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グラスの中に
ひとかたまりの雲が浮かんでいて
グラスの底へと
静かな雨を降らせている
夜になると
そのグラスの水底から
地球がひとつ
生まれでる
Aは「冷たい」と言い、
Dは「優しい」と言う。
Gは「変態」と呼び、
Jは「変人」と呼ぶ。
「テクニシャンだよ」と、M。
「好き者すぎて付いていけないね」と、P。
「バカ ....
私のお父さんの仕事は
箱舟を作ることです
むかし、ノアとその家族と
さまざまな動物たちが乗り込んで
洪水から生き延びたという
あの箱舟です
いつ来るとも知れない洪水に備え
お父さんは毎日 ....
突然の驟雨に匂い立つ森が私を呼んでいる。
どうしようもなくお前たちに会いたいがそれが出来ない。
胸苦しさが止まらない。
次に生まれてくるなら私は森になりたい。
何かに生かして ....
あなたには確固とした道があり
立派な道標もある
でもそれはあなたの道標
私のではない
あなたの道標では
私の道は歩けない
どんなにおぼつかない足で
曲がりくねった道を歩いていたとして ....
キンタマ王子は
どうしても賞が獲りたかったので
ありとあらゆる賞に応募したが
今のところ
NHK俳句教室の
「選者のお前は誰で賞」の次点に
選ばれただけだった
どうしたらもっとメジャ ....
両端が見えないほど長い橋の上
ひとつの影が立っている
呼びかけても応えない
近づいても近づいても近づかない
夜の左脚のしびれから
次々に飛び立つ火の鴉
水たまりの波 ....
黄昏色した髪の歌姫は
夜に目覚め
黒いドレスを身に纏い
ナイトクラブで唄っていました
安っぽい香水と目がチリチリするような紫煙と猥雑な嬌声に囲まれて
夜毎、淫らなうたを
唄って ....
時々思考が靴擦れしてしまって
開いた口が痛い痛いと叫んでしまう
時々思考がふやけてしまって
歯ごたえのない口になってしまっている
時々思考が気化してしまって
きかない筈の口も ....
まな板にびっしり生えたふじつぼを
包丁でこそぎ落としていく
刃を横に寝かせて
柔肌からかさぶたを剥ぐように
緑色のふじつぼを剥いでやる
少しの抵抗と悲鳴があったかと思えば
ぽろりと流しに落 ....
・・・泣いている聲も出さず散るように・・・・・
あなたの沈黙
私の耳殻ふるわせて
細い
銀鎖みたいに
鳴り響く
深い夜のこだまは
色褪せぬ開いたままの傷口を
増幅しなが ....
151115
ネアンデルタール人の存在感が増したのは
発掘した人骨が他の旧人類とは比較できないほど多く
現生人類とも混血したともしないとも言われる隣人は
70 ....
肉は常に壊れ物
魂は常に生もの
与えられて引き受けて
私の詩は魂から魂への捧げ物
さあさどうぞ召し上がれー大したものではありませんが
耐えて喜び踊って飛んで
生きて生きて天を見上げ ....
大きな月に定規をあてる
誰も来ない
人生は終わる
山の向こうに人がいる きっといる
豚色のピンクの人が
ピンクの人は月に定規をあてたりしない
そんな人の上にも月 ....
あなたが水草だった頃
わたしは産まれた
あなたは水草の味がした
ここにつどうすべてのいのちは
いのちをきょうゆうしている
だから
それをざんこくなどとおもわないでおくれ
あなたは ....
しろい花
しろい花
埋めつくす花の葬列
眩しすぎて目を閉じた
夜の果ては
とても寒くて
眠るような哀しみが
鬼火の向こう
揺らめきながら燃えている
そんな重さを
ひ ....
制服を脱いだら
一体何が
私を
女の子だ
と証明するんだろう
外に飛び出たら
素直な気持ちを伝えたいと
思う気持ちも
霞んでくるんだろう
好きも嫌いも
簡単に言えなくな ....
雨音が
ささやきを閉塞させる
しろく伸ばされた腕の饒舌は
くちづけよりも
切迫して
喉を
羽交い締める。
深海魚のようだ
隔絶された
いきぐるしさで
求めあい
同 ....
今朝はやけにすずめが気にかかる
あまり明るくない雨上がりの湿った土の上を
ちいさくなにかついばんで
むくっとしたり首をかしげたり
尾羽を振ったりして
手のひらにすっぽり収まりそうなすずめが ....
彼女の名前は、林檎といった
日がのぼり 日が沈んで どんなときも
心に 一つの凛した樹、それが林檎だった
パオバブの木は 特別な木ではなく
桜の木は 花見のときだけが桜ではない ....
朝、駐車場の前に
犬の糞が落ちていた
私は舌打ちをして
それをテッシュに包んで
ゴミ箱へ捨てた
二日後、駐車場の前に
また犬の糞が落ちていた
私は憤慨し殺虫剤を撒き散らし
水を入れ ....
京都にいるときゃ
ふぐりと名乗ったの
神戸じゃホーデンと名乗ったの
でも、あたい
あたいはやっぱり
キンタマだもん
キンタマ王子なんだもん!
あたいには
これしか
ないんだもん
....
逢えば必ず
熱いキスして確かめる
お互いの想いを
あなたのキスは甘く柔らかい
私を退屈にさせない
目の前の景色が綺麗になる
忘れられない今になる
見つめ合う時間が
長くなる ....
今日という日の終わりに君の事を想うよ。
僕の枕元に降りてきた天使。
信じるってことを忘れていたよ。
寂しさなんてどこかへ消えていったよ。
今日という日が終わろうとするその時に ....
ゆっくりいこうよ。
生き急ぐ必要なんてどこにもないんだ。
そりゃ死にたくなることもあるさ。
それでも思いとどまれたあなたは美しい。
ゆったりいこうよ。
生きすぎることも悪 ....
人工的な街で君はその才能をいかんなく発揮した。
時に夢見るように。時に現実に抗いながら。
レゲエのリズムにただその細身の体を漂わせながら。
きっとその時、神様に目をつけられたんだね。 ....
窓ガラスに張り付いた もみじがはがゆい
暖炉に火を入れた午後 雨はやまない
あなたを待っていた 知らない間にうたた寝
溝に吹き溜まった 心の破片はまだ紅い
冷たい秋の雨は 落葉を急 ....
なんぜん兆を
超える花々
あの聖なるあおい火のたもとで揺れている
忘れたかった忘れられなかった
忘れたくなかった
私だけのSin
想うことすら罪ならば
秘めたまま名を呼ばず
生涯閉 ....
バカ野郎!
誰が鶴太郎似の
万年ノーベル賞候補のファンになる
なんて公言すんだよ!
よく聞きやがれ!
ハルエスト!
ハルエ!
ハ、ル、エ!
エ!
赤木春恵に決まってんだろうが!
雲が月に尾を引いて
空に浮かぶは月花火
流星みたいなその眺め
願いごとなんかしたくなる
雲が月に尾を引いて
空に浮かぶは月花火
煙吹くよなその眺め
ため息ついてみたくなる
強い ....
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