雨の日に、僕は雨粒の音を数えている。僕が数えられるよりももっと速く雨粒は降ってくるし、遠くの雨粒の音はよく聞こえない。それでも僕は雨粒の音を数えている。自分の感性の平原、その静寂に一番響く ....          真夜中
に何度も目が覚めた浅い眠
りと眠りの合間に呼び鈴が
かすかに聞こえたんだこん
な時間に宅配便ですのお届
けものは封を切ったら一斉
に飛び立った羽ばたいた部
屋中 ....
    

      すべてが寝静まり
      寝返りと寝言の中で
      やかんを磨く
      あしたはどんな一日に 
      なるだろう
      油で汚れ焼けた ....
牛乳ベースのスープにレチェが入った鍋に 
菜箸でつまんだカモノハシを一切れずつ入れる

黒いショールを纏い
髪をぞんざいにまとめたデニムのパンツに皮のブーツの女が
カモノハシに続いて鍋の ....
大きい耳が話を聴いていない  
お布団の中、あと一分、、三分、、、

起きた後の喧騒と引き替えにしたってかまいやしない

冬のまどろみは 快楽だ



 
空は
とても静かな森だと
まなみは感じた
病室の天井を飾る
オレンジ色や青や 黄色や赤やらが
ぶつかっては消えていく音

まなみはサイドテーブルから
果物ナイフを取り出して
 ....
{引用=
朝には明星
鼻先をかすめる風は
五つの星と三日月の旗を
掲げた彼の地で生まれ
古の道筋に誘う
一滴の恵みも無い砂漠の
明け方何処ともなく現れた
灼熱の大地をやさしく包む
虹 ....
星なんか
見えない夜もある

それでも夜空を見上げて
一番輝く星を探しているんだ
その星が
ずっと照らしてくれると信じて

星なんか
見えない夜がある

暗い夜道で
仔猫の鳴き ....
{引用=
悲しみまでも
どこかよそよそしく
荒ぶ冬の
窓際に飾った
クロッカスに宿る
想いを晒すように
萎れた花弁を千切るとき
浮かんでくるのは
たった五文字の
届かなかった言葉さ ....
{引用=
ゼンマイ仕掛けの
真夜中の時計
秒針は
心拍の総数を
計るように
時を刻んで

その音に
耳を澄ませば
不安で満たされる
わたくしの部屋
灯を吹き消そうと迫る
死神 ....
スネ毛にもリンスするのか 雲ひとつない高笑い
真っ青な永久歯で
空は
高層ビルに喰らいついている

控えめな思い出し笑い
押しつけがましくない暖気で
光は
目抜き通りを撫でている

束の間の微笑み返し
 ....
「非常ベルが鳴らしてみたかった」と、
その男の子は 泣きながら
お巡りさんに謝っていた


毎朝電車は ラッシュを呑み込むと 靴の群れを吐き出す
腕時計の長針先より 先にスマホ
 ....
ドラえもん

おまえにスモールライト借りて

あいつらに照射したい

めっちゃくちゃちいさくしてやって

どんだけ死ぬほど歩いたって30センチの刑

そうしてやりたい


風 ....
 洋子は旅立った
 蛍光グリーン一色ビシギメ
 聖子ちゃんカット逆風になびかせ
 ラメの瞼で睨みをきかせば
 誰もが慄き道を開ける
 (くそ親父のラジカセくそ重いし)

 ハラジュクにた ....
君にふられて涙で濡れる僕の心にゃ傘が無い 天が地を柔和に踏みつけると
アラユル路が神経回路としての機能を失った
メケ 限りない劣情に踊る旗
標識たちは無言で主張するそれは真っ当なことだろう
生きている人にとって生きていると言うことぐら ....
      毎朝冷たい風に吹かれながら
      洗濯物を干すその手は
      ひどくかさつき荒れていた
      誰よりも早く起き
      米を研ぎ、味噌汁をつく ....
     家が死んだ
     広い庭に大きな木のある
     昔ながらの家だった
     縁側のあった家は壊され
     大きな木はどこかへ運ばれた
     乾かす洗濯物も ....
骨だけになった 樹の群れは
古い写真の中で 諦めている時計に似て
遅れていく時刻 ついさっきまで耀いていた
枝の露は 跡形もなく消えた


誰かからの便りを 待っている
いつか訪れる ....
一重の瞼のその奥の
瞳に映る景色は
美しいでしょうか
その中に私
映っていいのでしょうか

まるで毒を飲んでしまったようです
幾分前から苦しいのです
でもこそばゆくて
心地いいのかも ....
雨に濡れた砂浜にビニール袋を敷いて

途切れなく続く紫の波濤を眺めていると

運動場の端にある雲梯の下で出会った

一匹のコガネムシのことを思い出した

あの頃の私は手に取るように虫の ....
灯火管制の都会の底では
光を漁って深海魚が徘徊している

魚卵たちの夢は皆カーキ色をおびて
時折光る虹色の粒は
懐疑が延ばす触手に喰われ
光彩を失う
幼魚は皆同じ方向を見てかたまり
群 ....
あなたのみらいのために祈らせてください

そう語りかける女の瞳は
目の前の現実であるわたくしではなく
どこか遠い国を見ているようでした

ミライは
いつの間にか
ミイラにすり変わってい ....
どこでもドアでお遍路巡り 青く見える空間の端で
一つだけゆっくりと時が流れる部屋があったんだ
空は血に、海は点になって
音もなく流れる砂のような
体温の無い柱が何本も立っていて
その部屋には白い君がいて
僕はただ、 ....
毎晩この時間になると
小さな星のうかぶ
銀河を注ぐ奴がいる
注がれる女は
眠りのなかで
星の声を聴いている

星の声は
色をかえ
姿をかえて
女の胃袋に吸い込まれてゆく

毎晩 ....
はじけてる星屑を盗んできてよ。こんぺいとうじゃだまされない。みんなしてるみんなって、どこのみんななのか氏名住所を挙げてみなさい。わたしのわたしで描くわたしきり、とけないマシュマロを食べたら、冬 .... 青空を掴んだ赤いハイヒール点滅してる少女の子宮
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