-3-29
日本一小さな港*小良ケ浜漁港- 黒木アン自由詩3*15-3-29
抱擁のてまえ- はるな自由詩515-3-28
通勤の人の流れに逆らえず職失くしても締めるネクタイ- 北大路京 ...短歌515-3-28
長嶋の通算打率覚えてて実の娘の顔は忘れた- 北大路京 ...短歌115-3-28
折れた光り②- 信天翁自由詩115-3-28
あなたの詩がきらいです- 左屋百色自由詩1815-3-28
復讐の心得- ただのみ ...自由詩18*15-3-28
きりこ(南三陸)〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩2*15-3-28
けせら- yuez自由詩115-3-27
「次のかたどうぞ」ぐらいは許せるが「おだいじに」さえロボット ...- 北大路京 ...短歌315-3-26
北限の海女(岩手県久慈市)〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩6*15-3-26
チョコチップクッキーは大切なお友達に- とよよん自由詩2*15-3-26
理由- オダカズ ...自由詩3*15-3-25
純粋痴態- ただのみ ...自由詩15*15-3-25
ヨシノさん- nonya自由詩20*15-3-25
卒業- 黒木アン自由詩5*15-3-25
結晶- 葉leaf自由詩315-3-25
初空のゆめ- kaz.自由詩3*15-3-24
夕暮れを追い越すように燕飛ぶ- 北大路京 ...俳句1115-3-24
動詞- 為平 澪自由詩9*15-3-24
カモメの瞳〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩5*15-3-24
コーヒー色の夜- 石田とわ自由詩17*15-3-24
親父八景洋子戯(おやじばっけいようこのたわむれ)- 平瀬たか ...自由詩5*15-3-23
その瞳をみていたら- 黒木アン自由詩5*15-3-23
無季/即興ゴルコンダ(仮)投稿.22- こうだた ...自由詩4*15-3-23
そらの窓から- yo-yo自由詩4*15-3-23
【_バランス_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-3-22
わからないこと- nonya自由詩15*15-3-22
雄勝石壁画in東京駅舎〜その瞳をみていたら〜より- 黒木アン自由詩6*15-3-22

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