恵方巻きを咥えたまま寝た カモの群がる池の畔
桜花映える日差しに包まれ
川鵜と小白鷺が向き合っている

川鵜
  すっかり春だねえ
  これから北へ帰るのか

小白鷺
  いや まだ田に水が入っていないので
 ....
僕は工場で量産された個性のない品物
僕自身のアイデンティティが欲しくて今日も走る
持ち主が僕をどう扱うか
どんな所を走っていくかによって
僕の個性は少しずつ作り上げられていくから
 ....
夢を摘み現実見せる教育でサンタの数が減少してる 1円足りなくて鬼が困っている 黒ブチの
仔猫の彼女がいなくなって一週間

去勢手術を受けるために入院をし
退院した翌日に
ベランダの3階から飛び降りて以来
姿を消した仔猫

キッチンのコンロのある
隅っこ ....
流れる水の音を聞いたり
冬の朝の空を見たりするのは
どうしてでしょう

私たちが常々変わることを
私たちは知っているから
かもしれないね

世界でたった1人のために
たった1 ....
箱から出ておゆき、羊たち
呑み込んだ象を吐き出すんだ、うわばみ

立つことが精一杯の星の上で
灯りを消す、点ける
(日の出と日の入りのあわいは僅か)
薔薇を宇宙の風から守る
(風は吹くの ....
真昼のまま凍りついた
ひとつの情念
名づけようもない一編の詩を装い

光明な思想が引きずる裳裾の陰鬱
石仏のように摩耗して正体もなく

言葉は羽 風に舞い
人は水 流れ集まる低く低く色 ....
のんべんだらり
日長一日 だらだらと
ソファーの小舟で
文庫本が櫂に
目が疲れたらひと休み

音楽の風に吹かれながら
好きな時間を小舟に乗せて
無為の海を漂流しよう

のんべんだら ....
バッタの死骸に群がる蟻は
ひとっかけらの憐憫も持たず
手を合わせることもない

蟻には何の罪もない
紙で作ったお星様を
手のひらでつぶして
うまくいかなかったらつぶして
そういうことつぶさに
ひろいあげて持ち込んで
昨日のこと持ち込んで
俎にのせられた魚の気持ち
目が死ん ....
「 My name is Oni 」と鬼 わたしが
とても小さなこどもだった頃
なにも知らない
知らないということが許されていて
それが
どんなにか幸せだったかということさえも
知らなかった
笑うたび頬に
くぼみを作っていた頃 ....
冬のベランダに
月の光が降り積む夜は
白く凍えて眺める空に
故郷の庭を思い出す

月の白い光にぬれて
赤いつばきも 寒菊も
色吸い取られ白く震えていた

就寝前に外の便所
白い庭に ....
光のすじを避けていく
その海草の揺らぎ
海流の流れ
追い風にならず向かい風
体の力が抜けていく

落ちたしずくは
泡になり
海月のすそを広げ
ゆらゆらと再び宙へ向かう

あの海月 ....
茨の芽、今日、若すぎる者たちが撒き散らす劇画チックな血

茨の芽、昨日、年嵩の者たちが演じた痛みのわかりやすさ

春、触れよと誘う

茨の芽、千差万別の宿命に満ちながら春に生まれる ....
ファンデーション塗りすぎて顔だけ白い鬼 まだ自転車に乗れなかったころ
ともだちの自転車を借り
田舎の緩い坂道をおそるおそる降りながら
何度も練習していた

不思議なことにあるときすっと自転車が自分のものになる
そんな瞬間を体験し ....
今朝8時8分にトーストを咥え「遅刻、遅刻!」(ふぃふぉふ、ふぃふぉふ)と口にしながらコートを大袈裟に翻して出掛けたのですよ、ばさっと大きな翼のように。いつもと違って。玄関でいってらっしゃいと見送ってか .... 盗まれた
この小さな庭に差し込む光の
わずかなパンの欠片を啄む小鳥の
瞳に反射するわたしの
明滅を繰り返す魂の
内側へと続く戸口が
目の前で閉まってしまう夢と

裏返った
あの ....
短い時間 さささのさ
書きたくなるの 

子共のことも
オッサンねこも
季節のお知らせや
ぐちぐちだって
悪玉菌の回答だって

ネタいっぱいで書きほうばって ひとりでに
そよぐアタ ....
息は白く
冷たい空気の中に融けていく

軒先の雪だるまは
物憂げに宙を見つめ
作ってくれた子どもの笑顔を
胸の内にあたためている

雪に包まれた小さな町
窓の明かりがボウっと ....
鬼の金棒をそっと質屋へ 鏡に向かって
眠気と髭を剃り落していた朝
くたびれた自分の顔に重なるように
ふっと浮かんだ父の輪郭
丸くて憎めない
目の記憶

電車の中吊りは
気の早い春の旅への誘い
オーデコロ ....
本当には無い音が聞こえてくるのがとてもつらい
独白と称してこんなふうに書き出してみる
工夫はきついんだけど不可欠で
そうでもしないといろいろとあれで

ほんとはつらいつらいつらいよしかみえない世界に
 ....
猫になる理由は無数にある
仕事がイヤになったとか
満員電車がツラすぎるとか
一人になりたい時があるとか
どこかに行ってしまいたいとか   
生きてく理由がわからにゃあ
どうするべきかわから ....
ひとつも
うまく言えない気持のする
2月
ぼうと立ったまま

こころのなかで
頁を繰って
見つけます
いとしいかわいいやつら

あなたはもうあなたになりましたか
森の手前でと ....
     しゅんしゅんしゅんと
     蓋をカタカタ鳴らしながら
     やかんがじれている
     それを尻目にガリガリと豆を挽く
     ペーパーフィルターの二辺を
     丁 ....
豆風呂に突き落とされる鬼と突き落とした鬼
宣井龍人さんのおすすめリスト(2595)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
恵方巻きを咥えたまま寝た- 北大路京 ...自由詩115-2-8
春日一刻- イナエ自由詩7*15-2-8
自動車の歌- 葉leaf自由詩415-2-8
夢を摘み現実見せる教育でサンタの数が減少してる- 北大路京 ...短歌515-2-7
1円足りなくて鬼が困っている- 北大路京 ...自由詩215-2-7
_8月のバガデル__- オダ カ ...自由詩5+*15-2-7
たった- 瑞海自由詩4*15-2-7
星のアリス- 梁川梨里自由詩6+*15-2-7
観測者の逸脱- ただのみ ...自由詩18*15-2-7
【_のんべんだらり_】- 泡沫恋歌自由詩18*15-2-7
- 金子茶琳自由詩615-2-7
憂鬱ならば- かの自由詩4*15-2-7
「_My_name_is_Oni_」と鬼- 北大路京 ...自由詩615-2-6
雨上がりのステップ- そらの珊 ...自由詩1715-2-6
月の光が降り積む夜は- イナエ自由詩11*15-2-6
そらはからかう_魚は見上げる- 日々野い ...自由詩515-2-6
茨の芽- 月形半分 ...自由詩415-2-6
ファンデーション塗りすぎて顔だけ白い鬼- 北大路京 ...自由詩215-2-5
自転車に乗って- 梅昆布茶自由詩2215-2-5
僕しか知らない事件- とよよん自由詩5*15-2-5
give‐and‐take- 衣 ミコ自由詩6*15-2-5
さささのさ- 朝焼彩茜 ...自由詩15*15-2-4
涙が結晶化したこの町で- トビラ自由詩215-2-4
鬼の金棒をそっと質屋へ- 北大路京 ...自由詩415-2-4
記憶- nonya自由詩17*15-2-4
2015.02.04(独白「色鉛筆を買った」)- もっぷ携帯写真+ ...815-2-4
理由- やまうち ...自由詩7*15-2-4
- はるな自由詩1315-2-4
束の間- 石田とわ自由詩14*15-2-3
豆風呂に突き落とされる鬼と突き落とした鬼- 北大路京 ...自由詩215-2-3

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