わたしたちが集めていたのは
瓶ビールのふただった

父の晩酌のたびにそれは
どちらかの手に入る

栓抜きでこじ開けられた痕は
同じ方向にひしゃげて
それは何かを証明するように
ひとつ ....
玄関にたくさんシーサー並べてもやけに激しい風が吹いてる  心はいつも籠の中。
 苦しさ紛れの言葉遊び。
 朝方の霧雨に煙る旅情。
 夜はまだ先。

 渓流の流れに似たひと時。
 我が腰の辺りを啄ばむ猛禽。
 湖でもがく 浮上の兆し。
  ....
立秋や猫の肉球ぷーにぷに あなたがこどもになった朝も
遥かな場所で列車が発車し、低い速度ですすみ、
セイタカアワダチソウを揺らしている


イケブクロ ニ イキマス 
イケブクロ ニ イキマス
と、くりかえしな ....
また明日
と別れたゆきちゃんと
夜中にあいました
夕方、
星空、
寝てたら来る次の日は
まっさらな明日のはずだった
新しい明日のはずだった


夕方、
星空、
爆弾、
爆弾
 ....
「あるところに、帰るところはあるけど孤独な人がいました」
その声を聞いてると
繊細で色々あふれてるのはわかって
とにかくわたしは森の中で土下座している
必死で生きててごめんねが
毛穴から蒸発 ....
惜しむほどには熟れていなかった
玉虫色の果実は真空の夏に閉じ込められている
暗い闇を掘り進めた結果が
闇そのものに対する妥協
肩に置かれた白骨のカルマを
慰めに思う程 足場を失っていた

 ....
狂った時計をバッグにつめて
今が通りすぎてゆくまえに
スニーカーの紐を締めて
虹の向こうに出かけよう
骨のような岩壁をくり抜き
むらさきの斎場が作られていた
川底には黒い鉱がつづき
岩を二重に映していた


   うれしさはすぐに悲しさになり
   頭のなかには茎がひろが ....
はみだして 行き場のない ことばたちが
過去へかえっていく
そうだった
あなたに 出会うよりもまえから
あなたのことを 好きでした
みつめあうよりも
ずうっとまえから
わたしのどこか ....
ガツンと言ってやればよかったのよ
笑ったメイちゃんが
大ゲンカしたことをケロっと忘れて
ジョッキを勢いよくあけて
店員の圧力で
女二人の飲み会は
予想通りぼっちで終了

駅まで続く ....
雨が降り始めた
何処で これ以上 笑えばいい
景色の感覚を剥ぎ取られて
白い足の子供たちが
死の石と兎の上を
水蜜のように歩いた
さらわれてしまう耳目
暗渠から招く文字のうねり
疑問と ....
夏の海の砂浜で
僕は灼熱に耐えかねて、防砂用の竹の柵に隠れていた
その隙間から見えた
小さな子供が
何度も足をとられながら、太陽の下、負けずに歩き回っている
高らかに声を上げ、はしゃ ....
コップのなかに
残された朝と
醒めきらないままの
水を分けあう

魚のかたちをして
水がうごく
夏のはじまり
ゆっくり水際を
泳いでゆこうとする
小さな魚だ

草となり
ただ ....
脱皮の夜
徘徊する動物たちは
一斉に時間を蒸発させて
つややかな静物となる
脱皮は内部より始まり
うごめく老廃物が
細胞の隙間を練り歩き
外気に凍らされて
喜悦の皮膚となる ....
雨降亭はとてもちょうどいい位置にある。
駅から近すぎず遠すぎない
そういう場所にある。
わざわざ行った、というあの心地よい疲労感と
少し足を伸ばせば、というあの怠惰な感じ
その丁度真ん中にあ ....
PCのログインの音 パスワードを打つキーボード
僕にしか聞こえない 部屋の隅で誰かが目を開いてる

歓声を余所目に 僕はまたここへ来て
履かずにはいられない シューズでまた外へ

ほら 拍 ....
泥土の中を泳ぐような日々が脳味噌を紙粘土にしていく、椅子に座り、頭を垂れて、水に溶けた絵具のように朦朧としていく数時間のことを…墓標に埋めるように忘れて、それからはまるで、一直線になっ .... 小さい頃の
ハンコ注射の跡のような
こうやって
詩を書いている時間のような

有限であるこの気持ちは

星屑が大気圏で燃え尽きるような
一瞬の産物で
人が母なる海を思うような
 ....
大脳皮質は、
前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の四つに区分されますって いうじゃない
それって クローバーみたいなものかしら
だって 四つの葉だもん

鮮烈な夢が炸裂するとき
きっと 脳内の ....
『ダイパー・ドライブやっています』

“おむつのドライブ?”
丁寧な発音
穏やかなトーンの声に
思わず立ち止まる
行きつけのスーパーの入り口

『新生児用のおむつが特に不足しています。 ....
『蝉大合唱』

夏空に響き渡る
蝉の大合唱
耳が汗かき
体感温度2℃上がる



『蝉爆弾』

マンションの外階段に
蝉が落ちていた
そっと跨いで通ろうとしたら
突然!
 ....

君が
遠浅で
わたしを
呼んでいる
幸せなゆめを
見ていたいなあ
水がつめたく
感じる様な
繊細かつ
美しい
君の



私は
海の先
蜃気楼を
じ ....
スパイスと宝石の匙で
耳を穿られる

《誰の膝が欲しい?――

頭の中から始まる旋回舞踏
透明な花びら 光彩のミスト 
すぐに船内の浴槽が揺れるよう
隠れた海が押し寄せて捲れだし
突 ....
一冊の本を収めるためには
大きな空間が割かれなければならない
一冊の抱懐する情報の連なりは
本そのものの行為の空間として
潤沢な広がりを要求するから
すべての本の必要とする空間を ....
指さしをするよう
誰かが泣いていた、場所を
孤独を落としたままの在処を

甘く過ぎる歴史が
引きずってきたものを剥がす
ことばにすぎないよう

私が誰かだったりした、瞬間に ....
「おーい おーい」
と誰かが大声で呼んでいる
ドラッグストアの狭い通路

こんな時 こんなところで
大声で呼ぶ声なんぞ
知らない人に決まっている
振り返ってはろくなことは無い
と知 ....
空に落ちたんだ
空というよりは
底なし沼だった
どろどろ溶けた
空気がまとって
少し空気抵抗が
かかってたから
ゆっくりそこを
あしでかきわけ
はじめたけれど
ずっとまえか ....
私、他人が好き
いつも、知らぬうちに近づいてきて
指を摘んでそっとひと言、
ご機嫌いかが?

これであなたに会うのは最後だろう、
と悲しい言葉も浮かびます

そんな事を考えて、一瞬で蒸 ....
宣井龍人さんのおすすめリスト(2595)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
耳さらい- そらの珊 ...自由詩19*15-8-23
玄関にたくさんシーサー並べてもやけに激しい風が吹いてる- 北大路京 ...短歌815-8-22
怯える心- ヒヤシン ...自由詩10*15-8-20
立秋や猫の肉球ぷーにぷに- 北大路京 ...俳句415-8-18
ターミナル- 望月 ゆ ...自由詩15*15-8-14
また明日- フユナ自由詩415-8-14
「あるところに、帰るところはあるけど孤独な人がいました」- モリマサ ...自由詩715-8-14
時として、歌- 由木名緒 ...自由詩15*15-8-13
夏の旅- レタス自由詩115-8-13
真昼_みさき- 木立 悟自由詩415-8-13
どこか- はるな自由詩415-8-13
※ッ※- アンテ自由詩415-8-13
笑いの刑- ただのみ ...自由詩21*15-8-12
見つめる先- あおたん自由詩315-8-12
夏の魚- yo-yo自由詩15*15-8-12
喜び- 葉leaf自由詩315-8-11
雨降亭- Debby自由詩115-8-10
履かずにはいられない- ねこ歩き自由詩115-8-10
花火の日、幸福燃え落ちる、温かな爆弾のように- ホロウ・ ...自由詩1*15-8-9
たとえば- 瑞海自由詩5*15-8-9
恋かし蘭- るるりら自由詩22*15-8-7
ダイパー・ドライブ- 夏美かを ...自由詩24*15-8-3
【_蝉_三詩_】- 泡沫恋歌自由詩15*15-8-2
波も涙- 瑞海自由詩10*15-8-1
音楽の効能- ただのみ ...自由詩16*15-8-1
図書館- 葉leaf自由詩415-8-1
群がる- かんな自由詩6*15-7-31
「おーい_おーい」- イナエ自由詩15*15-7-31
女の子ったら- 瑞海自由詩5*15-7-30
他人が好き- 水素自由詩515-7-30

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