ビリビリに引き裂いた
力任せに 泣きながら
それでも気が済まなくて
鋏でジョキジョキ切り刻んだ
その切れ端を 徹底的にシャッフルした
元の形などわからないように
二度と思い出さな ....
「孤島」

樹や動物と共に棲み
助け合うことを知っている
ひとに蹂躙されない
蹂躙しない
等身大の月のひかりにただそよぎ
喜び 哀しみ 反射する
時に痛い波濤をかかえ
消滅を怖れない ....
日曜日の公園で紙芝居を読んでくれるおじいちゃんがいた
聞いたことも見たことも無い、不思議な話で、子供達にはあまり興味が湧かないらしく、大半は遊具や砂場で遊んでいた
そんな中、一人だけ目を輝かして聞 ....
*あなたの都合にわたしを合わせられますように*




(わたしの視座は、あなたのお言葉で大きく広がる 羽を付ける だから)
だから、わたしは、すれ違う方々全ての、あなた目線でその都度、世 ....
もう部屋じゅうに
季節が終わる報せが届きます
ネットポートは再び夕空でジャックされ
きっとポケット深く携帯電話にも
微かに振動は繰り返され
むかし聴いたあの唄が
そっと鳴るでしょう
波音 ....
あなたは特別だよと
言ってあげたかったけど
特別なひとなんて
いないと習ってしまった

背中がちいさく ちいさくなって
あなたの涙だけが大きくなる
わたしはなにも言えない
言っても無駄 ....
息をしている
すべてのものたちが
息という名の
うたをうたう
うたという名の
命を

深く
息を吸いこみ
ふくらんだ分だけの
息を吐く
そのあと
わたしのうたは
誰かの肺の中 ....
肩越しのとまどいに

秋の風か

冬の光か

坂道の横を

電車がいく

秋の匂い

冬の湿り

あなたの小麦の肌に


雑沓がうすくなる

あなたが手をふる
 ....
骨のはら、平らかにひろがってゆく
りと、たってしまう。そよぐ音が、声が
あることの根をふるわせよ、ふるえ、よ、と
しきいにふれるか否かの下方でなる

よよ繰りかえす「ことのね」のれつ
おん ....
妄想に耽る2人、

丈夫な羊毛が、感情的な髪に絡み合っていると、天空の光線が、細長い陸と海を襲う、
積極的な性中毒としての保護された、純度の情緒的疲労、
お互いを交換する、半分の楕円形の半世紀 ....
虚しさは
ろうそくの炎のように揺らめいて
正体を見失う
スマホをスクロールさせても、行き過ぎてしまって
たどり着きたい所にはいけない
私たちは正しく嘘を粉飾できないでいる

街灯ひとつで ....
窓のうら側で夜が渋滞してる
過食症のねずみがカーペットに絡んで

おそろしいのは
そのすべて
海とか朝とかお皿とか
ありもしない思い出までが立ち上がって
わたしを抱こうとするそし ....
愛されたいのではなく
あなたを愛したいのです
その違いをあなたは分りますか……?
あなたがとてもとても愛おしくて
わたしは、あなたをなにか温かなやわしいわたしの羽で
あなたを包み込んであなた ....
厳しい寒さに身を縮めるようにして
霜月 雪の降る街の道路に
ころがっていた 逆さまの傘紅葉


少し前まで
鮮やかに開かれていたその手の平を
突然の寒さに襲われた今は ....
物憂げな予感に満ちて
黄昏時に立ち止まってじっと
夕日を見ている人がいた
空が暗色に沈んでいく
目に丸い陽の跡が残って
月の横に暗色の太陽が浮かんだ

空に色を付けるのなら
赤しかない ....
ナンデーナンデーが増殖する頭をかかえ
森の中をさまよっておりますとパトカーの
音が谷あいに響いて山に反響して 谷の
町々のどこに パトカーがいるようだか
さっぱり分からないの 心の中はそんなか ....
夕陽はきっと溶けるように
水平線に抱擁されて 海の底
人魚の里で明日を孕むのだと思う
そこでは どんな哲学をさかのぼっても
たどり着けないとわをしる風が
淡水の泉を可愛がっている
つぎつぎ ....
境界線は今日も

曖昧さを保つようにして

空は青と白の始まりと終わりを

見失ったまま浮かんでいる



朝と昼を跨いだはずなのに

わたしはその境目を

 ....
ユトリロの白の時代の終焉は
小さな教会を過ぎ
角を曲がれば
景色が変わり
曇りかけた空 薄暗い白壁が
もう見えなくなっただけのこと
かもしれない
道を挟んできょうかいと向き合い
キャン ....
 きみは星座のように古い考えかたをしている
 たぬきの肉を食べた老人がいる
 きみはひとつの童話を読む
 本を机に立ててぴんと背筋をのばして
 文字と対決するようにしてそれを読む
 ストーリ ....
黒く世界を支配する夜の空
月は宇宙を彷徨っている
感情は深く、深く
悲しみの涙を流し
落ちた水滴は雨となり地面を濡らす

意味は分裂され
言葉は空白の余韻に打ち砕かれて
死ぬ
昨日の ....
まとまらない
まとめたくない

心 自由に泳がせて

瞼の裏の水辺に浮かぶ
貝殻は過去のぬけがら


まとめる気がない
今日という一日を
どんな糸もすり抜けていく ....
その羽毛のいちまいいちまいに
慈愛の星を宿して
その軌跡は やわらかな超越

その飛翔を見つめる者たちの精神に
降りてくる無垢受胎の聖らかな陶酔
わたしに命をふきこんだのは
横須賀の廃屋のようなうちに猫と車と住む
がんこなかんばん屋の男だった

かんばん屋と猫と車はそのうちで
消えたがる女をなんにんも生かし
わかれをつげてきたという ....
彼の視線には光が細かく見えていた 夜が黒
く開いている時に青白い外光に筋を描く 森
の奥に連なる木々は幹だけを残し枝葉は夜に
溶けていて重ねて細かい葉を描く くっきり
と影を描く 迷い込んでい ....
わたしの舌に、消えない火傷
あなたの魂を舐めたとき

廃屋のような体に、光る痛み


もし、あの青い林檎をもいだなら
神はわたしの性を奪い
燃えさかる海に放るだろう

わたしは赤く ....
金桃にまぶしいさば雲の大きいの
沈んでく太陽にむかって
ゆうゆう
およいでく
みず色のひろい、ひろいそらだよ

風がひえてきて葉っぱのにおいは甘くって
こどもたち、眠そうに体温があがって ....
 
浮いている
{ルビ圧=の}しかかる重力
月は平衡する
走る遠景を
雨の滴で回避して


狂っている
歩行する緑の
あらがう能役者が噂する
平成の{ルビ螺子=ネジ}
とまらな ....
懐かしい星を誰と指したか
老いた母に訊くと、うんうんと不明瞭に頷いている
分からないまま過ぎていく時間が過去をぼやかしていき
だんだんと星の色が落ちていく

ひとつ星を指した幼さを忘れてか
 ....
白く細い指の様な光の線が、つぅぅとガラス面を掠めて
闇の中につらつらと水滴が垂れる
窓ガラスは、鏡となって
幽鬼の様なわたしの顔を映す

ざぁっと、広がっていくような雨の音が
わたしの意識 ....
宣井龍人さんのおすすめリスト(2595)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
パッチワーク- Lucy自由詩18*16-11-19
短詩4篇- 白島真自由詩22*16-11-18
泥棒の紙芝居- 5or6自由詩2*16-11-18
わたしなりの小舟にのって- 水菜自由詩216-11-18
祈り- りゅうの ...自由詩8*16-11-16
大事なひと- 朧月自由詩216-11-16
星とうたう- そらの珊 ...自由詩26*16-11-16
肩越しのとまどい- 吉岡ペペ ...自由詩416-11-16
よにふる、雪。- 青木怜二自由詩6*16-11-13
行為- 5or6自由詩2*16-11-13
かたむいていく夜- 小林螢太自由詩9*16-11-13
ほとんどすべての嘘- はるな自由詩316-11-12
ゆりかご- 水菜自由詩6*16-11-11
傘紅葉(かさもみじ)- 葉月 祐自由詩8*16-11-10
空は二十キロの渋滞- 日々野い ...自由詩516-11-8
りぼん- るるりら自由詩17*16-11-8
みどりごの海- もっぷ自由詩1216-11-7
マーブルは静かにとけていく- 葉月 祐自由詩6*16-11-6
春は皮下に萌す- はて自由詩5*16-11-5
きみが読む子供の本- おなべ自由詩416-11-4
季節- 鷲田自由詩816-11-3
ほどいてしまおう- 葉月 祐自由詩9*16-11-3
白_鳥- 塔野夏子自由詩2*16-11-3
横須賀の駐車場がみる廃屋のゆめ- 田中修子自由詩11*16-11-3
白い夜または群青の山の- はて自由詩3*16-11-3
火のように- 印あかり自由詩12*16-11-1
そろそろかえろ- 田中修子自由詩4*16-10-31
斜視のくだる翡翠- 白島真自由詩18*16-10-30
星を指した日- 日々野い ...自由詩416-10-29
雨の鏡- 水菜自由詩13*16-10-28

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