声帯を枯渇してしまった
卒寿のおひとりさまは羨望する

 梅雨入りまえのそよとの風が
庭木の梢をそっと愛撫するのを

      新緑っていぃなぁ
  おまえには話相手があって
 ....
にゃあんばらやんや
まみゅうまみれんぼやあんあ
しゃしゅうしょすはらみんみん
にょうにょううううう


だめだ、早まってはいけない
落ち着いてそして振 ....
水色のタオル地のパジャマが売られていた

これを買えばだれかが地球では喜ぶのかな

アメリカでは星空をみながら散歩できないらしい

イラッとくるコンビニの店員なんか忘れてしまえ

机に ....
きみには
もう届かない
神さまの手紙を
僕は今日も読んでいる
きみが知る由もない
今日という日の美しさを
僕が手紙に書きましょう
こちらは四月に雪が降りました
そちらはどうですか?

クマ
遠い虹
旅客機と
外に霧の夢
一角獣の種が
雲の上に蒔かれ
水をやる雷親子が
セッションしている
蹴るときにピポポパポ
ピッチカートフットでね



じゃ
な ....
記憶以外の記憶がある

ねえねえねえと腕をひっぱる甘い声は
三半規管が記憶している

ひまわりのようにうれしそうな笑顔は
水晶体が記憶している

しなやかにぬめる桃のような姿態は
皮 ....
旅行者たちの
スーツケースの色のひとつひとつを
記憶に残して
休日を満たす
左側の視界が急に
暗くなり
右側の明るさが少し
邪魔になる
蛇行しながら
虚構に近い方へ
わずかな猶予に ....
昼下がりの
うすむらさきに藤がひかる
森で
少女は見知らぬ少女と出会った


目を閉じて 見知らぬひとと
わたしの森を過ぎてゆく
風、


心臓の音だけが聞こえるでしょう
唇と ....
「妻の庭」

温かい光が
いっぱい,紅、桃、イエロウ
さーつと、蝶々が
訪れて、あいさつして
去った
風が吹いて
五月、青い空
お花は
沢山、沢山
今日は幸せです。
近い距離
想像できるよりもはるかに
近すぎて
見るときに痛みを感じることも
できないような距離に
光源があった
安っぽい紙を巻いた芯が
屹立している
その光源から柔らかな
色彩がいく ....
「冷えていく鉄」


鉄だとわかっている
何度目かの純情だから
素直に信じる
うん、わかっている
その熱では溶けてしまう事もない
背中が曲がる前の、愛しているは、信じない
少女の ....
たった三日でもわたしをあなたのテーブルに飾ってくれてありがとう
消毒臭くて清潔な水は、もちろん雨よりも美味しくはなかったけれど
あのまま樹にいたとしてもどのみち無残に滅びていく事にかわりない

 ....
手袋をした手が 器から
大量の人を掬い上げていた
その指の狭間から 夥しい人が
こぼれて落ちていった

器の底から
呻き声や悲鳴や嗚咽が聞こえても
泡がはじけるように消されて ....
むかし
さよならも言わずに
別れた貴女と
いま、手を繋ぎ
真夜中の街を歩いている

「今までごめんね」
私は静かに首を振り
貴女の手を強く握り返す

***

どこに向かってい ....
{引用=びっくりしました
先生が私のアパートのバスタブの底に沈んでいるのを見た時は
ついにやらかしてしまったと思った
内臓が一度にズンと下降する感覚
愛用のキャメルのジャケットを着たままの抜け ....
わたしのしらないところで
花は咲き
花は枯れ
窓の外を見る
自転車が通り過ぎ
その瞬間
焼き付けられた横顔を背景に
絵はがきが届く

宛名はわたしのしらない名前
 ....
私は詩を書いているのではありません。あなたが読むまで詩ではないのです。風が吹いた。花が揺れた。
そんなことは詩ではないのです。あなたが読んだものだけが詩なのです。詩は日常にありません。日常に詩がある ....
春。白い陽が田んぼを巡る
  水を濁らす影の下を
  小さな蛇が逃げる

夏。雑草が炎のように燃え上がる
  草草を分けてゆく胸のあたり
  葉先より高く虫が跳ねる

秋。抜き取られた ....
父の眼鏡が光を取り込んで
天井に反射をした淡い粒子が
「帰ってきたよ。」と呼びかける初夏の午前中。

庭では母と娘が
来たるべき新盆に備え
草取りをしている。

うっすらと積もる雪の中 ....
曇天の休日洗濯を終えた君が
キッチンで
フレンチローストの豆を挽く
大きめのグラス2つに
たっぷり氷を入れて
Tシャツからのぞく白い腕が
微かに震わせながら薬缶をかざす
溶岩のように膨ら ....
日曜の団らんを切り上げ
赴任地に戻る旅をもう10年も続けているが
笹子峠への山峡は思いのほか狭くそして暗い
谷の向こうを並走する列車に揺られ
微睡んで帰ればいいものを
旅の憂鬱を忘れたくて
 ....

の花
爛漫に
舌に咲け
味蕾を奪え
ためらわずに
血流から浮かべ
肉体を結晶にしろ
死海の化石のように
 「道を渡って、手を振る」

 骨のコツコツ鳴ります
 糸の編むように眠ります
 サバ缶とサケ缶の区別はつきます
 お尻から椅子に座ります
 迷路の続きにまた迷います


 ....
駅前ターミナルに到着しようとしていた
路上に杖をついた高齢の紳士が
窓のすぐ下に見えた
彼の進む先には確かにバス乗り場があるが
そこが人の歩くべき路でないことに
既に気付いたのか
ほんの少 ....
昨年海水浴に行った彼女が入院した。

また、夏が来て、
ボクはその海水を
苺ジャムのビンに入れて、見舞った。
水は青くもなく、
きらきらと光を反射することもなく、
濁っていたが、君は躊躇 ....
遥か雑踏を離れて
孤では在りえない存在を確認する

収拾のつかない順序をゆっくりと整理する
いきることは水底をしらない漣

序連で奏でられていた通奏低音は
変化しまどろみ羽化すべき朝を
 ....
ふと想う
一生懸命な趣味とは
道楽などと云う
ものではないのだけれども
きっと最初は
お金を使ってしまうだろう

どんなジャンルでも
ワールドカップのような
競技があるように
世界 ....
平面の布に
針を刺していく
そうして出来た
糸の道を引くと
操られるように
現れる
立体の波は
少女の真新しい綿のスカートの裾を
縁取って踊った

風、曲面のゆらぎ
影とひかり
 ....
重たい雨が降っている
ただでさえ重たい体を
支えるだけで大変なのに
雨なんかに当たったら
僕が潰れてしまう
雨が体に当たり
そして僕に当たったけれど
僕に痛みはなく
雨が体を剥がしてく ....
疲れた顔で見舞いに来ないでほしい

わたしの看護のために
あなたを育てたのでは無い

あなたはあなたの生き方で
社会の仕事を果たさねばならない
それがあなたの人生

わたしの看護が加 ....
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