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【空】
ねぇエトワール たんぽぽの君に エトワールって名前をつけたよ
君の 中芯は 中空に在るよ
精一杯 背伸びする風の最果てを
つかめぬものを つかもうとしている
....
呑み込まれていく織り込まれていく
巨大な力と熱のうねりに
圧倒的で繊細な愛の織物に
わたしの中で蠢き思考し活動する力の流動体が
人生の不条理こそ条理と響く木霊の透明未知が
受肉の快と苦に ....
ボディブローのように
じわじわ効いてくるのは
僕の中にも君が居るから
君の中にも居るらしい僕の片鱗を
君がこよなく憎むように
その嘲りは抗い難い誘惑
拒むにしても
逃げるにし ....
風が風を離れ 人が人を離れ
のぞきこみあう空は 青く
もくもく 雲 かげリいだく
つきとめられ つきつけられ
ほしい ほしくない
のぞむ のぞまない
組み込まれた祈りも呪いも ....
この夜陰の一時に
鈴の音、微かに反復され
揺れて奥まり鮮明に響き渡る
追い掛け複数の打楽器が
ビートのズレ、作り出しながら
複雑に錯綜し絡まり合い循環する
(開放された意識の庭に鳴 ....
見えなかったものが見える
ふくらんで
ふくらんでほどけ
ふわり ひらく
ゐろかおりかたちあまく
風に光にとけて
そらを渡るもの
ほそい弦で触れながら
匂やかな{ルビ詩=うた}の足跡をた ....
誰でも心に
ピアノを持っていると
どこの国の神話にも書いてある
だから無謀にもきれいな
旋律を探して
雨の日も晴れの日も
歩き回っている
この街は楽譜のようで
地下鉄が東西に走ったり
....
視界にはたくさんの目がある。
開いた画面に浮かぶ目玉は、
口になって牙を剥き出している。
口になった牙を生やした目玉が
私の目を喰らおうとする。
瞬きひとつでページをかえると、
今度は ....
みんな金が好きだ
みんな性が好きだ
それを見ているひとも
みんな
みんな
みんなこいつが好きだ
みんな金が好きだ
みんな性が好きだ
こいつは ....
若い頃は良かった
なんて言わない
思わない
今が一番
いつだって
これからだって
とかなんとか言ってみても
こんな春のいい陽気に
年頃の娘たちが
きれいな足を惜しげもなくさら ....
触れるたびに
コッと鳴き
離れるたびに
コッと鳴く
杯はいつも
虚に満ちる
頻繁に人にであうでもない
この生活にあまり不満はないのだ
ベランダの脇の雑草がどう伸びようと
有る意味僕のそとの世界のできごと
疲れている意識もなるべく解消しようと
優しい母や鬼嫁も ....
失う口形を魔の辺りに視て尚も孕むかシ
トワに問う意味に倦み編みあぐね拗ねる
ウタの蒼さ麻袋に包み墓に供え貫かれた
裸の螺の水仙うねりのネを張り伸ばし蝕
される音韻のシズク触覚でハジク悼むこ
....
料理の雑誌に載っている
誰にでもすぐ出来る簡単料理
時間もあまりかからない
時間をかけて出来た料理のように
見た目も味も変わらない
簡単に出来ることだけを考えて
楽しい美味しい料理 ....
黄金の太陽、陶然と
茜に燃やす、この部屋を
開き放て!己のすべて
持続スルこの永久の時に
ああ、俺の両眼は割れ砕けそうだ!
目が眩む目が眩む
眩暈、眩暈
光の海だ
黄金に躍 ....
蛇はひと口咬んで
あとは丸呑み
四の五の言わず呑み込んで
ゆっくりと消化する
蜘蛛は牙でひと刺し
注射して中身を溶かす
あとはハンモックで横になり
ゆっくりストロー
蛆は胃液を ....
死線狂乱をさ迷いコエ戻り帰れば、
この界もあの界もソレ単独では
只のまぼろし。
ー壊れた片腕に奥まる意識に
▲○■ ■○▲
千、億、兆
千、億、兆
....
木のかけらと
あたたかい水が
午後と夜の境いめに
蒼い浪となり流れ込む
錆は子らの名をくちずさみ
鉱は荒れ野に伏している
陽を転がす指や指
流れの内に華やいでいる ....
狂った魚は
おひれはふり
宙に浮かんで
あなたを捜す
浮かぶ女は
どこにここで
みなもを割って
天へと沈む
透明宇宙と地球の真ん中 ....
【こめる】
ちいさな人が ちいさな声でいった
「あさがおは かさ みたい」
くるくるたたんでいる花は かさみたい
雨の日にひらくと かさみたい
ちいさな傘から
ぬー ....
東京にもう雨は降らないらしい
眠らずとも
目覚めなくともよくなるまで
幾世紀を費やし
浪費するのは何も砂ばかりではない
やさしい飲みもの
歴史をごみ箱にいくら捨てても
まるで甲斐 ....
桜をみると胸がいたい
桜なんかだいきらいと言いたくなる
だから桜に謝りながら
盆栽みたいなかたちをみつめている
一方向にしか膨らまない宇宙なら
星はこんなふうに見える ....
測れない
計れない
量れない
ものをはかろうと
脳は身をよじるが
生まれたのは不肖の子ばかり
どれ一つ それ一つでは
役に立たないものたちを
手妻よろしくこき使い
広げてきた
安心 ....
タラップが外れて
四基のエンジンの
高音と共に
涙する風切り羽
揚力のうまれるままに
生活の足場を
芥子粒ほどにちいさく
後ろへと
吹き飛ばしてゆく
....
朝のワールドニュースでは
空港に設置されたカメラが常にテロを監視し
中国の経済的失速が懸念材料となり
世界のあらゆる処であらゆる価値観が往来する
冷凍のピザをオーブントースターでこんが ....
それが大きいのかちいさいのかわたしには分からない
数だということだけ わかる
くらやみを射抜くような空ろないたみがビルを覆っているので
ひとびとはたえまなく降ってくる
切りそろえられた三角 ....
そういうことか
海も空も
まるいんだ
どれくらい走ったろう
眼前には海があり
道端には 菜の花と桜が続いている
ふと 同じところを何度も通っているような気が
して
....
依存性とは外的な要因が大きく作用してしまうものである。いくら遺伝子の魔術によって勧誘されようにも、実際に巡り合わなければ誘惑されることもないのだ。
澄んだ青空のもとで長時間待たされる。これ ....
地雷原という安全地帯でトイレットペーパーを思いっきり転がそうぜ
ドアなんてこの世に存在しないのだから
自由には白い翼がびっしり生えている
おとなになるってことは気が狂うってことで
こどものまま ....
不幸をしょってる
顔していても
不条理的な
幸福感の密かな湧出
この世この時
為されるがまま
波長にまかせて
浮くこころ
硬いよろいを
身にしていても
内は軟弱な
....
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