水無月は日本晴れの
             土曜日
        四号公園の広場で
          子どもたちは
   ドッチボゥル遊びをしている
     おとなのま ....
感じない掌の上に
鳴かない鳥が
人のように瞼を閉じる

冷たい雨の降る
コンクリートの上で
静かに眠りにつく
戯れるように
温度を残して





おか ....
私はぐだぐだになって生きて

ぼこぼこになって死んでいけるほど

自由なのだ

傷つけ傷つき

特に正しくも

悪くもなく

いつかの準備のために人のなにかを

見過ごすこ ....
がらんどう
でなけりゃ鳴らない
灯りはいらない
隙間から射し込む程度
《{ルビ外面=そとづら}はいつだって焼かれているさ
がらんどうで
鳴かねばなるまい


万華鏡を回す要領
青白 ....
 揺れる心を歌うには夜がいい。
 闇鳥のハミングなど求めはしないが、
 自分の影法師が闇に沈む時
 初めて人は自分探しの旅に出る。

 色々な人や物に出会う旅。
 惑いの日々はやがて過 ....
羽化したばかりの蝶の様に

危うい躰かかえてさ迷う

まるで思春期の少年のように

ひび割れた心かばいながら

全てに反応し傷つく

満月の夜を待って

花から花へと舞い飛ぶ蝶 ....
突き詰めて
突き詰めて
突き詰めて

出した結論は、たった一つの
”私に恋をしたい”
だった、私は、世間一般的には、変態だと言われる位置に属するのだろう

けれども、君が代の歌詞にも謳 ....
自転車はよけなかったが
携帯電話はよけた
モーツアルトのピアノソナタは
K.(ケッヒェル番号)310と330で
イヤフォンで聞いて居るうちに
幼稚なところにたどり着いた
途中会計事務所が角 ....
高架下に流れ込む
川は
いつも後ろ姿

追い越したくても余地はなく

一定の速度を保持し
行列を維持して
たどたどしく
けれど確実に
進んでいく


迷いながら
躊躇い ....
 白い景色の中で回るメリーゴーランドに人はいない。
 何かの気配を感じる朝はいつもより濃い目の珈琲を飲む。
 人工的な村は閑散として涼しげだ。
 そして私は今日もまた何かに迫られて過ごすのだ ....
朝は胸元を掻きあわせる、ひとりぼっちでうす水色の空のしたあるいている、しゃべることのできない胸のうちにぶらさがるのはサナギ、だまって羽化する日をまっている。夕暮れがきた、ほれ、いくつめだろうか、折って .... 雨が降っている
間断なく

なぜ 雨を物悲しく感じるのだろう

たとえば 勢い良く降る驟雨は 元気で精悍ささえ感じる
まっすぐで 常に潔い

でも 夜になり 家のなかで ひ ....
はじめに この作品は、澤あづささんが企画しておられた紅月さんのお誕生日によせて 紅月さんの作品にお返詩しようという企画で、書いたものです。
http://adzwsa.blog.fc2.com/b ....
ぬっとり湿った夜の膜を
そっとふたつの指で広げれば
胸を裂くような光のしたを
あたたかさ、なさけなさの影が歩いていた

カーブミラーの歪みのなかの
少しだけ正しい領域を
裸足で歩くわたし ....
いくつもの門を通り
いくつもの問を越え
理解と誤解をなだらかに重ねては
綴り合わせる 欲望の道すがら
まるで古い雑誌の切り抜きや色紙を
ぺらぺら捲るような 陽気な悲しみ
目深に被り直して
 ....
うすい影がゆれている

くちばしで
虫をついばむのだけど
やわらかな影であるから
獲物はするりと逃げてしまう
 {引用=命でなくなったものは
もう命には触れることができない}
それでも ....
優しく 優しく 優しくしたいのに ごめんね

電話の相手は不具合で私の灯火の余裕が吹き消されそう
テーブルの横でつかまり立ちを口を尖がらせて練習する弟
そしてやがて3歳になるお兄ちゃん ....
瀧の夜
火を拾う指
音の無い径
水たまりの径


水の音は鈴
鈴の音は夜
夜の地図は水
光の指をひたす子らの声


火は火のまま底へと沈み
水面に言葉 ....
コンパスのように立て
最初から最後まで
近寄ることも遠ざかることもない
己の中心に
想いは帆のように憧れを孕み
どこまでも出歩くだろう


コンパスのように立て
滾る情熱は千切れるほ ....
バス乗り場には行き先が書いてある
花が飾ってある
まるで旅程のために生じた偶然のように
駅のターミナルには大樹と季節の花
何も告げずとも伝言は明らかだ
来歴がばらばらな人たちが集まっ ....
日射しにぬるむ木蔭に焼かれた
横たわるしろい肌
くるぶしを舐める犬の舌のざらつき
渇いていく唾液とこぼれる光は
すこやかにまざるばかりで手放しかたを忘れながら
あたまをなぜてやる

季節 ....
*エロス

熱い唇が夜に溶ける
重ねた皮膚は
殻のないぬめやかな二枚貝

弄ばれた魂が
半周遅れの月影に
しろい波濤を刻んでいる

脱ぎ捨てられた衣に
まだ残る体温が
生温い喘 ....
 ベランダの 屋根にころげた
          五月雨は
 (去年の柿の枯れ葉でできた)
  樋のつまりに さえぎられ
 卒寿のなみだの まねをして
     ぽっり ぼっり と
    ....
静かすぎる昼 脳の鼓動
まどろみを吸う
冷たい蝶
左目と左手にはばたいている


斜めに巨きく横たわり
街を隠す羽があり
明るく淡く 数え切れぬまま
ただ風ばかり ....
応接間のおおきなガラス窓が雨ににじむ
雨ごしの庭って
おとうさんの画集にあった
モネのすいれんみたいできれい
ドガのおどりこはなんだかこわい

おかあさんは砂糖は骨がとけるという
おばあ ....
哀切は温かく

歓びは儚げで

人は生きてゆく

記憶のような

時の形をゆく


ラジカセが宝物だった

今だとスマホか

今の子達はラジオを録音とかするのだろうか
 ....
積んだ言い訳を一度崩してから
冷たい唇を太陽に向ける
折り重なるように君が手をかざすもんだから
鼻の頭が剥けたころ
ぼくたちは心臓の外で音楽をかき鳴らす

祈りも蔑みもくるくる回す指にから ....
蜘蛛の巣のように

いろんな人とつながっていないと

人間も

落ちてしまう
遠く純粋は健気で不器用でカッコ悪くて

温かなバイオリンの音

未来の悲劇も孕ながら

もっと未来には野に咲く花が揺れている


なんでだろう? 偉そうに……

長い石段を学生 ....
すでに起きたのか 
これから起きることか
おまえの吐息 ひとつの形のない果実は
始まりと終わりを霧に包み
不意に揺れ 乱れても 損なわれることのない
水面の月の冷たさへ
わたしの内耳を し ....
宣井龍人さんのおすすめリスト(2595)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
想いは枯れて(三)- 信天翁自由詩317-6-5
やさしい鳥- つきのい ...自由詩4*17-6-4
ぐだぐだになって- 吉岡ペペ ...自由詩917-6-4
がらんどう- ただのみ ...自由詩13*17-6-3
ジンジャーエールを飲みながら。- ヒヤシン ...自由詩5*17-6-3
狂気の蝶々- 星丘涙自由詩1*17-6-1
私に恋をしたい- 水菜自由詩217-6-1
夾竹桃- 間村長自由詩11*17-5-31
夕暮れの赤い川- Lucy自由詩9*17-5-30
無題- ヒヤシン ...自由詩9*17-5-28
ばらばら- 田中修子自由詩8*17-5-27
- 前田ふむ ...自由詩11*17-5-27
Here_comes_the_spring- るるりら自由詩217-5-26
犯す- 印あかり自由詩20+*17-5-25
白い頂のよう- ただのみ ...自由詩16*17-5-24
水辺の魂- そらの珊 ...自由詩19*17-5-20
怪獣と怪獣- 朝焼彩茜 ...自由詩1217-5-19
波と紋- 木立 悟自由詩917-5-17
コンパスのように立て- ただのみ ...自由詩12*17-5-17
バス乗り場- 葉leaf自由詩217-5-17
五月の犬- むぎのよ ...自由詩917-5-13
エロスと憧憬- 白島真自由詩10+*17-5-13
五月雨- 信天翁自由詩217-5-13
白と震え- 木立 悟自由詩417-5-12
子どもの澄んでる、のぞいてる- 田中修子自由詩7*17-5-12
時の形- 吉岡ペペ ...自由詩4*17-5-9
はなしてバイバイ- カマキリ自由詩617-5-8
つながり- ホカチャ ...自由詩117-5-6
野に咲く花- 吉岡ペペ ...自由詩317-5-3
濡れた火の喪失- ただのみ ...自由詩18*17-5-3

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