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尻の曲線に墜落した
堕ちたのは、
きっと酒のせいだ
窪みから下腹部を抜けて
波打つサテンのシーツを泳ぐ
女の夜は満天の星空で
凍った涙のように美しかった
柔らかな乳房の谷間で
....
下着買い受けの女へ生理寛解を拝みにいくと嘯いて
最果ての夕暮れ春の灯台にあった
魍魎が私と共にいた
ヤブ椿の花は無心にあえいでる
既視感もかくやとばかりに他人様と衝突する
左肩が痛む ....
のんびりとした一日に
奇妙な異様 蠢いて
想わず枕の下を覗き込む
蒼いどよめき真紅のうねり
澄んだ溜まりの底渦巻いて
のんびりとした一日に
無限の眼 壁築き臨み立ち
寛ぎの枕 ....
背中押してもらって
もっと もっと、スニーカーのつま先が
お空に近くなる
ブランコ
いつからだろう?
ブランコ漕いで
軽い眩暈の様な気分の悪さを
感じてしまうよう ....
肉の遺伝子の
流れを抱え
ながらも
明証の内に
現れ在るもの
刻み込まれ
清瀬駅の改札口、
吐き出されて来る
人、人、人、
一人一人の顔 瞬時に捉え
己もまたその一人の ....
生きる
ってことは
新しく
なることです
年を取れば取るほどに
・
こたこた
こたつが
心地好い
うとうと
ほんわか
雪崩れ落ち流れ狂う
荒れ狂い鎮まり生き
真紅の漆黒に近付き
また開きゆっくり色付き
しずかにしずかさ眼差す瞳、
上へ上へ上方を奥深く抉り出し
やがてその肉を逸脱する美を耀か ....
雪が舞い始めて
都心は次第に白一色に
行き交う人々一人一人の背に
不意にふっと小さな天道虫が留まる
艷やかな赤に黒の斑点の色合い照り輝く
円やかな小さな天道虫が留まる、
雪は ....
とんぼたちの翅が
光を
反射している
きゃらきゃらきゃらと
田園の空に
死ねない今
生きていれば
いろいろとあるのは
当然
有り難いのです
寝酒舐め
見上げる星すら雲隠れ
胸深く 影流れしも
抱く憧憬、あなたの詩心
あした顕る月であればと乞ひ願ふ
玉ねぎを薄切りにする
辛さと
人参を薄くそぐ
暖かい朱色と
さやえんどうを茹でて塩をかける
平和さに
じぶんの後姿をみたいと希う
鍋に湯がたぎる
湯気の中 ....
コリコリの農家の子として生まれたカタコランは、
九才の時に神の声を耳にし、全知全能の神カタコリの
前ではみな平等であると説いた。布教は、カタコラン
の生誕地コリコリではじめられ、農家で働く年寄 ....
一度こぼした涙はいつ止まるだろう?
地面に涙を落とし続け
大きな水たまりになり
涙の上に船を浮かべ
目的はないけれど
涙の流れのままに進んでいこう
いつしか涙は増え続け船は沈み
私は ....
なんだろな
じぶん
肉の感覚に実感し
肉体存在としての私
から はみ出す
じぶん 感じ
なんだろな
真紅のガーベラ、
ガーベラの真紅、
見れば観るほど深みに誘われ
....
ゆれる
場末のカウンターで一杯
曲と曲の合間の
エアポケットに燻ぶれ
ゆれる
ミュートしなよと
いつまで生きてゆくのさと
ゆれる
昼風呂にも様々な内外の境はあって ....
擬態
わずかに残された木々のふゆの葉を北風がこきざみにゆらすとき
それは小鳥のはばたきになる
家出
街角のメリーゴーランドは天使をのせてくるくるまわる
色とりどりに着飾った馬 ....
はかり知れない
暗黒の 宙に
君は浮かび
その彼方から
確かにとどく君の
燦めく 言霊
それは時に
のんびり夢みる浪の音
それは時に
欣び甘える涼 ....
仮面をつけた憂愁が舞う
着飾った歌姫と水鳥たちは歌い、
色とりどりの声を散らして
哀しみの浮かぶ透明な空を渡る
広場では巨大なパエリアが炊かれ
裸の犬と子供、朱や紫の女にふるまわれた
....
純白に
立ち現れる
アナタは誰?
優雅な笑み
その顔に浮かべ
燃え盛る黄金の
文字で記されて居る
のか、それは?
堤防が決壊すれば
すべて無に帰し
顔のまた ....
虹が出るかもしれない
大嫌いな数学の宿題もそっちのけで
雨を眺めていた 頬杖をついて
身体は確かにここにあるのに
心はどっかへ行ってしまったみたいだ
そう言えばあの日もこんな雨だった ....
ふりむけば裸のまま
眠りに落ちる月
しわひとつない空のシーツ
蒼白の
ひんやりした頬
東雲は遠く
高台から見える町並みは
靄の中から生まれたばかり
橋の上 羽音が
明けの夢の掠めて ....
ガーベラの
余りに赤い花弁の群れ
花冠を捧げ持ち
街中を疾走し始める
濃密な色彩の赤、
人の抱え持つ
存在への乾きを潤し
癒やし清めながら
前進しなさい、
魂の闇を取り ....
あと十三分でこのワークショップ小屋を出て
長雨のなか派手な帽子を被って鍼灸にゆく
何を話しても伝わらない日々である
この気持ちをどう表現しようかしら
何を貰って生きてきて 何を返そうかしら
....
夕時雨
車窓から見入る
白梅は
しっとり光りて
見返り天女
湖をめぐり
冠雪の峰
空に張りつき陽を浴びて
その中に 黄梅の真っ黄、
躍り込み散る
....
生きる方が
勇気が要るのだ
けど
もう少し
生きてみるか
宇宙の魂と
一体の
私の魂という命
こう思える
星空のもとで
闇のなかへ祈りをポンと放り込む
どこか奥のほうでぱしゃん、と水の音がする
跳ね返ってくるかすかな水音が
応えなのだろう
それを紐解いたりはしないけど
冷える夜に丸くなって眠る
....
ふと何の関連もなく
二度と関わらないはずの
あの人を思い出すことがある
忘れたい人を
思い出すことが嫌だったけど
その人がその時に自分を
思い出しているからだと
思うことにした
....
夜が来て
刺すような凍をそそぐ星
神秘めく 真冬のそらを征服する
ビルの柱の蔭で
一本の竜巻のように巻き上る
子供の愛が
大空を圧し馳ける
懐かしい愛の歌をハミン ....
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