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夜の旅館の長い廊下と 桜並木と襖とが頑な
密談の風が颯爽と盥に落ちる 濃淡を強いている
瞬きより眦より 薄く開かれる 胡蝶尾鰭 
二日月夜と受粉を繰り返した

うまくとだえるのを「待って。」 ....
紅葉の文様、その磨りガラスを叩くものが、
とんと鋳る
虚しいものだけ集めて終いたい
僕の中には それが軸になって 
ぐるぐると塒をまく
ひかりだのやみだの、
どうせ狂ったように刺し混むだけ ....
泣き濡れたアスファルトが
ただ、わらっている

虹は見えているか。

帰宅を迫る童謡が、耳障りに懐いた
声変わりを犯した 仔猫にすくわれ
かえるところを持たない林床が
いくとしつきも続 ....
天を貫く古山の欲深き、
肢の尽いた朧げな光の燻ること、そぞろ
御堂の段を少しずつ崩す道程は、
陰が拒んでは床が亡く、黒煙

これが鬼であるなら、
救いを求めて喰らうであろうが、
無念にも ....
AB(なかほど)さんのあらいさんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
角膜潤色- あらい自由詩223-6-15
あめはまっすぐにうたうのだ- あらい自由詩421-11-24
こだま- あらい自由詩120-7-18
蛟_(みつち)- あらい自由詩320-7-17

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