あなたが時の鐘を鳴らす時

私は笑い出します

・・・まるで『死神』のように

私はそっとあなたに耳打ちします

あなたに『死の時』が来た事を

・・・それでも、あなた ....
平凡な沿線のこの街に
夕暮れが密度を増してゆく一刻

零れ落ちそうに客をのせて電車がレールを軋ませ
商店街は夕餉の想いに満たされて

帰ってくるあるいは帰ってこない主人を待つ願いも時間が経 ....
寄せ書きに余白が多い 「その食べものを、一つ私に下さいな。
この小さな手にポトリと落として下さいな。」

うっかりと、
すっかりと騙されて。

本当は、

「とっととよこせ!そのエサを‼
ほら ....
私は、今とても腹が立っています。
とてもとても、腹が立っています。
どうしてだか、あなたにはわかりますか?
あなたはとても優しいし、心が広いし、我儘な私を全身で受け止めてくれる、 ....
ある傾斜においてうつむくのでなく
あたまならがっくりと
垂らすせいで
きみの、
頸椎が
くらい空にすっかりひえてむけてしまい
きみの視ないものにちゃんとかぞえられる
都心から二時 ....
秋のまん中で
道に迷って
帰り道

自転車の形をした風に
追い越され
背中の向こうがわが
透けてゆく


ぽつぽつ と
散らばってゆく人影が
視えない帰路へと続く轍の上で
ぐ ....
くちづけが月を隠している 下ネタを言えず息ができない 供養の拝礼を終える
そっと汗を手のひらで拭うと
和尚は顔の皺を刺青で埋めた
浄門の外房には紅白の熨斗が貼られ
それを見た人々の信心は以前よりも増した
(ああ そうじゃよ
冬 ....
彼と彼女の人差し指から、蜃気楼のように苔が蒸しはじめて、臨月を迎えた猿の聖母は二股になった道を駈け下りていきました 麻の衣装を着たみどりのかえるたちが、合唱をします 音階がふりわけられた椎の葉に、天か .... 寝しなに

「おかあさん、
あと二時間くらい手ぇつないどっていい?

やっぱり、
いっしょう手ぇつないどっていい?」

そう言ったかと思うと
すぐに寝息が聞こえてきて
繋いでた手は ....
OMOTENASHIわたくし 妖怪 おもてなし と申します。
わたくしの体のほとんどの部分は 水とコラーゲンなのでございます。
人間の水分量は たったの六割だそうですね。 
よくそれで生きていら ....
さよなら準備

歩きながら忘れよう

公園で忘れられていたことも

歩きながら忘れよう

さよなら秋風

いらなくなった紙切れと

いまさらながらの屁理屈も


遠ざけら ....
耳を塞いでよく聞きな
俺の生い立ちはこうだ
頭を巡らせてみると
格子の向こうに四角い光
その中からこっちを見ている一本の木
やっと首の据わった俺が
ベビーベッドの中にいたというわけさ
何 ....
(青年期)
にびいろの空にぶら下がっていた
的をはずれた青い春の無駄矢が
(中年期)
秒針がブツブツしわぶいていた
赤い夏の夢を償却できた気楽さで
(高年期)
白い秋の月が窓を覗きこんで ....
人が集まって満開の桜 もしふと世界が終わるならば
それはきっと
こんな澄んだ青い空の九月の日だろう

そんなことを思うと
なつかしさという古い抒情が
僕らを草のようになびかせてゆくね

小さな桟橋 きらめく ....
父ちゃん
あんお地蔵様な毎日こっちば見よるとよ
戦火でむごう焦げた左っかわ
今日もハンサムよ 
父ちゃんに似てよか男ばい
いたばり出てみれば秋ん風のすーっとすると
こん前どか雪降ったつ ....
【つめたい てのひら】


どんなに ちいさな赤ん坊であっても
うまれながらに ちいさな爪があるように
花であるなら 必要とする土が要り様でしように
イヌサフランときたら 
土 ....
中庭に迷い込んできた彼岸花が一輪だけ咲いている

とても貴重に映り 華やかな感じがするが

当人(花)は場違いなところに来てしまったと

恥ずかしい思いをしているかもしれない


 ....
写真の側溝に 子猫がいます。
なぜか、写真の向きは かえられませんでした。
****************



葡萄の実は はじめは みな 緑色
やがてそれぞれに似合った熟し方をす ....
(瞳をもたない
(いきものの
(においがする

夏が
眠りにつくよりも
早く
底辺の夜は
その
密やかな手のひらを
ひらいてゆく

仄かにひかる土のうえ
満たされない
季節 ....
丘を越え 町を走り
海原にて待つ かの人の元へ
駆けてゆく 駆けてゆく
後ろを振り返る事も無く 澱む間もなく
陽が差すあの海岸の
かの海岸の かの人の元へ
涙、未だ止まらずに
思い出が溢 ....
それ以上は もう

あなたのおしごとではありません

ペパーミント

そうですね いまのわたしには

あの深みどり色の 喉を辛く焼く液体が

このうえなく大切なだけですから ....
くだものまるごとのみこんだ
ひとくちめで水がうまれて
ふたくちめに街がうまれた
もうひとくちはいらない

だれかの世界にこぼれ落ち
やわらかい素足に踏みつぶされて
かたちを失って色は破裂 ....
記憶を消されて過去に生きている おばあちゃんは栗をむく
背中を丸めて栗をむく
かたいかたい栗をむく

息子にも
娘にも
孫にも食べさせたい

むいたほうが食べやすい
ただそれだけで
もくもくと
真剣に

一 ....
 一

 夜の水平線が
 両の腕をさしのべ
 その手で満月を挟み

 嘆く空から引き離し
 海の底に沈めた

 光が闇に溶けて
 波の下に燃えつき

 殺風景な夜空に
 取り ....
またたいたまたないた
宣井龍人さんのおすすめリスト(2595)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はじめて- yamadahifumi自由詩213-10-8
沿線暮色- 梅昆布茶自由詩1913-10-7
寄せ書きに余白が多い- 北大路京 ...自由詩613-10-7
アライグマ- hiroto22携帯写真+ ...5*13-10-7
親愛なる_あなたへ- 鵜飼千代 ...散文(批評 ...14*13-10-7
近景- 岩下こず ...自由詩913-10-6
帰り道- 佐東自由詩713-10-6
くちづけが月を隠している- 北大路京 ...自由詩613-10-6
下ネタを言えず息ができない- 北大路京 ...自由詩513-10-6
秋が過ぎれば冬がやって来る- アラガイ ...自由詩7*13-10-5
白い指- rock自由詩213-10-4
- hiroto22自由詩3*13-10-3
おもてなし妖怪2013- るるりら自由詩24*13-10-3
さよなら秋風- 吉岡ペペ ...自由詩713-10-3
パターナル- salco自由詩13*13-10-2
時の端っこ(米寿を迎えて)- 信天翁自由詩413-10-2
人が集まって満開の桜- 北大路京 ...自由詩213-10-2
九月二十七日_快晴_24℃- 塔野夏子自由詩9*13-10-1
風の子の弔う- 凛々椿自由詩513-10-1
つめたい_てのひら- るるりら携帯写真+ ...913-10-1
彼岸花- 八男(は ...自由詩513-9-30
マスカット- るるりら携帯写真+ ...7*13-9-30
九月の子- 佐東自由詩813-9-30
永久という陳腐な言葉が- 岸かの子自由詩2*13-9-30
シングス- 芦沢 恵自由詩20*13-9-29
ピオーネ- かいぶつ自由詩1313-9-29
記憶を消されて過去に生きている- 北大路京 ...自由詩413-9-29
まんなかの栗- 朧月自由詩613-9-27
波の下の月- まーつん自由詩11*13-9-27
またたいたまたないた- 北大路京 ...自由詩513-9-26

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