遠い海の向こうから

ようやくニューヨークに辿りついた
そして東京にも雨が降ったよ

うれしい
広島から長崎へ
ビルとビルが手を取りあい
血管と血管が結ばれて

無数の灰色の弾 ....
いそぎ足でやってきた
冬が
粉砂糖みたいな
パウダースノーを
街中に降りかけていった

私の黒髪にも白く積って
ガトーショコラみたい
綿菓子みたいな吐息が
凍える指先を温める
北風 ....
名前も知らない女の子
バイクで事故って死んじゃった
警察に追われている途中
無免許だった事は分かってる
ヘルメットは被ってた

ネットでは
自業自得だ
警察は仕事をしただけ
価値 ....
誰もがあなたを甘やかすから
気づけばすっかりぜい肉がつき
顔の周りの
柔らかな毛をつまんでみる
味気ないドッグフードだけ食べて
長く生きるのと
体には良くないけれど
美味しいものを食べて ....
ぴょこん ぴょこん
君は 全くの 別物

尻尾でも ないし
唇でも ない

好き勝手に 遊びまわっているようで
ちゃあんと 仕事 してるんだ

だから 人望も 厚いんだね
 ....
だんだんと
忘れたように
白くなる手足をして
朝 晩 かまわず
ひとを待つのは

あさましいことと思いながら
紙のような心に
置いた石ひとつ
どうにも平べったくて
転がることも ....
村上春樹とイモトアヤコの誕生日だ

スキーの日でもあるらしい

ぼくは優雅にへばりついていた

つまらない存在の最小単位だった

鳥に髪の毛をひっぱられていた

獣がまわりで糞をし ....
そのかなしみを

べつに

かなしまなくてもいいんだよ


そのくるしみを

むりに

くるしまなくてもいいんだよ


そのよろこびを

いちいち

よろこ ....
紫の葉が落ちた時
生まれた頃の泣き声は還らない
腐敗が始まった土壌で
夢は悪臭を呆然と放って歌は枯れていく


耳の役目を終えた貝殻を二つだけポケットに仕舞い
少年は東へと永遠に消え ....
枯草が、湿り気を帯び、奪われた割れる音、
だけが取り残されたように、
平野で歌う、小鳥たちの嘴が、微かに、発泡して、

杖の、一振りで、凪いでいく、象は、
地平線に帰り、月の粉末は、その跡に ....
{引用=
まだ、
うまれたばかりの、夜の、
瑞々しい暗色の、
ぬれた線で描かれた物語、
について、ぼくはできるだけちいさな声で、
語りたい、たとえば亡くなったひとの、
骨を拾うように、
 ....
わたしの 死は いつまでも 死につづけ
わたしの 生は けして 懐胎することが なかった

いつも 腹をすかしていた わたしは
夕暮れの
白い闇の 澱んだガラスの部屋で
首を括った ....
ピアノ協奏曲第2番が流れていた
雲の切れ間から射し込む くぐもった冬の陽は
積み上げる書物の埃を 頼りなげに
浮かび上がらせて ストオブの気流に乗せた


この部屋に 何年いたのかな? ....
雨音と優しい声に聞き惚れるカバンで眠れ折り畳み傘  お父さんは近頃おもしろくない
 洋子の微笑が何よりおもしろくない
 あらためて増えてもみた透けてもみた消えてもみた
 しかしそのたびに穏やかに見つめてくる
 かの慈母のような微笑が
 はな ....
寂れた街の
忘れられた貯水池のような土曜日の午前に
伸び過ぎた爪を噛み千切っている
零度に焼け焦げる窓辺
表通りでは
ひたすらにエンジンが稼動している
トムウェイツがサーカ ....
世界が
果てしないほど分厚い 一冊の書物に感じ
決して読み尽くすことのできないと
絶望する 
重苦しさと 心地よさを 
同時に感じて

「美しいものが正義だ」と言って
読むべき箇所と  ....
拙くてもぼくは「君との失踪」を書いて、それが
じぶんを覗いた初めての瞬間

いつとはなしに、その詩が消えてからは
じぶんの覗き方も変わってしまった
(水のように流れて、もはや字面には戻れなか ....
三点倒立精神統一
一回転せよ空色マット
二言目には臍を見ろなんて
四角四面な捕らえ型です
六画で争う互角な闘い
五年一組赤組大将
八方美人な副将従え
七転八倒だるまの如し
九死に一生得 ....
千の口づけ二万の言葉それより影を重ねたい それは鉛の重力で
垂直に私を引っ張るので
テグスに結び付けられた浮きのように
私は
水面に立っている

もうふわふわも
ぐらぐらもしない
磁針のように空を指し
己を標として生きるのだ ....
田舎からダンボールで送られてきた
白菜、大根、里芋に 手紙
走り書きで 手入れが行き届かなかった、という
詫び状が 一通

私が手伝っていた畑 耕していた土地を離れて
間もない冬 ....
追い求めていたものが
幻だった、とは言わせない
きみは
きみのままに
ぼくのところに
きたんだから。

追い続けていたものが
壊れてしまった
などと
絶対に言わせない

だれに ....
極楽へ連れていってもらえるんですか?(゜゜;)

トカゲは待合室で女と並んで斑毛の猫を見た
薪ストーブで温まった部屋
いずれの客もカップルだ

トカゲはレザー貼りの黒いソファー ....
冬至粥湯気で曇った伊達眼鏡 紫煙を燻らす人が美しいのは


呑み込んだ

言葉にできない想いや

ぐっとこらえた言葉を


煙まじりに

昇華させて 

弔って


その煙は

 ....
馬鹿でっかい鰤のアラと
ぶあつい銀杏切り大根の入った
湯気のたつ味噌汁を啜って
海苔と胡麻塩の握り飯を食う
 
 あー、うめぇなあ

海鳴りの音を風がさらう
子どもたちはまだ眠っていて ....
夜が降り続けている。サラサラと、粉雪のように降り続けている。人々は夜を一身に浴び、結局何も洗い落とせないことを知る。夜は何も洗い落とさない代わりに、ただ過ぎていく一日の最終行を書き続ける。 ....     ただの水じゃないかって?
    まったくちがうよ、
    いや炭酸かどうかじゃなくて
    このボトルの泡たちは宇宙の星なんだ
    だからこの泡たちを飲み干して
 ....
冬至粥白優勢のオセロかな
宣井龍人さんのおすすめリスト(2611)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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【_スイーツ♡ウインター_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-1-13
名前も知らない女の子- 衣 ミコ自由詩8+*15-1-13
犬と鳥と猫と- そらの珊 ...自由詩12*15-1-13
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石を置く- はるな自由詩915-1-13
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こころ- 青井自由詩515-1-12
東の国の終わり方_(四行連詩)- 乱太郎自由詩15*15-1-12
Clock:- 竹森自由詩515-1-12
つぎの本をえらぶこと、- mugi自由詩515-1-12
硝子の部屋- 南無一自由詩315-1-11
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雨音と優しい声に聞き惚れるカバンで眠れ折り畳み傘- 北大路京 ...短歌115-1-10
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エブリバディ・セイ・ハッピー- ホロウ・ ...自由詩2+*15-1-10
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失くした詩への覚書- 乾 加津 ...自由詩9*15-1-9
そして、みんな逆立ちしている/即興ゴルコンダ(仮)時間外.3- こうだた ...自由詩6*15-1-9
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憧れ- 草野大悟 ...自由詩5*15-1-8
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冬至粥湯気で曇った伊達眼鏡- 北大路京 ...俳句115-1-8
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冬至粥白優勢のオセロかな- 北大路京 ...俳句5*15-1-7

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