公園で
あ。

家から少し歩くと公園がある
公園と言っても小さな広場にベンチがあるだけで
駅の側だし隣はパチンコ屋だし
おまけに向かいはコンビニがあってネオンがまぶしく
つまりは大変に騒々しい


気持ちばかりの植樹がされており
とってつけたような都会のオアシス
ベンチは仕事中であろうサラリーマンで埋められ
子どもの遊ぶ姿などほとんどない


晴れた夜は時々そこへ行く
さすがに日が暮れるとサラリーマンは帰宅しており
一気に人気はなくなってしまう
指定席のようにいつものベンチに腰をかける


周りが明るすぎて星など見えない
ただぼんやりと煙草をふかし
深呼吸をして身体を軽くほぐす
時折人が通る
横目で見られても余り気にはならない
恥じらいがないのかもしれない


寒くなってくると腰を上げる
ジャンパーのポケットに手を突っ込んで歩く
家に近付くにつれて星がくっきりと見える


星を見るのはここでいい


自由詩 公園で Copyright あ。 2009-03-08 00:06:28
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