Hug
墨晶

弟の家には

尻尾がある生物が居るらしい

網戶を半開きにしていた處、

勝手に入ってきて、そのまま定住したのだそうだ


洗面臺や便器にうずくまったりしないし

胡瓜を見て氣絕もしないね

去勢濟みで、まあ捨て仔ってことだな


ふーん、そう云えば

俺んちにも、最近

白髮で包莖のおちんちんのおじさんがいるよ

トラックの運轉手をしてるんだ

同じ話を繰り返すんだ

でも優しいんだ、

何に對しても
 
 


自由詩 Hug Copyright 墨晶 2021-08-16 15:27:05
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