傘をひろげましたら
夕べの余韻が
小指におちる滴に
とうていました

親をなくす
という意味を

青いろの空は
オリーブの葉を揺らし
春の息吹を
祝福しているようで
交代のしら ....
夜、部屋に帰って来ても
朝、起きても
置いた物は
みんな
置いた場所に
ある

一人 なんだなあ
自由 なんかなあ
手ではない何かが動いて
君ではない何かを引き寄せた
恋という記号を剥ぎ取って
唇ではない何かが貪った

唇ではない何かが動いて
名前ではない何かを呼ぶと
君という記号を脱ぎ捨てて
 ....
私の紡ぐ糸は 笑顔の意図ですか
細く 永く 棚引きますか

補足しないと いけないくらいの笑顔ならば 
要らないと

手の甲と 掌を 等間隔で 
チラチラさせては イケマセン
 ....
コトコトと
コトコトと
お鍋の中でじっくりと煮る
お肉のような気分

身体も気持ちも柔らかくなって
景色も回想も流れる流れる
ここはどこだか知らない街で古い町

コトコトと
コトコ ....
春野里
想いて旅立つ
あなたの命に
菜の花と
桜を散らして

ひとりで
寂しくないように
途中まで
一緒にいきましょう
あなたを想う
たくさんと
途中まで
一緒にいきましょう ....
廃工場が西日で赤くなる
いつもここから見ている
鉄の階段を駆け下りる夢から冷め
夕映えに気がつく
カーテンのレエスの模様から抜け出たい
破きたい生温かい今日だ
くるまれたまま夜を受け入れる ....
      

      ガタコトゆくのは2両電車
      田舎のしがない私鉄です
      その座席に座るわたしは
      上下左右にからだすべてが
      揺れるのです ....
どこでどう間違えたのか今日ぼくは髪を金髪にした。

32にもなってほんといまさらな金髪だった。

妻は先月好きなひとがいるとかで子供たちと出ていった。

友達からもあやしいぞと言われていた ....
自販機ばかりの道に迷い込む わたしたちは毎日
岐路に立って考えている

左の道にいきますか?
 はい  いいえ

左の道にいったので出会った人
左の道にいかなかったので出会えない人

もしも 出会ったその人が
 ....
海は優しい
もちろん
それだけではないことを
たくさんの人が知っている
海は荒れ狂う
そんな日は
早々に寝てしまうだけ
海鳴りを子守唄にして

たどりついた
ふるさとの
今朝の海 ....
翼をください
卒業式に歌ったね
せんせい

こないだ雪がふった日に
ぼくのオカメインコが死んだんだ
ぼくの手のひらで
羽をいっぱいにひろげて
それっきり

飛びたかったのかな
も ....
僕の手で 頬杖をする君の頬

そのぬくもりが いとおしく

僕の目を 少し横から眺めてる

そのまなじりが いとおしく

僕の鼻 君のにおいを嗅ぎわける

その芳香が いとおしく
 ....
想いはつのる
ゆっくりと流れる時間
耳を傾けて音を聴く
誰かに向けての独り言
横になりながら
縦にうなずくと
だんだん
瞼が閉じていく
静寂が身体を包み
心がしっとりまどろみ
ゆっ ....
笑い転げた
ふたりきりのドームで
如月最後の雨のなか
傘のなか
桜が見事だねぇ
空を見上げる

流れる雲が
一本の 線となる

久し振りの 飛行機雲だ

こちら側からは 見えるけれども
飛行機雲の 乗客からは
私の姿が 見えるだろうか
 ....
最後を惜しみながら、父の顔に手を置いた。

最後を惜しみながら、閉じた瞼と睫毛に触れた。

最後を惜しみながら、聞こえるであろうはずの耳に話し掛けた。

最後を惜しみながら、車を見送り
 ....
彼、あるいは彼女の話題になるとき
身体の一番奥深く大切な場所が
大声で泣きはじめる

彼あるいは彼女に泣き苦しむ子どもらに触れるとき
身体の一番端から順に火の玉棒で殴られつづける
 ....
落ち込んでも落ち込んでも
何処に落ちるわけでもなく
地面に足をついたまま
何も変わらない

どれほど落ち込んでも
どれほど舞い上がろうとも
地面の上を歩いている限り
何も変わらない
 ....
「ハイジのおでこはアールデコ」

塾に行く子供たち 電車を待ち
丸い おせなで ゲームする
一番線に 白ヤギが紛れ込んでいますご注意ください
満員電車の中で みんな気付きません
二番線に  ....
鳥の羽で
女性の乳首先端を
さわさわするのが
14才の僕の夢でした

実際やってみると
相手の反応は
それほどでもなく
執拗にやり続けると
逆にうざがられることが分かって
いつしか ....
なんだかすでに
きているらしい
このあたりに

…寝坊したある日
足摺岬方向にある中学校へ
ほらいくぞと
お隣さんの馬を走らせたそうだ
ありがとう、帰れ
そう言われた馬は同じ道 ....
1を3でわって
3をかけたら

だけど
1を3でわったら
0.3333・・・

0.3333・・・に
3をかけても
0.9999・・・にしかならなくて

どうしても1になれな ....
電車の中で
化粧している女は
どこでもドアを持っている
今は洗面台の前にいるのだ

電車の中で
子どもを放置している一家は
どこでもドアを持っている
今は茶の間にいるのだ

電車の ....
逃げてはいけない
なんてことはない

中途半端に逃げるから
追われるんだ

どうせ逃げるなら
逃げて逃げて
逃げまくれ

何からも追われなくなったとき
それを孤独と思うか
ゴー ....
もう二度と子を抱かぬ手で撫でる 西の山に陽が近づいて
1日が終わろうとしていた
男は川面すれすれに延ばしていた竿をあげ
帰り支度を始めた
ゴカイを川に返し 椅子をたたむ
通りがかりの人が声を掛ける
 「連れましたかね」
 ....
とりどりの人がいる

顔、瞳、髪の色はもちろん
おそらくは心の中や
境遇までも

透明の涙が私を取り巻く重いものを流してくれる日もある
透明の涙が
さらに粘度を増して醜いゼリイになって ....
      まつげの重さに耐えかねて
      そっと伏せてはみるけれど
      わたしの瞳は夜をみる
      散歩の途中の道端で
      みつけたちいさな青い花 
    ....
宣井龍人さんのおすすめリスト(2595)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春雨の涙- 黒木アン自由詩315-3-2
置物- 金子茶琳自由詩1815-2-28
舞踏- nonya自由詩14*15-2-28
笑顔の糸- 藤鈴呼自由詩2*15-2-28
列車に揺られて- 灰泥軽茶自由詩815-2-28
Thank_you- 黒木アン自由詩415-2-28
夕映えと春- ゆきむし自由詩6*15-2-27
ソックスと田んぼと菜の花と- 石田とわ自由詩14*15-2-27
ジグソーみそ汁- 吉岡ペペ ...自由詩515-2-26
自販機ばかりの道に迷い込む- 北大路京 ...自由詩515-2-25
【_分岐点_】- 泡沫恋歌自由詩15+*15-2-25
さいはて- そらの珊 ...自由詩21+*15-2-25
ぼくのオカメインコが卒業した- yo-yo自由詩9*15-2-25
頬杖- 佐白光自由詩4*15-2-25
かたつむりの夜- 灰泥軽茶自由詩715-2-24
相合傘- とよよん自由詩3*15-2-24
風コック- 藤鈴呼自由詩1*15-2-24
惜しみながら。- 梓ゆい自由詩315-2-24
彼でもなく彼女でもなく- 黒木アン自由詩215-2-23
変わらない- リィ自由詩1*15-2-23
ハイジのおでこはアールデコ- るるりら自由詩19*15-2-22
さわさわ- 花形新次自由詩215-2-21
命日はまだ先なのに- 黒木アン自由詩115-2-21
弱者- 金子茶琳自由詩1515-2-21
どこでもドア社会- イオン自由詩2*15-2-21
サイレンススズカ- 花形新次自由詩215-2-21
もう二度と子を抱かぬ手で撫でる- 北大路京 ...自由詩515-2-20
平和を釣る- イナエ自由詩16*15-2-20
- そらの珊 ...自由詩15*15-2-20
瞬きを聴く- 石田とわ自由詩8*15-2-20

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