すべてのおすすめ
誰かを好きになるなんて
思ってもいなかった
形の違うクッキーみたいな
心と心を抱きしめて
ボロボロ泣いたり
ぺろぺろ舐めたり
自分が生き物だって
初めて気が付いた
寂し ....
誰かが別れた時
何かが壊れた時
星が砕けて
ただの石になる
あの時
もっと素直に話せたら
こんな風にはならなかった
後悔はいつも
皿の上からはみ出して
僕の口を汚すんだ
....
海の深さが分からなくても
君のことは知りたいだなんて
胸の中は騒めいてる癖に
何も聞けないし
誰も消えないし
僕の代わりに沈黙が鳴いた
いつもは不快なはずの空白が
今日は心地よく開い ....
またいつか会えると信じてから
どのくらい経つのだろう
何も分からないまま
祈りのような翼を
空に広げて
月曜日の隣に
日曜日を並べたい
あなたを探すために
狂った時間の中で ....
眠りから醒めた夢が
空の中に溶けていく
名前も形も知っているのに
呼べないまま
その弱さでも
鳴らせるものが欲しかった
花が散る時に
ひらひらと聞こえるように
最後まで美しく
....
カーテンのない部屋だから
そよ風も吹かなくて
ただひとつの安寧を求めて
四方が囲まれた壁に
背中を預けたりする
この部屋は僕に
出ていけとは言わないから
いつまでも動かずに
付けっ ....
数え切れない唄を歌って
僕は月を目指す
憧れを抱いたままの日々に
許されながら
逃げる場所を探しに来たんだ
春の匂いの中
自分の本音より明るくて
羨ましくて
空が暗くなる頃
....
真っ直ぐな道を歩いて
誰にも出会わなかったら
新しいメロディを
口ずさんでみよう
言葉より軽くて
掴めない雲みたいに
形を変えても
信じられるから
ハスキーな声が
光のエフェ ....
こんなに離れているのに
何故あなただと分かるの
窓の軋む音が
月の沈む色が
夜を眠れなくする
きっとあなたは
今もどこかで
困った顔をしながら
身体に絡まった夢を
解けないで ....
固く結んだ唇を
解く時が来た
まだやりたいことがある
諦めないで夢を見た
何度目の朝でも
バターを塗るように
目標の四隅に
春という風呂敷を広げて
もう一度だけ飛びたい
柔ら ....
僕の住む街に雪が降る
まつ毛の上で休む間もなく
空から落ちて来るものは
どうして冷たいのか
答えが欲しい訳じゃないのに
掴めなかった手が
いま僕の体温を奪って
消えていく雪のように
....
二本足で立っている間は人間だった
それなのに
うまくいかない事ばかり
ひざまづき頭を下げていたら
動物みたいに丸くなって
今いる場所を温めてるだけ
誰も触りに来なくても
体温があ ....
夜空を切り裂く光が
万華鏡みたいに泣いて
涙も乾かないうちに
新しい顔をする
打ち上げられた花火を
こんな風に見ている君は
どこかへ行きたいのに
どこへも行けないまま
僕の夏に飛び ....
曲がり切れないカーブは
初恋の人の背中に似ていた
触れたくても逃げていく
それは風のように柔らかく
ほんのちょっとの憧れを
焦がしてしまった
胸の中に太陽がいる
私の瞳だけは
....
水平線の向こうに
会いたい人がいる
思い出の中で
着替えをしながら
朝には朝の輪郭で
見つめ合ったりした
鏡のような世界に
生まれてしまったから
映るものは全部
愛してお ....
クリームソーダの中で弾けてる
小さな気泡のようなトキメキを
指先で触れる子供みたいに
何も疑わず飲み込めば良い
舌を出せば広がるエメラルドの
地図を目印に待ち合わせをする
....
終わらぬ夜に氷を浮かべ
ウイスキーを探る指先が
膜の上を滑るようになぞり
飲み干してしまう液体の色
薄暗い照明のせいで
味は苦かったとしか言えずに
転げ回る夏の大車輪が
....
立入禁止のスイートルームで
締切間近の原稿を書くと
昨日まで普通に見ていた空が
今日は灰色の壁に塗り変わる
バゲットとチーズとワイン片手に
イマジネーションの旅を始めても
憧れ ....
灰皿の中で堂々としてる
レシート裏に付いたキスマークは
あなたからの挑戦かも知れない
火を付けたら灰になってしまう
破ったとしても屑になってしまう
水に付けたら苦しんでくれるだろうか?
....
僕の心と月光の温度が
凍て付くような冬の海岸で
あの場所へ連れて行って下さいと
シリウスを指差す誰かの声が
真っ直ぐに空へ伸びて響いた
内に秘めた強さはきっと何か
目指すモノがある ....
待ち合わせに遅れたのはきっと
赤信号が僕に惚れたせいだ
見つめ合うように佇む時間は
お前に縛られ僕は動けない
お前はいつも嫌われながらも
車同士で喧嘩しないうちに
愛の信号を送って ....
心は無防備な壁のように
何も言わずに建っているけれど
音も立てぬまま剥がれてゆくのは
真っ直ぐだった僕の懐かしい声
ずっと一人で戦って来たんだ
ずっと一人で隠して来たんだ
....
私はあなたの隣りに居るのに
飾り物みたいに息を潜めて
顔色ばかり気にしているけれど
続きが見たくなるドラマのように
あなたのひと言に心踊らせ
時には突き落とされそうになる
....
ここでは無いどこかで暮らしている
君の住む街は星が見えますか?
何も言わずにそっと離れたのは
自分を守る為だったのだけど
もう二度と会えなくなった今でも
その心の行方が知りたくて
....
無限に広がる宇宙の中で
夜空に落とした涙を見たい
例えば海に浮かんでいるボトル
或いは僕の得意なクロール
闇に溶けて解らなくなったのは
君と僕を乗せた砂のレール
今はもう動けな ....
たんぽぽの花びらは嘘を付く
あなたに会えると言い残した後
あなたに会えないと言い直した
気まぐれなたんぽぽの花びらが
風に乗って空を渡るように
あなたの肩の上で笑いたい
見晴らしの ....