すべてのおすすめ
すべての人が免れ得ないのは孤独

バス停のそばに人々が釣りをする沼

だから一人でいる

秋渇き昨日すら忘れた

愛の空虚さよ空虚さこそ愛

秋の宵わたしは響くか
曖昧な横顔秋の海

社会の腕力から逃れて逃れて秋めく

階下に運ぶ珈琲のように長い時間をこぼした

それぞれの孤独を持ち寄って孤独なままでいる

空が斜め渡り鳥
雨あがり今朝の朝顔{ルビ濃=こ}むらさき

{ルビ漢=をとこ}{ルビ三人=みたり}クーラー掃除の三時間

快晴や静まり返る{ルビ冷房裡=れいぼうり}

{ルビ棚経=たなぎょう}や坊さん袈裟 ....
{ルビ昼寝覚=ひるねざめ}青なす樹々の雨滴かな

青覗く蕾も風情アガパンサス

土砂降りに急遽買ひけりアンブレラ

紅梅の実赤く染む日向かな

一つだけ赤き{ルビ唐柿=とまと}を{ルビ ....
何でも屋とふ{ルビ漢=おとこ}来ぬ{ルビ梅雨入り=ついり}かな

梅雨前の安らぎ分かつ良き友と

久々の同級{ルビ四人=よたり}夏暖簾
殺し方知らない殺し屋

謎と一緒に死にたい刑事

腹が壊れるほど笑ったら盲腸になった

刻まれていく不思議達タトゥー

日向ぼっこしても傷つく

真昼間からオペラ

やり捨 ....
 あんな瞬間さえ懐かしい

 人の退屈を請け負う

 立ち止まれば尚忙しい

 元気でいる鎌倉の空の下

 何かを手放し明日を迎える
 年賀状の写真に見慣れぬ子供

 のんびりしたくて新幹線に乗る

 本当に悲しい曲はメジャーコード

 先を越されてやりきれなくなる

 年賀状の写真に見慣れぬ犬
{ルビ摘=つ}んできて悔いてももとの土の空

戸惑いがほどよくとけて音と雨

分からぬといったら分かる火の火の粉

たゆたって鯨の{ルビ背中=せな}に厭離穢土

大の字の伽藍のような太 ....
星一つ有れば無月に山の影

一輪の菊のうなじに蝶の風

薄闇にそっと放って小春虫

石一つ置いて流星待つこ宵

クレヨンに水色無くて{ルビ泪=なみだ}色

さっぱりとした塩味の森の ....
九頭龍を鎮めし社へ迷い込む

ヒメシャラの林を抜けて砂浜に居り

少年の陰茎に似た虫降(ふ)りぬ

紅き鳥井をじっと見る砂

夕日さす湖畔の道は鮮やかに

馬酔木(あせび)ありヒメ ....
独り在ることに触れいく冷気かな

気は動き沈黙のうちに充ちるもの

陶然と我独り在り静かなり
落ち葉舞うもう絶え間なく絶え間なく

鰯雲流れ流れて西へ行く

木立の間茜の光冬陽落ち
冬夕焼湖底に街の沈む音

鰓呼吸忘れ神楽に舞忘れ

薄明の空の淵より捕鯨船

身籠れる長鬚鯨の尾の重さ

子鯨に親鯨添う成層圏

魚影から涙一滴雪月夜

雪積もる東京ロンドンニ ....
夜寒さの無音の部屋で飲む焼酎

薄陽射す花野広がる忘却の果て

ひたすらに草を食む牛只在りて
返された履歴書の裏に描く桜 一滴の水を両手で受ける 夏の日の宇宙の深さ星の数

冷房費払うつもりで夏カジノ

チョコアイスとけきってまだ愛されず

夏館ネコがいっぱい出るテレビ

八月を生きるしかない黒揚羽

炎帝を飲み込みサ ....
秋 風 に る ら り る 揺 れ る お さ げ 髪

笛 の お と 冷 た い プ ー ル に 泳 げ れ ば

青 の 裾 ゆ ら し て プ リ ー ツ 見 え 隠 れ

ひ ....
鉱 山 や 氷 河 期 抱 き 耐 え る 夏


網 戸 ご し 細 か い 夜 が 並 ん で る


盆 支 度 墓 の 間 に 間 に 少 女 た ち


盲 目 の 父 と ....
友人から「いかにせん 茶飲み友だち」の上五、中七 を示されて、下五のみ、考えてみたもの。本来なら、「未句」という欄があれば、そこに出すべきものですが、ことばの面白さにつられて、付けてみました。

 ....
AB(なかほど)さんの俳句おすすめリスト(21)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋の暮- かち俳句323-10-7
渡り鳥- かち俳句823-9-29
忙しい坊さん- けいこ俳句4*23-8-14
六月- けいこ俳句5*23-6-5
憩い- けいこ俳句6*23-5-24
殺し方知らない殺し屋- ルルカ俳句6+*23-4-23
自由律俳句「食べられる退屈」(48)- 遊羽俳句221-7-7
自由律俳句「食べられる退屈」(37)- 遊羽俳句121-6-25
逆鱗と無縫- 道草次郎俳句2*20-11-20
比喩と幻想- 道草次郎俳句2*20-11-20
- アニュリ ...俳句1*20-10-2
独り在る- ひだかた ...俳句5*19-1-17
夕景(改訂)- ひだかた ...俳句9*18-12-2
鯨雪- 一刀斎嘉 ...俳句3*18-11-25
無心- ひだかた ...俳句4*18-11-22
- 水城歩俳句417-4-21
渇き- レタス俳句417-2-15
逝く夏- 北大路京 ...俳句15*12-8-13
赤りぼん- あいこ俳句704-9-2
夏未完- 本木はじ ...俳句18*04-7-10
いかにせん茶飲み友だち- 狸亭俳句503-12-5

Home